開戦前夜と戯れて854
それがあちきのやまさんに対する友愛の証だと信じて、あちきは操状態のやまさんにひたすら婚活を促す。
「やまさん、孤独死しない内に、婚活しないとヤバイよね」
やまさんが繰り返し答える。
「そうですね。必ず連絡しますよ」
と言ったのであリンスが、諸兄よどう思う?お笑い草か?ほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほ(^_^)(._.)(^-^)/(^-^)(^.^)(^-^)(^-^)/(._.)(^_^)(^-^)/(^-^)/(^.^)(^-^)(^-^)/(._.)(^_^)(^-^)/(^-^)(^.^)(^_^)(._.)(^-^)/(^-^)(^.^)(^-^)/(^-^)/(^-^)/(^-^)/(^-^)/
やまさんはやはり微笑み、あちきにこうも告白したのであリンスね。
「自分はもう若い頃から精神病で、鬱病だけではなく、統合失調症なのですよね。すいません」
その謝罪を聞いて、やまさんの惰眠を貪る、位牌の孤独の部屋の寂寥たる悲しみが、ダイレクトにあちきの心根に伝わり、あちきは言葉を詰まらせつつ答えたのであリンスね。
「やまさん、謝らなくてもいいよ。自分の精神疾患を恥じる必要なんか無いじゃないか。ましてや俺も同病だし、同病相憐れむじゃないか」
やまさん曰く。
「そうですよね。すいません」
又謝った優しいやまさんとの、めくるめく会話の中に、回想としてのたかさんの言葉が浮き彫りになる。
「貴方が婚活などしろと言わなければ、奴は苦しまなくても済んだのですよね、分かりますか」
抗鬱剤を飲み、操状態になったやまさんに、あちきは注意を払って婚活をけしかける。
そして統合失調症の「死ねばいい、死ねばいい、早く死ねばいい」と幻聴そのものの黒い影が、実存として肩を叩き、甘美な死に誘う絶望的な惰眠の、夢の狭間にやまさんが朦朧としている時、あちきはけして婚活をけしかけはしない。
それが細い光を手繰り寄せる希望に変わるまで、このリフレインは続くだろう。
それがあちきのやまさんに対する友愛の証だと信じて、あちきは操状態のやまさんに婚活をひたすら促す。
「やまさん。孤独死しない内に婚活しないと、ヤバイよ」
やまさんが優しく答えた。
「そうですね。必ず連絡しますよ」