めんどくさいからハーレムをぶち壊したい
ダークヒーロー系主人公がなんとなく書きたくなったので書きましたヤンデレ出ます
魔術、異能、武術、忍術、様々な才能が存在すると同時に野望、陰謀、欲望、様々な思惑も錯誤するこの世界の小さな小さな物語────。
笑い声、喧嘩、世間話様々な話題で盛り上がるここは優秀な人材を発掘するため作られた才能開発学校──聖桜花学園
──そんな所謂喧騒という中に今俺はいる
「おい、太刀華!お前また赤点だなんてふざけているのか!?」
中でもひときわ五月蝿い声が俺の近くで喧騒を貫く、嗚呼、五月蝿い誰か呼ばれているぞ早く行ってやれ五月蝿い
「おい!聞いているのか?太刀華 火垂!!」
ああ、呼ばれているのは俺か、このまま五月蝿いのは嫌だし仕方ない反応してやるか
「嗚呼、五月蝿いななんですか先生。」
俺は黒いシャツに前を止めず白衣羽織っただけのミニスカートとかいう教師の癖に風紀を乱すような服装でボサボサの茶髪に眼鏡をかけた教師である俺の担任─霞ヶ丘澄鈴に問いかけた
「なんだ、じゃないなんだじゃ
いいか?お前みたいな不良生徒がいるせいで私の給料が上がらないんだ!!最低限はやってくれ!!」
五月蝿い、一々声を上げなければ何も言えないのかこの人は
「はぁ……わかりました善処しますよ……。」
めんどくさい事この上ないさっさと切り上げてしまおう
「善処じゃなくてだな……いいか、お前はやれば───」
霞ヶ丘先生!至急職員室まで来てください!
「ッ、呼ばれてしまった……私はこれで行くがいいな?ちゃんとやれよ!!」
「はいはい。」
行ったか……騒がしい人だやっとゆっくりできる
「火垂……?」
つもりだったんだがな、前言撤回だもっとめんどくさい事になりそうだ
「ねぇ火垂?何で私がいるのに他の女と話すの?教師だからって駄目だよ私だけ見て私だけの声を聞いてよ火垂は構って欲しくてわざと赤点を取っているの?そうなの?そうなんでしょう?イケない火垂ね、お仕置きが必要かしら、あ、そうだそれよりも学校なんかやめてしまいましょう?私のお部屋で2人で365日毎日毎日毎日毎日一緒に幸せ暮らすの、どう?いいでしょう?いいわよね、ふふ、そうよねだって愛し合う者同士一緒にいるのが幸せだもの、じゃあ早速手続きに行きましょう?」
……ドン引きだ
こいつは俺の幼馴染みで友人『※向こうは俺を旦那だと思っている』
の氷川 晶子である
見てもらって分かる通り所謂ヤンデレというものだ、メンヘラじゃないだけ幾分かマシではあるが十二分にめんどくさい
ここは立ち去るの無難だろう
「あら?あらあら?火垂ったらどこへ行く気?許さないわ。」
頬を赤らめて恥じらう火垂の指が光を放ち意図を紡ぎ俺の四肢に絡みつき身体の自由を奪う
そう、晶子はヤンデレであり例に漏れずヤンデレ特有の万能的な力を兼ね備えている、まず俺では勝てない
「ああ、済まないトイレへ行きたくてな……。」
───四肢を縛られたまま俺は答えて思考を巡らせる
ああ、めんどくさい事になった……と
だが俺は、いや、俺達は……か、まだ知らなかったもっとめんどくさくてとてつもない事に遭遇することになると────
プロローグFIN
久しぶりに書きました
前作は処女作で思いっきり失敗したので無かったことにしたいです(真顔)