ストーカーは犯罪だけど、その努力だけはすごいと思う
エリックさんに弟子入りしてもうすでに1年と半年が経とうとしているが未だに特異魔法を習得出来ずにいる。
あと誕生日に貰った魔道書に関しても未だに読めずにいる。
魔道書には魂が宿っていて、魔道書に認められないと読むことができないそうだ。
最近の成長の伸び悩みに思いを巡らせながら、朝の日課の魔力放出をしていると
ノックの音が響く
ディーノが気だるそうに入ってきた
「ご主人、なんか新弟子が来たとかでエリックが呼んでるぜ」
新弟子?そんな話聞いてないけど?
「よくは知らないけど、相当急な申し出だったらしいぞ」
そんな急な弟子入り、よくエリックさんOKしたなぁ……
「特異魔法以外の3種類すべてに適性があったんだとよ」
まぁいいや、とりあえず行くよ
……
………
…………
天使……いや女神がいる!
綺麗な長い黒髪をなびかせる姿は優雅そのもの。
すらりと伸びた美しい四肢は地球のモデルを連想させる。
ふわふわした服は森ガールみたいだ。
やばい、超好みだ。
「ジャンヌ、紹介しよう。新弟子のメリル・ヘルゴウンじゃ」
「初めまして、メリル・ヘルゴウンです。これからよろしくお願い致しますね」
「よ、よろしくね!」
緊張で声が上ずってしまった……
最初から失敗したかも……
「姉弟子にあたるジャンヌ様は私の姉と言っても過言じゃありません!どうかお姉様と呼ばせてください!」
メリルが大胆に距離を詰め、俺の手を両手で包みながらそう言う
めちゃ女神やん!
「もちろんいいよ!メリル」
女子を呼び捨てにするのは初めてだが、今は女だし、姉弟子ならば無問題
それにしてもいい子だなぁ、先輩として可愛がってあげよ
……
………
…………
「お食事ですかお姉様?ご一緒させてください」
「訓練ですか?お姉様の隣失礼しますね」
「おトイレですか?私も行きます」
「お出かけになられるのですか?では私も」
か、可愛いけど……どこまでも付いてくるな?
私は男女関係なく話せる方ですけど、相手が初対面だと何も言えなくなってただでさえ気まずいのにもっと気まずくなります




