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プロローグ:神託

第一話のプロローグを冒頭部分だけ独立させました。

既に読み進めている方には混乱させてしまって申し訳ありません。次話の内容はその後半部分となります。

星々が(またた)虚空(こくう)の玉座に、五柱(ごはしら)の神が集っていた。


その中心に()すは、運命と均衡の神アストレイア=ヴェルナ。彼女が静かに見つめる天秤は、ごくわずかに傾き、世界の歪みを告げていた。


「均衡が崩れ始めています。早急に手を打たねばなりません」


凛とした声が響くが、応える者はいない。時が止まったかのような静寂を破ったのは、戦と混沌の神、ヴァル=ゼルスだった。


「ならば、力を持つ強き者を選べばよい。剣を振るい、敵を討ち、秩序を取り戻す。それが最も確実だ。ガッハッハ!」


豪胆な笑い声に、記憶と真実の神ミリディアが伏せていた瞳を恨めしそうに上げた。


「……それでは、また同じことの繰り返しですわ。この地に今必要なのは、知恵と対話。過ちを繰り返さぬための、静かな力です」


「甘いな!」


ゼルスが無骨な顔を寄せると、ミリディアはぷいとそっぽを向く。いつもの光景だ。


「はいはーい、ちょっといいかな?」


その場の空気を変えたのは、地球を司る神、テラ=ポコポンの軽やかな声だった。湯気の立つ湯呑みを片手に、飄々(ひょうひょう)と微笑む。


「揉めてる時はさ、外から新しい風を入れるのが一番だよ。僕の世界、地球には面白い子がいっぱいいるんだ。妙にタフで、変なところで繊細でさ」


「ふん、どうせまた軟弱な者ばかりだろう」とゼルスが腕を組む。

「感情に流される者では、均衡は保てませんわ」とミリディアも否定的だ。


そしてポコポンが挙げる候補者を二柱がことごとく否定する。

彼はついにねを上げ、別の神に助けを求めた。


「もう、エルムも何か言ってよ!」


瞑想(めいそう)するように沈黙を続けていた闇と沈黙の神、ノクス=エルムが、ぽつりと呟く。


「……沈黙の中に、答えはある」


その一言は全員を沈黙させた。ポコポンは頭を抱え、もうどうにでもなれとばかりに指差した先――地球の片隅で、一人の少年が妹をかばい、多勢(たぜい)を相手に必死に耐えていた。


無鉄砲だが正義感の強い少年と、その背で兄を案じる、心優しい少女。


その姿に、先ほどまでいがみ合っていた二柱の神が、同時に目を見張った。


「ふむ……あの小僧、戦士の素質はあるな」

「……あの子なら、世界の痛みに耳を傾けられるかもしれませんわ」


ゼルスとミリディアが、初めて意見を合わせたかのように頷く。

すぐに「小僧だ」「少女の方よ」と小競り合いを始める中、ポコポンが仲裁に入る。


「じゃ、二人とも呼んじゃおう! 決まりだね!」


ポコポンは立ち直り、茶をすすって、にやりと笑う。


ノクス=エルムの口角が、かすかに上がった。


こうして、偶然にして必然。一組の兄妹は、神々の気まぐれな思惑により、アストラル大陸へと導かれることとなった。

執筆しながらgoogleAIStudioでBuildしたアプリに、これまでにない試みを実施させた結果、まさかの分離という結論に至りました。

WEB投稿サイトに特化させた添削お願いアプリなんですが、なかなか面白いです。

私の考える話は、ごちゃっとした説明文になっているようで、かなりそぎ落とされてスッキリとした作品に生まれ変わっております。

既に投稿済みの作品も少しずつこのアプリに入れて再投稿していこうと思います。では、これからしばらくお付き合いください。よろしくお願いします。

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