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98 新たなる戦争~国境城塞、マジノ要塞を防衛せよ~

コキュ王国からの宣戦される数時間前、外務省の一室にて、コキュ王国全権大使と外務省外務大臣伊藤春宗大臣が、今回のことで話していた。


コキュ王国側からは、宣戦布告の書類。


外務省からは、大統領によるコキュ王国への宣戦布告に関する書類の提示、大使館の閉鎖、講話窓口はいつでも開いていることを伝えるとロマニャー外務大臣伊藤春宗は部屋を退出した。


「大臣閣下、今回の戦争は何年かかるのでしょうか…」


「おそらく、どら沼化するかもしれんな。一対三での戦争だ。大統領からは、属国には軍の出動要請はせずに食料などの提供を要請しなければならん。君も頑張りたまえ。でも、希望的観測ではあるが、コキュ王国が持ったとしても3年~4年だろう。誰にも言うなよ?」


「は!それでは、大臣閣下。」


「君も頑張りたまえ~」


閣僚中でも希望的観測の元ではあるが、3年~4年間の短期間で終わるものだと思っていたが、長期化の泥沼化するとは、誰も思っていなかったのであった。


時系列は元に戻り、国境要塞であるマジノ要塞では、野砲の増強配備、機関銃の増設、偽装用の雑草などを配備や設置して、戦時限界体制の元、24時間監視任務に付いている監視兵から無線が入ってきた。


『こちら、A班いじょう…て、敵軍!発見!2時の方向!大軍です!』


『わかった!本国へ緊急!各班戦闘配置!』


コキュ王国軍約3万が国境城塞のマジノ要塞に攻撃を仕掛けてきた。


「銃歩兵、前へ!撃ち方用意!撃てえー!」


コキュ王国軍銃歩兵部隊が、王国製Gグランバート88Kを一列に並べ、マジノ要塞に向けて発砲した。


「突撃!」


コキュ王国軍は銃歩兵の射撃後、突撃命令を伝えると、自由射撃のもと、城塞に向けて一斉突撃してきた。


「機関銃部隊!撃ち方始め!」


城塞に備え付けられている機関銃が、登ってくるコキュ王国軍に向けて、間を置かずに発射されていく。


「あ、ジャムった!小隊長!数秒抜けます!」


「はやく、直せ!」


「機関銃部隊遅くなってすまない!各員、自由射撃のもと、機関銃部隊を援護せよ!手榴弾投げるぞ!」


ARを装備している歩兵部隊が援護に駆けつけてきた。


歩兵部隊が、駆けつけてきたと同時に空から何か降ってくる音共に、機関銃部隊、歩兵部隊の後方で、爆風が起こった。


「大砲だ!くそ!まだ上がってきやがる!撃て撃て!」


前線にて部隊が活躍していたが後方では、大砲に対する反撃の為、野砲の調整が行われていた。


「仰角、距離調整完了!砲弾、火薬装填完了!」


砲兵隊長の命令により野砲に装填されていた155mm弾が、敵軍に向けて円弧を書いて弾着した。


「被害確認!敵砲兵部隊半壊!後方待機歩兵全壊!以上!」


「次弾装填急げ!」


射撃、手榴弾、砲弾による攻撃が繰り返し行われ、夜になると敵は城塞攻撃を諦め撤退した。


「ひとまず、1日は防げたか…被害報告。」


「は!死者1000名、負傷者3560名です。内送還兵は2500名です。」


「増援は?」


「は!戦車部隊が援軍として駆けつけに来ております。航空支援はガンシップ呼べるだけです。」


「そうか。無線!」


「は!」


『各班、夜間といえど気は抜くな。襲撃があるかもしれん。以上のことを踏まえて、偵察を出す各1名ずつ出すように。』


各班から1名ずつ集めた人数を4名一組の小隊として、現地偵察の任務を与えた。


「危なくなれば、閃光弾を使い逃走せよ。各員GPS、小型無線機を忘れないように。」


「気おつけ!敬礼!」


「解散!」


偵察に行った小隊が敵夜営地を観測後、手榴弾を投下して、その場から逃走した。


『第2偵察小隊報告、敵奇襲部隊確認できず。』


『各小隊帰還せよ。』


最後の小隊からの報告により、偵察小隊に帰還命令が下され、全小隊帰還後、元の分隊や小隊に帰還するよう、新たな命令が下されたのであった。


夜が明けると、コキュ王国軍は再度攻撃を仕掛けてきた。


『コキュ王国軍、再度攻撃体制に入ったようです!いつでも、撃てます!』


『こちらも、いつでも撃てます!』


『こちら、指令本部。攻撃開始』


攻撃開始命令により、高所から機関銃でコキュ王国軍を攻撃していたため、麓はコキュ王国軍兵士の死体が出来ていった。

このとき、流れた血は麓の川を下り海へ流れ、川は戦争が終わるまで真っ赤に染まっていた。


しかし、勝利に湧いていたとき、訃報が電報で伝えられた。


『BT BT BT』


この暗号が示す言葉は、突破を意味していた。

これにより、前線崩壊を防ぐため増援派遣は中止され、歩兵師団、戦車師団等が突破されたところの防衛に向かっていった。


一度は、突破された国境であったが、師団の活躍もあり、数日かけて元の国境と押し返した。

それにより、睨み合いになり前線は膠着状態に入った。


膠着状態に入ってから二週間がたった頃、国防省陸軍作戦率案室にて、陸軍参謀たちが集まり作戦会議をしていた。


「海軍は、奇襲させてから艦隊行動に出るようです。海軍とは協調歩調を取りつつ、独自に動くべきかと。」


「あの、大統領だ。独自行動はすぐばれる。ならば、海軍と予算の取り合いなどせずに、歩調を合わせるべきだ。国境では、一進一退の膠着状態だぞ?君は、責任がとれるのか?」


「まぁ、落ち着いて。しかし、独自行動は控えるべきだな。海軍とは、事前協議でもして予算編成するか。地図持ってきて。」


トップ席にいる参謀長が締めたが、独自行動派、協調派での意見対立が激しくなったのであった。


地図を要求した参謀長は、甲(重)、乙(中)、丙(軽)、丁(小)攻撃目標を決めることを争う前に決めるべきと決め、派閥を越えて攻略目標が定められていった。


甲(重)

都:ヤクーツ、ハバフロクス、アーヘン、ルビリア

破壊目標:飛行場、竜などの飛行生物の撃破及び捕獲、工場


などの作戦目標があげられ、大統領である影山はこの陸軍作戦に認可判子を押し、陸軍参謀に渡した。


「陸軍には、期待をしている。」

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