男のロマンは合体と変形、2つの派閥に分かれる。変身も可
「なるほど、確かに帝都に行けば人族も居るし、何か分かるかもしれねぇ…だけどな…」
アルシェさんは悩ましいような顔をしている
「何か、問題が?」
「さっきまで俺らが居たモンスターハウスなんだが、そろそろ周期に入る。これから1ヶ月くらいは街から出られないんだ」
マジか……だからあの平原には誰もいなかったのか
「俺みたいな翼有種の魔族だったら飛行の魔法で移動出来るんだが、他の種族だと普通にモンスターを倒す以外は移動手段がない」
ん?モンスターを倒せばいいのか……その考えはなかった
「というわけだ。しゃあないんで俺の知り合いに住み込みで働かせてもらえないか頼んでくるから、しばらくは路銀を貯めて旅の準備をすればいい」
アルシェさんが詰所から出て行く
悪いな、アルシェさん。俺は結構いそいでるんだ
……
………
…………
「よし、行くぞ……強化魔法120倍、超硬化、反転重力」
さっき街で帝都への方角は聞いたから、そっちに向かって全力ダッシュだ!
と意気込んでしばらく走っていると、猪のようなモンスターがおびただしい数の群れで近づいてくる
「さすがに……あの数の群れから逃げることは出来ないよな…」
仕方ない、正面戦闘だ。大丈夫だぞ俺……俺の周りの人たちはみんな化け物みたいな強さだったからな……あの人たちに比べたら、こんな猪なんて雑魚だ
「初の実戦投入がこんなぶっつけ本番っていうのは不安だけど、あんな塊みたらぶつけたくなっちゃう」
俺のオリジナルシリーズ第2弾。ちなみに第1弾は効果を反転させるやつね
反転の次は合体だ!合体は男のロマン
今は女だけど……
「ボルテクストルネード!」
局所的な暴風が竜巻となり、雷を纏う
その嵐に巻き込まれ、猪たちは即座に全滅
「ふぅ……」
俺もこの世界に来て約4年だ。あんな猪くらい余裕で倒せるぜ……
元素魔法の融合が上手くいくかどうか不安で足が震えてたのは内緒だ
「女の子を捜すのと、災害になりうる嵐を確認するの騎士としては街が最優先だからこっちに来たけど……まさか女の子の方まで居るなんてね。ジャンヌさん」
上から声が聞こえる
「あ、アルシェさん」
アルシェさんは翼を羽ばたかせながら降りてくる
「話聞かせてもらえますよね?ジャンヌさん」
「……はい」
目が怖い……
今となっては1つの物でどうこうなる変形の方が好みですが、昔は戦隊モノの合体ロボを毎年の誕生日に買ってもらってました




