第5話 キャラクター作成
登場人物 第5話
桐沢 水斗(17) きりざわ みなと・お兄ちゃん
桐沢 水伊(14) きりざわ みない・長女
桐沢 水美(12) きりざわ みなみ・次女
桐沢 水早 (9) きりざわ みなさ・末っ子
新ハード開発者
八田沼 孝介(38) やたぬま こうすけ
ゲーム案内人
???
第5話
「それでは、一斉にゲームスタート!!」
「ユーザーID認証完了。桐沢 水斗様。」
「ユーザーID認証完了。桐沢 水伊様。」
「ユーザーID認証完了。桐沢 水美様。」
「ユーザーID認証完了。桐沢 水早様。」
「それでは、ゲームに接続します。」
コンピューターの処理が終わった様だ。
しかし、その瞬間。
画面が眩い光を放ち、参加者全員が目を閉じる。
「ん?何だ?ここは。どう見ても会場じゃないな。」
水斗が目を開けると、そこにはコンピューターの中の様な世界が広がっていた。
「てか、誰もいないぞ?どうゆうことだ?
…説明とも全然違うじゃねーか!!現実世界じゃねーし!テレビゲームでもねーよ?なんだよ、おい!」
急に起こった出来事に水斗の思考は停止し、同時に怒りが込み上げてくる。
やはりこのゲームは実際に体を動かしている様な感覚だった。
しばらくして、水斗が怒り疲れたと同時にコンピューターの声らしきものが聞こえてきた。
「桐沢 水斗様。ようこそ、ゲームの世界へ。早速ですが、あなたは少し勘違いをされて怒っていらっしゃった様ですね…。」
「勘違い?」
「はい。このゲームの創作者である、八田沼 孝介様は一斉!このゲームの説明はしておりません。」
そう。八田沼 孝介は全くと言っていいほどこのハードについて説明していなかった。
「あぁ。そういえばそうだったかもな。ただの俺の勘違いってわけか…」
「はい。なのでワタクシから少々説明をして、キャラクター作成をします。」
どうやら、このゲームにはキャラクターを作れる機能があるようだ。まぁ、そこまで驚くことではないが…
「まずあなた方、つまりはプレイヤーが座っている座席こそがハードなのです。」
「椅子がハードってわけか。」
「このハードの頭部分にある、脳内認識機能を使って、プレイヤーの意識をゲームの中に送っています。」
「意識がテレビゲームの中にあって、実際に体を動かしている感覚になってるっていうことか…
よし!OK!後の説明はいらない、キャラクター作成に移ってくれ!」
水斗はこのハードについてようやく理解したので、もうこれ以上の説明はいらないと思い、省いてもらうことにした。
「かしこまりました。では、キャラクター作成に移ります。キャラクターの外見は現実世界のまま。プレイヤーの体を認識し、そのままの外見で使用します。」
「へぇー!本当の外見が使える仕様は初めてだな。」
「それでは、ステータスを決めていきます。まず、このゲームに重要なのはタイプです。各タイプの中でもまたタイプがありますが、まずは大きく4つに分かれます。一つ目は剣。剣の中でも様々なタイプがありますので、一番人気があるのではないかと、予想しております。」
「剣か…男前なタイプだし。いいかもな!」
「二つ目が銃です。銃は速い弾と絶大な威力が魅力的です。ですが、接近戦には向いていません。」
「銃もいいな〜。でも、どうせならモンスターとぶつかり合ってみたいかな。」
「三つ目が魔法です。魔法は現実世界では使えないので是非、この機会に!魔法には3つのタイプがあり、覚える魔法も人それぞれ変えられるので、自分にあった戦いが出来ます。ですが、詠唱を暗記しなければならないので注意してください。」
「うぅ、暗記は苦手分野だぁ。」
「四つ目がk」
「よし!決めた!」
「え?四つ目は聞かなくてよろしいのですか?」
「ああ!聞いても迷っちゃうだけだしな!俺は剣にするぜ!」
「承知しました。それでは、酒場に転送いたしますので脳に振動がくるかもしれませんが我慢してください。」
「転送機能起動。転送先、酒場。」
キャラクター作成が済んだ…
未だ、このゲームの裏を知るものはいない。
いよいよ、仕組まれていた災厄が動き出す!!