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暗躍する者達

「なぁ？そろそろあいつも食べごろなんじゃないか？」

黒い外套を纏った少年が言う。

「そうよねー、精霊まで呼べるんだから、相当よね」

赤いマスクをつけた女が言う。

「黙れ、戦闘狂共が。最終的な決定はあの方が行う」

白い眼帯をつけた男が言う。

「まぁ、その戦闘狂達の言ってることも分からなくはないよ。確かにあの人は強くなった」

青いマフラーを巻いた青年が言う。

するとそこに、彼らには見慣れた灰色のバンダナを巻いた男が入ってくる。

「あの方のお言葉を預かった。あいつらはもう殺していいってさ」

「やったね！やっと食べれるよ！」

少年は歓喜する。

「いいわねぇ、ずいぶん焦らされたから楽しみ」

女は期待する。

「あの方の命令に従うのみだ」

男は何も思わない。

「まぁ、今回は敵側にも精霊がいるし、ターゲットも2人だけど、戦力は明らかにこっちが多いし、問題ないよね」

青年は憂いを断つ。

「これで最後だ…これでやっと…またあの頃に戻れる」

男は過去に想いを馳せる。

……

………

…………

彼らは闇の中に消えゆく……

飽く亡き食欲を満たすために……

死の恐怖と殺戮の快楽を求めて……

敬愛なる主人に忠誠を示すために……

つまらない人生に少しの刺激を加えるために……

消えゆく過去に縋り付くために……

彼らは次の獲物に牙を剥く

次の章からついにシリアスゾーンです！