大事な夢の中で見ている夢
設定が全く出てこないまま書いていますけど次で説明を一回ドッと含めるんで、今は謎?な感じを楽しんで読んでください。ihoadvd
「カケル、カケル」
誰かが俺の名前を呼んでいる。
「起きないと団長にどやされるぞ。カケル」
ああ、朝なのか、起きなきゃな、
「早く目開けろバカ」
わかってる。もう起きてる、けどだるいからもうちょっとほっといてくれよ。
「おいカケルゥ!お前まだ起きてないのかぁ!」
意識が急速に浮上する。
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「お前もうちょっと俺が起きるような起こしかたしてくれよ」
「あんだけ呼んでも起きないカケルが悪いわ、バカ」
今日も団長にベッドごと窓に放り投げられての起床だ。まったくもってついてない。大体ルームメイトのカイルには朝弱いから早く起こしてくれって頼んでるのに、今日も起こすのが遅かった。
つまり俺は悪くない。悪いのは俺を早くに起こさなかったカイルが悪いのだ。
もそもそとパンを頬張りながら愚痴っていると、隣にマクスが食器をもって座る。
「なに、カケルは今日も団長に起こされたの?」
「お前まで馬鹿にするのか、マクス」
「毎日これじゃあバカにする気も起きないけどね」
確かに毎度毎度こんな起こされ方されてちゃ身が持たないってのもあるし、さすがにこれでからかわれることもなくなってきた。すでに一か月こうして起きている。日常になりつつある。このままでは俺のアイデンティティが失われてしまう。まずい。
たぶんこんなこと考える人が大半だけど、俺は陰キャだ、とか自分に自信がないとか、今は人気者だけど四十九日経ったらどうなるんだろう、と思ってしまっている自分がいるんだ。
今こうやって仲間と飯を食っている間もそんなことを考えるくらいには俺は臆病者だ。
「カケル、今日の業務はどうするんだよ、いいもん取られてんぞ」
「それも毎度のことだ、カイル。俺より早起きな人が100人以上いるんだ、取られていて当然だ」
「言い方が悪いよカイル、そこは悪い物しか残ってない業務票の中からどうやってこないだみたいな掘り出し物を見つけるのか、だよ」
「マクスのほうが言い方が悪い!」
そうだ、いくら福利厚生がそろっているとはいえ、仕事はしなきゃならない。それに命の危険がある部隊なんだ、いい仕事を選ぶのも自分次第だし、悪い仕事を選んで死んで、家族に手当が払われるのも自分次第だ。
ま、今俺に手当が払われるような家族なんていないんだけどな。
ihoadvd 誤字じゃないです。
今はまだその時じゃないです。