神々の争い
「くそっ!ふざけやがって!」
私の用意した駒がことごとく潰される!あの忌々しき勇者に!
「物事が全て上手くいくと思っているのかい?悪戯っ子で怒りっぽいってまさしく何も知らない子供みたいだね……ロキ」
後ろから声をかけられたので、振り返る。誰かは分かっているが
「随分と上機嫌だなクソ野郎。私の失敗がそんなに嬉しいか?」
クソ野郎……死神がそこにいた
「あぁ嬉しいとも、君が僕の仕事の邪魔をしていた時はこんな気持ちだったのかと…やっと理解出来たよ」
こいつ……やっぱこいつが俺の邪魔をしてるのか……
もしそうだとしても、どうやって?死神には信仰者がいない。神託を下して信仰者を操ることは出来ないはずだ……
まぁいい。なんらかの方法で勇者と繋がってるのは明らかだ。擬似祭壇と英雄の器には失敗したが、勇者を殺せばまた新たに始められる
「今までは暇つぶしのつもりだったが……私も今回の件については結構イライラしてるんだ。お前の思惑は私の悪戯の阻止なんだろう?こっからは本気だ……ガキってのは案外頭回るんだぜ?」
……
………
…………
軽そうな雰囲気の男は神々の園から世界を見渡して呟く
「さぁて、そろそろ僕の出番が来るかな」
22章のプロローグ的なアレです




