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名も無き傭兵の物語  作者: 塩田 剛
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序章 1人の傭兵の一生

初めまして、塩田 剛と申すものです。

気ままな投稿になると思います。

人生初となる小説書きですが、ヨロシクお願いします。文法がおかしい部分もあると思いますが、

温かい目で見逃してください。ご指摘などして下さるとありがたい限りです。

では、本編をどうぞー

俺には名前が無い。名前の代わりにTと呼ばれた。通り名がある奴はそれで呼ばれていた。

俺にも通り名はあったらしいが知らない。他人には興味はなかったからだ。無論、自分にもだ。


流石に大人になってからは名前がないと作戦行動に支障が出るだのなんだので、ティーチャーと呼ばれていた。

・・・正直なところ勘弁して欲しかった。俺は教師ではない・・・

アルファベットで呼ばれるのに慣れ過ぎてしまったらしい。名前らしい名前で呼ばれるとむず痒くなるのだ。





アイツだけは俺の事をジャックと呼んでたな・・・

―――いや、この話はやめよう。嫌な記憶を思い出した・・・・・




俺は過激派テロ組織に売られた。それも俺が赤ん坊の時にだ。

親の顔なんて知らない。俺の出身すらわからない。


テロ組織で育った俺は人間を殺す術を教わり、銃を持たされ戦場に駆り出された・・・。俺にとってはこれが普通だ、これが今の世界だとおもっていた。



俺には友と呼べる存在はいなかった。

少年兵の頃はそれに近い存在もいたが死ぬか、部隊から離叛するなどで後始末をさせられて、そういった人間関係を築くなんて到底できなかった。


幼い頃から銃を持ち人を殺してきた。俺が成長してやがて子供から、大人になっても変わらない。勿論、死ぬまで銃は手放さなかったよ


ただ頭はかなり良かった。それは捕虜のおかげだった。

たまたま、お偉い教授が捕虜として捕まり、そいつから文字を学び、言葉を学び、歴史や文化を学んだ。


その時、俺は衝撃を受けた。普通の子供は銃を持って戦う事はせず、学校と言うものに通っている。そして、俺達のような存在は世界から否定される。


しばらく彼からあらゆる事を学び、連中が彼を殺すかどうか決めかねていることを知った俺は彼を逃がした。恩義を感じたからだ。もう一つ理由がある。


『 恐怖 』


戦う以外での初めての恐怖だった。

現社会では俺のような存在は否定されている。

俺から銃を取り上げたら何も残らない、何も・・・・・


それからしばらくして俺は部隊を作り上げた。少年兵の中でも優秀な人間を集めたものだ。その部隊の目的は1つ、この組織を潰すこと。


まあ、ただ単に俺が広い世界に出るためにはコイツらを殺さなくてはならないと判断したからだ。




結果的に組織を潰す事は成功した。だが仲間はみんな死んだ。

生き残ったのは俺だけだ。


生き残った理由もしては使えるものは何でも使った、死体を盾にしたり、フォークで首を刺したりと言った感じだ。

俺にとっては目に見えるもの全て武器だ。この考えが無ければ生き残ることは出来ない。





それから俺は1人で戦場を渡り歩いた。

俺は戦場を渡り歩きながら成長していった。少年から青年へ、それと同時に戦闘技術の腕も上がっていった。何でも身体で学んでいった。死にかけたことも何度もある。それでも俺は歩みを止めなかった。



何度も言うが、俺にはこれしか無かった、他の生き方は考えられなかった。


戦場を渡り歩くにつれ、あらゆる人間と出会うことができた。


あらゆる人間と出会っていく中、俺を慕ってくれる人間が現れるようになった。

最初こそ鬱陶しく思っていたが次第に仲間の大切を知った。


そこで俺は俺を慕ってくれている人間を集めてを蜂起(ほうき)した。その名前は―――――


Antares(アンタレス)


――――意味は『 抵抗 』

時代の流れに、この世界に抵抗せよという思いでこの名を付けた。

俺達は世界のはみ出しモノ、いずれは排除される、ならば抵抗してやる。


こうして俺は仲間達と共に戦うための『我が家(帰るべき場所)』を創り上げた。

最初こそ依頼はなかったが、幾つも依頼をこなしていくうちに俺達にたくさんの依頼が舞い込んできた、時には大きい依頼も来ることもあった。



ただ、失敗が無いわけではなかった、たくさんの仲間が死んだ。

どれだけ危機的状況でも彼らは俺に付いて来てくれた。真に俺を慕ってくれた。

いつしか俺は彼らを『家族』と思うようになった。

そして彼らも俺の事を家族と思ってくれるようになった。


しかし、世界から俺達はよく思われてはいない。

どれだけ善行を積み重ねても人殺しに変わりはない。


戦争を食い物にする悪、人殺しにしか能のない人でなし。

確かにそうだ。それは俺も何も言えない。

だがな、あいつらには理解出来ないだろう。

俺は気がついた時には銃を持ち、敵を殺す、それ以外の生き方なんて知らないのだ・・・。


生きるために殺す、一般人が汗水出して働くて給料を貰う。

俺達の場合は人殺しをして報酬を貰う。



もはや何も言うまい、ウェットワークだ。

表に出ることのない汚れ仕事、それが俺達の仕事(ビジネス)


それでも、俺達がいて助かった人間もいるのだ。あと1歩で俺達と同じ人間になってしまう所だった誘拐された子供たち、武装組織に拉致された要人の救出とかな。それもほとんどは殺しが必要だった。

だから俺達は人殺しをやめない。俺はいつ日かこう思うようになった。



「俺達は悪だ。でもただの悪じゃない、必要悪だ。だから俺達はいつか排除されることになるだろう。」



俺達のような傭兵がいるから戦争が終わらないし、激化するのだろう。金を少し払うだけでたくさんの人材が手に入る。

自分の国の人間をわざわざ減らさなくてもいいからな・・・・・・。


―――――これが今、俺達の生きる世界だ。


戦争は常に人が死に、新たに人が死ぬためにやって来る。

そう、これが戦争だ。死ぬために、生きるために、殺すために正義も悪もない。ただ『 勝利 』にしか意味の無い殺し合い。敵も味方も自分が正しいと思っている。それだけは今も昔も変わらない。






――――さて、俺が死んだ時の話をしよう・・・



それは誘拐された子供達の救出任務のだった。

南アフリカの森林地帯、簡素な建物を作り、誘拐した子供達を集めていた。


子供達は救出に成功、こちらに被害は無し。しかし交戦時に無線で増援を呼ばれた。

だが、こっちにしてはさっさとヘリに乗って脱出すればいい。


・・・そのはずだった―――


「こちらティーチャー、目標の救出を完了。だが敵に増援を呼ばれた。至急、回収地点まで来てくれ。」

『こちらブラックストーク、了解!回収地点へ向か・・・うわっ!』

「どうした!」

『敵の攻撃です!奴らスティンガーを持ってやがる!これじゃぁ近づけない!一時退避します!』


―――最悪な状況になってしまった・・・


「了解。敵の数は?」

『目視でおよそ20!』

「・・・回収地点をAからCに変更する。俺達もすぐに向かう!」

『了解!お気を付けて!』


子供達の人数は15、部隊は8人しかいないのに対して敵増援部隊はおよそ20人

しかし、ここで俺達が敵の増援を叩くわけにもいかない。既に子供達は屋外に連れ出しているのだ。子供を死なせるわけにはいかない。でも増援部隊を排除しなくてはならない。


生きて脱出できる方法は一つだけある、


―――誰かがここに留まり、敵の注意を向ける。その間に味方を脱出させる。

子供達は論外、そうすると自然にこの部隊の誰かになる。










「――――俺がここに残る。後は頼んだぞ?」



そう言って仲間に俺のドッグタグを渡し、仲間達を順に見て、

俺は仲間達に背を向けて走り出した。

仲間達は子供達と共に回収地点に向かって行った。


そうして俺は単独、死地へ趣いた。


敵増援部隊との戦闘の記憶はほとんど残っちゃいない。

体に負荷を掛けすぎて、色々ぶっ飛んだらしいな・・・

それでも全て排除とはいかなかった。約13人殺した当たりで俺の体力が尽きて、蜂の巣にされた。


ヘリは無事に脱出できたようだ。木々の間からヘリが遠のくのが見える。俺は仰向けに倒れながらそれを見ていた。


少しそれを見ているとヘリから無線が来た。


『こちらブラックストーク、ティーチャー応答願う!繰り返す!応答願う!』

「ああ、聞こえてる・・・」

『良かった!脱出できるか!?』

「駄目だ、な・・・。体に力が、入らない・・・。もう、無理そうだ・・・」


それもそうだろう、身体中穴だらけで、血が夥しく出ているのだ。喋ることが出来るのがやっと。目がダメになったらしく、霞んで見えなくなってきた。


『今から回収に向かう!もう少しだけ堪えてくれ!!』

「よせ、俺は、増援を排除しきれな、かった。すぐに別の、増援が、来る・・・」

『・・・・・・・・・・・・』

「俺の時代は、終わった。次は、お前達の番、だ・・・」

『わかった。俺達はあなたの事を決して忘れない。

さようなら、ティーチャー・・・またいつか・・・・』


(ああ、クソ、ついに耳もダメになった・・・。最後まで聞くことができなかった・・・)


だが自然と彼に対して答えが出た。


「あぁ、また、会おう・・・・・・」


そう言って俺は静かに無線を切った。





――――死ぬ間際、俺はある事を考えていた。



(俺には何も無い、何も残らない。ただ、夢ならあった、叶うわけのない夢が。もし、次があるなら・・・・・)


「戦う以外の、何かを得たかった・・・・」




――――そのまま俺は静かに死んでいった












――――気がつくと俺は森の中で寝転がっていた。

俺が最期にいた場所は森だ、だがこんな森ではない。

敵の増援が来て仲間に後を頼んで、死んだ。


この森は何か違う。雰囲気から、生物まで、見えるもの全て何もかも違う。




「一体、ここは?」




これが俺の一生の終わりであり、始まりである・・・・・


小説を書くってやっぱり大変ですね……。

私も頑張りますので、ここまで読んでくださった方

よろしければ、間違いのご指摘やご鞭撻の方をお願いします。

私も勉強して行きますのでよろしくお願いします!

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