表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放された召喚術士、しかたがないので農業をはじめる  作者: ウツロ
二章 ほっといてくれないんなら反撃するしかないよね
27/180

二十七話 やっぱ農業だよね

「よ~し、タネまきすんぞ!」


 いつのまにやらタマネギとニンジンのタネができていたのだ。

 花はすでに枯れ、乾燥したカリフラワーみたいなのが枝のうえに鎮座している。


 つかんでグシャっとするとタネと枯れ枝にわかれた。

 ごちゃまぜだ。めんどくさいのでこのまままく。

 タネ、ドーン! 土、ふぁさ~。

 みず、ジャ~。


 おおきくなれよ~。


 つぎは庭だ。

 あこがれの男爵ガーデンをつくるのだ。

 畑からすこしはなれたところに建築することにした。


 まずは小道。レンガがないのでペッタンコの石をあつめてまっすぐにならべる。

 うん、まずまずだ。

 脇道やグネグネ道もつくった。あそび心が感じられる仕上がりとなっただろう。

 おつぎは家。

 こんかいはなんと木のうえの家。ツリーハウスなのだ。

 くさっぱらにちょうど、一本だけポツネンと生えていた木があった。

 しかも、たてに伸びるのではなく、よこに太い枝葉をひろげる、まさに家をのっけてくださいと言わんばかりの木なのだ。


 トンテケトンと家作り。

 枝や板きれをつかってかわいらしく組み立てる。

 釘があるからつくりやすい。コサックさんに感謝だ。

 出入り口もかわいらしくしよう。風魔法でスパっと円にくりぬく。

 できた!

 

 ……。

 う~ん、なんかちがうな。これじゃあトリの巣箱だ。

 やりなおし!

 トントンテケトン、トトントトン。

 できた!


 瓦にみたてた木切れを貼った、屋根付き、デッキつきのオシャレハウスが完成した。

 おおー、われながら上出来だ。

 ちっちゃいけど、ちゃんと窓もある、俺のねどこより100マンばい上等な家だな!

 できた家を木の上にえるようにせっちする。

 ついでに草で編んだナワばしごも垂らしておいた。

 ふんいき作りだ。ピクシーは飛ぶからいらない、とか無粋なことを考えてはいけない。

 オンナとはいっけんムダに思えることにトキメキを感じるのだ。

 ――いや、しらんけど。


 ん~と、つぎは……

 よし花を植えよう。

 小道のまわりを土魔法でぶわ~と掘りかえすと、雑草をとりのぞく。

 それから男爵家からいただいた、根っこつきの花たちを植えていく。

 ここのスペースはラベンダー、こっちはパンジーにビオラ。あとは……なんかさきっぽがクリリンと丸まった草、黄色でふちどりされた緑のカワイイ葉っぱ草とかを。

 いや、もう名前わからんわ。

 赤だの、白だのいっぱいありすぎる。チューリップもあったけども、それいがいは生まれてはじめてみた草花ばかりだ。

 ちなみにクローバーはここにも生えていた。もってきた植物をふやしつつ移植していこう。

 ここはセンスが問われる。

 そうだな……小道からみて背のたかい植物を奥に。てまえにくるにつれてひくく、かつ色鮮やかものにしていこう。

 まっ、そのへんはもうすこし先か。


 んで、つぎはベリーとバラか。ツタをからませる鉄のアーチを……

 ――そんなもんなかった。

 木で代用。やぐらをくんで小道のうえをとおした。

 うん、みすぼらしい。へんなかたちのハシゴみたいだ。

 まあいいや。

 いまは、ただのぼっておりるだけ、みたいな感じだけど、いずれツタが伸びるとバラとベリーのトンネルになるはず。

 将来にきたいだな!


「ん? なんだこれ」


 草花をいれた麻袋のなかみもすくなくなったところで、数本の木の枝を発見した。

 長さは手のひらほど。

 なんだろう? 折れた枝の残骸かな……


 あ! わかった。ブルーベリーだ。

 ラズベリーは地下茎から芽がでたやつだったけど、ブルーベリーはたしか挿し木でふやすはず。

 この枝を土にしとけば、根がでてきて育っていくんだ。

 よし、このへんにブスブスと挿しておこう。


 ふい~、つかれた。

 きょうはこのくらいにしとくか。

 小川でからだを洗い、服もせんたくしておく。

 ごはんを食べたら歯をみがいて就寝。

 よくはたらいた。おやすみなさい。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ