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現代知識で異世界無双したかったよ……  作者: リン
25章 最終決戦と、最高の仲間編
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各国防衛戦。フォーデル

「おいおい……まさかフォーデル王国への援軍がこの紳士服の兄ちゃんだけじゃねぇだろうな」


前線指揮を任されたフォーデル王国の勇者ダンテ・ステートは、援軍が到着したと聞いたので城に来てみれば戦闘などした事なさそうな紳士服の小柄な男が居ただけだった


「貴様…この私がわざわざ他国に来てやっているのにその不遜な態度はなんだ?即刻謝罪しろ」


見た目は小柄だが、態度は尊大だ


「いや、援軍が到着って普通は軍隊が来るんじゃねぇのかよ。ていうかあんた戦えるのか?」


「ふ、ふはははは!愚問だな!」


いや、よくよく考えたらたった1人で援軍を任されるくらいだ。それにこの態度と自信……もしかしたら相当な実力者なのか…?


「戦う術など持ち合わせていないわ!」


は…?


「はぁあぁあああ!?何言ってんだよ!じゃあなんであんたはここに来たんだよ!」


こんなのただの足手纏いだ……ちっ!この国の事はこの国で解決しろってかよ、ふざけやがって……何が援軍だ


「まぁ……予定ではあと30分程度で貴様らの国の軍と魔物が激突するんだろうが…もう、心配しなくていいぞ」


「あぁ?何言ってんだよ…」


「武装国家ヘラクレスが大量に魔物を保持していたので、全て頂いた。あの黒い魔物は使役出来んが、魔物同士の戦もはたから見ればなかなか面白いものだ」


魔物同士……?さっきから本当に何言ってるんだ?


「勇者様!フォーデルに侵攻していた黒い魔物の群れが他の魔物の群れに阻まれ、王都に到着する気配がないとの報告が」


「何?どういう事だ」


まさか……本当に


「あの様な数だけの雑魚など、キングワイバーン、グリフォン、ヤマタノオロチ、キメラ……まぁ危険度8以上がこれだけいればひとたまりもなかろう……不遜な態度を改める気になったか?」


はっ!……この小さな男が魔物を使役?それどころかたった1人で黒い魔物を全滅に追い込んでる?どんな笑い話だよ…


「すいませんでしたぁあ!!」


それは綺麗な土下座だった


……

………

…………


後に戦場を確認しに行った兵が、その惨状を見て絶句したのは言うまでもない


こうしてフォーデル王国での防衛戦は幕を閉じた

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