表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現代知識で異世界無双したかったよ……  作者: リン
最終章 ジャンヌ・アルデバラン
247/253

愉悦、意地、目標、会話

何も見えない、何も聞こえない、何も感じない、視界など要らない、音など要らない、痛みなど要らない、必要なのは身体が動く事実と、この空間では俺が最強という事実だけ


全てが失われた、世界からはぐれたこの場所で、分かることはたった一つ……倒すべき敵の位置だ


私は確かに拳を振るった。何も分からないが、絶対に当たった、確証なんてない、理由なんてない。だが俺の拳はファングの腹部にめり込み吹き飛ばす


さぁ……まだ楽しもうぜ。SSランク


失われた世界で、騎士は嗤う


……

………

…………


2人の剣士の刀が重なり、鋼と鋼が音を奏でる。それは心地よく響き渡る命をかけた人の叫び


「……はぁ……はぁ………」


負傷していようと、未だ勝てるわけがないことは分かっている


操られていようと、その剣の腕が落ちていないのはもう理解した


実の父と殺し合うなんて嫌だ。途方も無いほどの格上相手に殺し合うなんて怖い。今すぐにでも逃げ出したい


だがここで私が逃げたら?誰が父の相手が出来る?さっき助けた聖剣の担い手は情けないほどに疲弊していた、おそらく他の強者も疲労困憊だろう。それで相手が出来るとは思えない……私だって役不足だって分かってる。でもまだ誰も諦めてない!私だって!諦めてない!


プライドを捨て、仲間を捨て、それでもなお悠々と生きていけるほど、私は上手に作られてない!


酸欠剣帝デフェクトセイバー……不名誉な名前だと思っていた。でも今は私にお似合いだと思う


私は所詮……欠陥品だ。合理的に生きることなんて出来ない!私は感情に生きる!


完全剣士パーフェクトセイバー……貴方はここから先には絶対に行かせない!完成品に見せましょう。欠陥品の意地を」


不屈の剣士が不敵に笑う


……

………

…………


自身の腕に突き刺さる剣を見て、実力不足だと痛感する


何が残虐獣王サディスティクビーストなら相手に不足無しだよ……足りねぇのは俺だろうが


俺はなんでこんな所に居るんだ……死神がムカつくから?ジャンヌを助けたいから?なんでそんな事のために俺が死にかけなきゃならない?


俺はどうして生まれたんだ……悪神が玩具にするためか?真の英雄を見るためか?なんでそんな事のために俺なんかが生まれて来なきゃならない?


「早く逃げてください!このままでは貴方を殺してしまいます!」


………なんで?んなこと気にしなくていいだろ。女に心配されて、逃げろとか言われちゃってかっこ悪りぃだろ


俺が死にかけてる理由?そんなもんは自分を曲げたくねぇからだ!


俺が生まれた理由?そんなの生きてから決まるもんだ!


俺が生まれた理由は俺が決める。そうだなぁ……


「Sランクを……殺さずに無力化。出来たら俺はすげぇ奴だ。俺は俺が英雄になるために生まれた……ただの夢見がちなガキでいい。安心しろ、英雄は頂に上り詰めるまでは死なねぇからよ!」


獣を前に、狩人は吠える


……

………

…………


「ようこそおいで下さいました。我が教会神殿へ」


法神テミス……見た目はただの聖女シスター


「さぁ、お話ししましょう?下等生物との会話は久しぶりです」


人ならざる者、悪魔が聖女と対峙する


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ