表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/52

第三十四話 「戒めの手」

レミリアの一撃により、雷神の二本の刀が月光に照らされながら宙を舞う。

「よし…今だ!」

レミリアはそう叫び、再び雷神に向かっていく。

だがその瞬間、雷神が一本刀を捨てた。

そして四本の腕で一本の刀を持ち、そして迫りくるレミリアに向かって突き刺す。

「レミリアァ!駄目だ、下がれ!」

レインはそう叫んだがもう遅かった。

『一点刺突』

雷神の腕力を一点に集中させ放たれた一撃は、完全にレミリアの命を奪い去るものだった。

だがそこに乱入したのは――

ドウンッ!!

レミリアが目を開けると、前には心臓を貫かれた親しき兄の姿があった。

「……あぁ…?」

レミリアは少し状況を理解するのに時間がかかったが、やっと理解ができた。

「お兄ちゃんっっ!!!」

レミリアはレインにそう呼びかけるが聞こえるのは僅かな呼吸音だけ。

するとやっとレインが口を開いた。

「無理しちまった…すまん、レミリア」

「それより、その……っ」

レミリアは刺された部位を指差す。

「これは…大丈夫だ。まだ…奥の手が…」

「奥の手…?ま、まさか…っ⁉」

「止めるなレミリア。必ず戻る」

するとレインはふらつきながら雷神の方に向き直る。

レミリアは止めなかった。それがレインの心を解かした。

『紅魔本能開放』

レインがその言葉を口にすると、肌の一部が黒く染まり、角がメキメキと音を立てて生え、尻尾までも生えた。

そして先程刺された心臓は瞬時に再生する。

吸血鬼の戒めの手であり、最強の手段。

これも縛りの効果で、使用後意識が戻る可能性が50%になるかわり、爆発的にすべての性能が増す。

「レイン…必ず戻ってきなさいよ」

霊夢はレインにそう強く呼びかける。

そしてレインの表情には一切の迷いもなかった。

するとレインが呟く。

「紅剣、堕剣。……手伝ってくれないか?」

すると紅剣と堕剣が出現し、掴んでもいないのにレインの横に浮いた。

「……行くぞ」

するとその瞬間、雷神が動き出す。

『召雷、召雷、大召雷‼』

すると天から幾千万の稲妻が落ちる!

そしてレインに当たりそうになった時、紅剣と堕剣が独りでに雷を消す。

そして一気にレインは間合いに詰め寄り、そして堕剣が振り下ろされる!

『堕剣・エンド・ザ・インフェルネス』

すると雷は止み、瞬時に雷神は突きの姿勢に変える。

そして、一撃が繰り出される!

『一 点 刺 突』

レインも攻撃をするかと思いきや、雷神の攻撃を全力で避けた。

そして戸惑った雷神の背後から忍び寄るのは――

――紅剣と、堕剣だった。

そして二刀は雷神の頭、心臓に刺さる!

「ヴ…ッ…ア゙ァッ」

「霊夢!今だ、やれ!!」

『博霊緋槍術・八式…!!!』

すると雷神の下に魔法陣が展開され、光の柱が出現する!

『封印っ!!!』

霊夢がそう叫ぶと雷神の脚から光の球となって消えていき、数秒後にはもう完全に消え去っていた。

「ふぅ…っ、はぁ…っ」

ドサッ。

レインが地面に倒れる。

「レイン!!」

「お兄ちゃんっ!!」

レインは意識を失ったまま、紅魔館に運ばれたのだった。

なぜ紅剣と堕剣は勝手に動いたのか…?次章、謎が明かされる。


あとログインしてない人でも感想書けるようにしたよ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] いつも見てます! めっちゃおもしろいです!
2024/09/11 17:58 東方ファン
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ