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現代知識で異世界無双したかったよ……  作者: リン
26章 生殺与奪と、死神編
229/253

状況

アイザックがディラン王との交渉を終えた3日後、ジャンヌの体を乗っ取った死神を討伐する作戦はついに実行段階へと移ろうとしている。今は最終的な作戦の確認だ


「作戦を確認するぞ」


ジェノの言葉にその場にいる全員が頷く


「まずは死神の目的だが、前回の戦争で無傷だった王……ディラン、セイレーン、フォーデル、サリエルの王の暗殺だ。死神は確実にここ、ディラン王国の王城に来る。すでに民間人は王都から避難済みだ。ここに残ってるのは騎士と兵士と冒険者のみだ」


死神の目的が国王の暗殺と分かったので、チェインの魔法により各国よりディラン王国の城へと集合してもらった


「ここに来るのは恐らく大群だと予想される。死神は自身の手で殺した人間は1度だけ生き返らせる事が出来る……肉体を手に入れ、この世に限界した死神なら使役も出来るだろう」


未来から来たジャンヌとクロノスの情報と現状を照らし合わせると恐らく死神が重犯罪者を殺していたのは、粛清ではなく戦力を手に入れるためであり、国王の中で最初に狙ったのがクレアだったのは王の中で最も強く戦力になるからと予想出来る


死業之衆カルマの一員であるチェインとシャドウ、そしてジャンヌの従者であるディーノとファントムにより王都周辺は完璧な監視体制が整っている。奴らが攻め込んで来たと同時に作戦開始だ」


チェインの移動、シャドウの隠密、ディーノの視認と魔力探知、ファントムの魔物による広範囲偵察。これらを使った監視があれば、大群を見逃すことはまずないだろう


「まず第1目的だが、ジャンヌの体を取り戻す事だ。ジャンヌは自身の狂人化する魔法を使用し、精神が不安定になったところを乗っ取られた。つまり死神にその魔法をもう一度使用させ、ジャンヌに内側から死神から体を取り戻して貰うしかない」


死神が攻めて来る中、敵軍を止めながら死神の相手をして本気を出させる。そして死神に我が魂は(ソウル)咆哮し全(リミット)てを殺す(ロスト)を使わせ、さらにジャンヌが死神に打ち勝つまでの時間を稼がなければならない……普通に考えれば無謀だ


「もちろん、かなり難易度が高いことは分かっている。だがここにそれが出来るだけの戦力が揃っているのも事実だ。出来る限りは第1目的の達成を目指す。それが不可能だと判断された場合は第2目的に移行する」


ここにいる戦力は相当だ。大陸中の強者を集めたのだから…しかし、相手は神だ。失敗も十分ありうる


「第2目的はジャンヌごと死神を討伐する事だ。本当ならこんな事はしたくないが、世界滅亡の危機に悠長な事は言ってられない……第2目的に移行した時点で協力を拒否する奴も居るだろうが……邪魔だけはするな」


その言葉にメリルを始め、ジャンヌと親しい者は皆険しい表情になる


「……概要は終わりだ。詳しい話をする…まず未来のジャンヌ、クレイ、ベリアル、シェスト、メリルは死神と戦って時間を稼いでもらう。死神が攻めて来るまでの間は常に一緒に行動し、空中から即座に移動出来るようにディルヴァの近くに居ろ。そして他の奴らは俺が編成した3人1組のメンバーで行動し、敵軍を食い止めろ。配置はこれから言う」


そうして長い作戦会議は終わる


……

………

……………


「久しぶりだな……そっちのジャンヌ」


作戦会議が終わり、ディルヴァの居る外へ向かう途中。ベリアルさんに話しかけられた


「そう……ですね。前に会ったのは不夜の平原での戦いが終わる前ですから」


「すまねぇ…俺は……またお前を守る事が出来なかった。だから今度こそ、お前を救ってみせる」


ベリアルの瞳には覚悟が宿っていた


「ベリアルさんだけじゃないっス。みんな同じ気持ちっスよ」


「大丈夫。僕たち全員が力を合わせて勝てない相手なんてこの世には居ないよ」


「私の命に代えても、お姉様は救ってみせます」


最後にベリアルが口を開く


「……私はこれを世界を救う戦いだとは思わない。これは……お前を救う戦いだ。この戦いが終わったら安心して未来に帰れ、きっと幸せな未来が待ってる」


取り戻すための戦いが始まる……ジャンヌと未来を



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