第4話 暗闇の先は
ドアの先は今までとは変わって灰色の部屋というかコンクリートのみでできている部屋だった。空気がどこから入っているのだろうと思ったけど今さらだ。いつの間にか右手の穴も塞がっているし。
まっすぐ進むと黒色の扉と白色の扉があった。扉同士の間は1メートルほどしか離れておらずドアノブは左側の黒い扉は左側に右側の白い扉には右側についている
なんとなく嫌な予感がしたので両方とも同時に開けることにする。自分が着ていたジャケットを脱ぎ、白色の扉に結び付けるって、ジャケット!?
「このジャケット、現役のとき着てたヤツじゃん!」
気づいたついでに自分の格好を確認する
「これ、ユニフォームじゃん!?しかも高校の」
あれ、そういえばこのユニフォーム捨てたんじゃなかった?というか私って死んじゃったんじゃなかったっけ?あれっ、あれっ。っていた!痛い、痛い痛い痛い。頭割れる死んじゃう~~~
数分後
「ふぅ、なるほど。過去のことは考えるなってことね。よし、こんなものでいいでしょ」
白い扉のドアノブにきつくジャケットの袖を結び付け、軽く開く。結んでいないジャケットの袖と黒い扉のドアノブを掴み同時に開ける
「ほいっ!」
私は正面が2つの扉、後ろは壁に囲まれるという状態になり、扉と扉の隙間から様子を窺う。
ギュルオオオン!
ギャオオオー!
2つの扉からは黒い扉から黒いモヤがかかったような真っ黒の龍が、白い扉からは白い霧がかかったような真っ白な龍が出てきてお互いを喰い始めた。しばらくするとどちらの龍も体のほとんどを喰い、消滅してしまった
「やば、やば、やっば!?もし片方の扉に入ってたらあの龍と闘うことになってたのか。怖すぎだよ!?」
扉と扉の隙間から覗いていると少し先に扉が現れた。あれっ、龍のいた部屋はどうなったの?
両方の扉の中を調べるとなにもなかった。恐らくどちらの龍も消滅したとき扉が現れるのだろう。いや、これ、チョークソゲー!
とりあえず先に進むため扉を開ける
その瞬間、私は意識を失った