閑話 女神の微笑み
「ふぅー。やっと転生させれたわね。」
地球の神である彼女は独り言を続ける。
「今回はもしかしたら上位に入れるかも」
地球のように生命体が存在する星はたくさんある。神々は暇潰しのために神一柱につき、一人の人間を一つの神々たちで作った世界に転生させている。最後まで生き残った人間の神はいろいろな特典がもらえ、ランキングで、特典が変わる。地球は平和な場所なので、スキルを与えてもうまく使えなかったり、恐怖で人と戦うことができなかったりですぐに死んでしまう。だから神々の会合で許可を得て今回は試練を設けた。
「ルリさんには申し訳なかったけど。」
ルリは知らないが、彼女が転生する世界にはどの神も公平にするために全ての神が創造に関わっている。
しかし、かなりテキトーなので自分の転生させた人が食べれるもの、倒せるモンスターは規定数いれてもよいとなっている。これにより毒物を食べたり、モンスターにピちゅんされたりして死ぬ人間もいる。まあ、ルリは悪食で口に入る大きさのものであれば何でも食べれるし、モンスターからは逃げれるだけの足を持っているから大丈夫だろう。ただ、試練を受けていなければ即死んだだろうが
「頑張ってくださいね、私の大事な大事な玩具さん」
女神はずっと微笑んでいた。
これは誰も知らない死後のお話。全ての神によって作られたある星でのお話。
涙と血と恐怖と絶望に彩られた異世界のおはなしである。