到着
「生徒はこっちだ!!!早く避難しろ!!!!」
白衣をはためかせ氷の魔術を使いながら応戦する澄礼
「澄礼先生殿、校舎内の生徒の避難は終わりましたこれで気兼ねなく戦えます。」
白く透き通るような髪をパッツンに切り剣を持った生徒が澄礼へ報告する
その肩には──生徒会会長の腕章が輝く
「そうか、それはご苦労だったこれで守りは気にせず応戦できる!」
澄礼が凄んだ瞬間冷気が周囲を覆いパキパキと音を鳴らし辺りを凍てつかせる
「それじゃあ……私の可愛い生徒達を襲ったお礼をさせてもらおうか。」
冷たく凍てつくような低い声を発する澄礼─たじろぐ魔術師達
刹那魔術師達が氷柱と化す
それが合図となり本格的な戦闘が始まる
「しまっ……」澄礼が後ろを取られ目の前に炎の玉が迫る
「切鮫。」
風の刃が炎の玉を切り刻み掻き消す
「生徒会会長、鈴蘭参戦致します。」
「助かったぞ会長、すまんな熱くなりすぎた不甲斐ない所を見せてしまって申しわけない。」
「いえ、お気にならさず。」
2人は魔術師達を凍らせ、切り刻み圧倒していった
光の弾丸の雨がそんな2人を襲い来る
澄礼が氷の壁を作り自分と鈴蘭を守るが防戦一方となってしまう
「やれやれ、使えない兵隊共じゃのぅ若者2人に圧倒され生徒の1人も攫えぬなんて……魔術師とは聞いて呆れるわ。」
金髪を揺らしどこか古めかしい言葉を使う少女の到着により自体は急変する
光の弾丸は止むことを知らず氷の壁を幾度となく襲い、鈴蘭も澄礼も負傷が増えていく
「ほれほれ、どうしたどうした守ってばかりでは勝てぬぞ?守れぬぞ?もっと吾輩を楽しませてみせよ、退屈させるでない。」
「くっ……。」
「先生殿……。」
氷の壁が破られ2人の姿が露になる
「もう終いか?なんだつまらんのぉもっと楽しませてくれるかと思ったのだがなぁ、まあいい興が削がれてしまったわい眠っていろ。」
少女の手に光が集まり2人に狙いを定める
「会長、お前だけは逃げろ私は時間を稼いでみせる……。」
「無理です、間に合いませんそれに先生殿を残して敵前逃亡など毛頭する気もありません。
そんなことをするならここで潔く散ります。」
「眠れ、小童。」
少女の手から光の魔術が放たれる……筈であった
しかし光は放たれることなく少女が吹き飛ばされる
「これは……間に合ったのか?避難場所はここだと聞いたんですけど。」
「太刀華お前!」
「何だかやばそうですね……これ何とかしたら何にもしなくても単位出ますか?めんどくさい。」
「面白い……実に面白いぞ小僧!吾輩に一撃当てた人物は久しぶりじゃ!!!よい!実に良い!!」
「あぁ……何か一層めんどくさいことになったなぁ……。」