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勇者にこの世から追放された俺は妹の自己犠牲で生き返る〜妹を蘇生するため、全力で魔王討伐を目指します〜  作者: マグローK


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第27話 三体目の四天王に間に合った勇者

「ワシはキング・ドミニアー。貴様らを倒す者だ」


 次に現れたのはやはりキングだった。


 しかし、情報が早いよな。あの宙に浮いている四つの黒い柱からはかなり距離があるように見えるが、どうなっているのだろう。


 あまり考えてなかったが、地面に突き刺さるではなく、ある一定の高さで浮遊したままだ。


 俺はドミニアーに対し身構えた。だがその時、どこかで聞いたことのある声が聞こえてきた。


「ふはははは! 間に合ったぁ! ちょうど四天王とやらもいるな。やはり俺は運がいい」


「ベルトレット!? おま、どうしてここに?」


 あいつ、まともに動けないんじゃないのか?


 ここまで歩いてこれるほど、体力が残っていたようには見えなかった。


 こういうところは仮にも勇者ってことか?


「そんなボロボロで何しに来た。おとなしくしておけよ」


「できるかぁ! ここから先は全て俺がやる」


 ベルトレットは杖代わりにしていた剣をドミニアーに向けた。


「なんだなんだ? 仲間割れか? 勇者とパーティメンバーと聞いていたんだがな」


 そこも知られてるのか。


 だが、俺がベルトレットに殺されたことは知らないのか?


「俺がベルトレットと仲間なわけないだろ」


「当たり前だ。俺に手柄を渡さないアルカなんか必要ない」


「はっ! そうかそうか。まさか仲間の方が先に勇者を切るとはな。だが、イキがるなよ。四天王をたかだか二体倒したくらいで調子に乗るもんじゃあない」


「もう半分じゃねぇか」


「まだ半分だ。それに、ジャック・サイもクイーン・ブビルナもワシに比べれば四天王になりたてのやつらだ。期待はしてたがまだまだ青かったな」


 青かったとか言ってるがコイツも一番四天王歴が長いわけじゃないんだろ?


 なんでこんなに偉そうなんだ。


 確かに情報通りだが、イライラするだけ無駄か。


「半分倒したのは本当なんだな。アルカ!」


 そうか。ベルトレットは俺のこと見た目でアルカだと思ってるのか。


 そういえばどうしてベルトレットは四天王の存在を知ってるんだ? 俺に隠してただけか?


「そうだ。俺が四天王を半分倒した」


「ふっ。確かに今ここにいる四天王のやつの言う通りだな。イキがるんじゃねぇぞ!」


「今そんなこと言ってる場合じゃないんだが」


 ベルトレットと会話している間もドミニアーは攻撃の機会をうかがっている様子だ。


 俺に攻撃してくる分には構わないが、タマミやラーブを狙われるとまずい。


 おそらくそんなことはもうすでにバレてる。


 死神たちがいるからすぐにはやられないだろうが、ベルトレットの邪魔でどうなるかわからない。


「俺を三下扱いする気か!」


 なんでベルトレットは俺に突っかかってくるんだ。そんなに手柄が大事か。


 それに、ここから先は自分でやるんじゃなかったのかよ。


「そんなこと言ってないでどっか行ってろ。安全なところで休んどけ」


「たわごとを。お前に何ができる。アルカ」


「……」


 ダメだな。早くどかさないとベルトレットが邪魔だ。


 わざわざ手を下すのは面倒だが、戦う障害になられてはたまったもんじゃない。


「おい。急に黙ってどうした。まさかアレか? ここにこて恐ろしくなったか? お兄ちゃん怖いよぉ。ってか? ふはは。いいざまってんだよ」


 動く。


「そんな調子じゃあ、スキってもんが」


「「邪魔すんじゃねぇよ!」」


「うぐあ!」


 瞬間移動のような速さで動き出したドミニアーに対し、俺は拳を当てた。


 同時に、火事場の馬鹿力とでもいうように、ベルトレットも剣を当てていた。


 ベルトレット、あいつ動けるのか?


 あんな状態で? 剣を杖代わりにして立っているのがやっとな状態で、切りつけたってのか。


 さすがに限界が近いのか、ベルトレットは片膝をついている。


「女とボロボロのどこにこんな力が……?」


 さすがに狙って放ったわけじゃないせいで耐えられてしまった。


「ベルトレット。どうやらお前はただの怪我人じゃないみたいだな」


「当たり前だろ。こんな時になって不思議と力が湧いてくるんだ。やっぱり俺は誰がどう言おうと勇者なのさ」


「そうなんだろうな。だが、まだ動けるのか?」


「ふ。すぐに動けるようになるさ。回復すればそこにくたばる四天王に俺がトドメを刺してやるよ」


 つまり、今すぐには動けないってわけだ。


「いや、ははは。そうか。そういうことか。なるほどなぁ」


 ドミニアーが何か勝手に納得したように、その場に倒れ込んだ。


 まるで、俺との戦いを諦めたかのように。


「魔王様、ひでぇことしやがるなぁ。だが、コイツは仕方ない。ワシは魔王様の部下でしかないからな」


「何言ってやがる」


「さあ、トドメを刺せ! ワシにここまでのダメージを与えたのはお前たちが初めてだ。後ろにいる女たちを犠牲にしたくなかったら、さっさとトドメを刺すんだな」


「言われなくてもやってやんよ」


 俺は剣を抜いた。


「待て、やめろ」


「ふっふっふ。まさかここまでの人間が出てくるとはな」


「俺がやるんだ。アルカ。お前は引っ込んでろ」


 俺はベルトレットにあっかんべーして剣を振り上げた。


「やめろ!」


「はあっ!」


 ドミニアーはよそ見した俺めがけて手を突き出してきた。


 タダでやられるつもりはなかったようだ。


 だが、ドミニアーの手には何も触れることはなかった。


「くっ! ははは! 貴様の連勝も次で最後だ」


 ドミニアーは俺の手で切り裂かれた。


「誰が」


「うわあああああ! ぐ、あ、ぐああああああ!」


 ドミニアーが何を悟ったのか聞き出したかったが、あの様子じゃ聞き出そうとしても無理だろう。


 死神なんかよりよっぽど強い。


 キングなんて言いながら、部下も連れずに一人で来たんだ。実力に自信がなけりゃできない。


 そして、エースと呼ばれるやつはドミニアーよりも強いのだろう。


「う……あああ。ああ……。ぐあああああ」


 よほど俺に三体目の四天王を倒されたのが悔しかったのか、ベルトレットは頭をかかえ地面を転げ回っている。


 あんなに苦しんでいるベルトレットの姿は初めて見る。


 だが、気にしてやる暇はない。三体目を倒したということは。


「あーあ。最後か」


 そう、四体目が姿を表す条件が整ったということなのだから。

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