開戦前夜と戯れて872
「ババァ、ババァ、ババァ」
と狂おしく笑い泣きする我が娘に、ババァの優しい声を、ババァの好きだった薔薇の刺繍を施した心の瓶に添えて、指先でそっと触れるように、娘の心に伝えよう。
「泣かないで、傍にいるから」
「泣かないで」
「傍にいるから」
と故人が優しく言ったのであリンスが、諸兄よどう思う?お笑い草か?ほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほ(^_^)f(^_^)(^-^)/(^-^)(^.^)(^-^)/(^-^)(^-^)/(^.^)f(^_^)(^_^)f(^_^)(^-^)/(^-^)(^.^)(^-^)/f(^_^)(^_^)f(^_^)(^-^)/(^-^)(^.^)
我が娘の心を支えた慈母へ。
心の支えを透明な瓶に託して、故人の笑顔を詰め、悲しみの内に送り出す薔薇の花の涙の夜。
狂おしく祖母を慕う娘の心の哀しみの静寂から、笑い、嗚咽する娘の笑い声に耳をじっと澄ますと。
故人の声が透明な薔薇の刺繍を施した心の瓶の中でそっと囁き呟く。
「悲しまないで。いつも傍にいるから」
薔薇の花をこよなく愛した慈母の優しい声。
その透明な薔薇の刺繍の心の瓶から、聞こえて来る優しい囁き声を、指先で娘の心にそっと運び触れると、娘が狂おしく涙して笑い言った。
「ババァ、ババァ、ババァ、ババァ、ババァ、ババァ」
と笑い泣いている哀しみの夜に。
静かな夜の指先でそっと涙を拭おう。
「泣かないで。傍にいるからね」
娘よ、泣かないでおくれ。
泣かないでおくれ。
愛する我が子よ、どうか笑わないでおくれ。