幼馴染の知らない一面②
香奈が見たという湊の姿を聞いて…
私といる時の湊と彼女といる時の湊。
どちらが本当の湊なのか私はわからなくなってしまった。
「…でもさ、あんたと湊君って幼馴染みだよね?」
「うん、そうだけど…。」
「…"彼女" ってさ…付き合ってたらそりゃ一緒にいる時間は長いけど、別れてしまえばその時間もなくなるわけでしょ?…長く付き合ってても1年…2年…もしかしたらもうちょっと短いかもしれない。でも、あんたとは幼馴染みなわけだから…"彼女" よりは一緒にいる期間は長いじゃない!」
「…確かに。」
香奈の言葉に妙に納得してしまい、私は呟くようにそう答えた。
そんな私の言葉の後に香奈は再度言葉を紡いだ。
「…つまりは……。"彼女" には自分の全てを見せれないとかあるわけでしょ。でも、幼馴染みとなれば自然に心を許せる相手になるわけだから…湊君ってさ、あんたといる時が素なんじゃないの?」
「…へ?」
香奈の言葉には説得力のようなものがあったけれど、最後の─"湊が私といる時が素" だという言葉には正直わからなかった。
「…まあ本当のことは湊君本人に聞かなきゃわかんないけどね。」
「うーーん?!」
香奈の言葉が何度も何度も頭の中を駆け巡った。
──私といる時の湊が "素" ?
──湊は私には心を許しているの?
考えても考えても私には答えなんて当然出せるわけもなかった。
「…そんなに気になるんだったら湊君に聞けば?」
「え?聞くの?」
「気になるんでしょ?」
「うん…気になる…。」
「なら聞けばいいじゃない。」
「…聞ける…かなぁ…?」
「それは美和次第ね!」
結局は湊本人にしかわからないことだったから家に帰ったら…
聞きだせるか正直自信ないけれど、"聞いてみようかな" と考えて既に昼食を食べ終えていた私と香奈は仕事に戻ったのだった。
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