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95 皇帝死ス ~愚息子の圧政~

西暦1500年代後半、コキュ王国にて国王アベラース・コキュ死去の報届く。


「大統領。コキュ王国の国王が死去しました!次は、息子のアヌヌキ・コキュが王位を継ぐ様です。」


「確か、息子って愚だったよな?」


「は。国民を無制限だと思っている模様です。そして、我が国に対して強い反感を抱いています。」


「コキュ王国に潜入させといて。」


「は!」


ロマニャー王国からは、お悔やみの手紙を書き特使に手渡した。


「大統領閣下。」


「ん?コキュ特使殿どうなされた?手紙は渡したので用は終わったのですが。葬儀の日に間に合うように向かいますので、ご安心を。」


「葬儀にご出席してくださるのは嬉しいのですが、おそらく、我が国と戦争になるかも知れません。」


「ほう?何故だ?」


「は。我が国の次期国王の性格をご存知の通り、貴国に強い反感を抱いております。」


「なるほどな。しかし、特使この話は、絶対にするな?したら恐らくこれだぞ?」


このとき、影山は自分の手で首を切る仕草をして、軽く脅した。


「は、はい!」


それから、レシプロ輸送機に乗ってコキュ王国の葬儀に出席するためにロマニャー国を飛びだった。


「王様、どうですかな?この飛行機は?」


「う、うむ。下から見ていたのと違うが、これこれで、いいた、体験が出来た。あと、私的な時は王子でよい。」


「王子がいいならそうお呼びいたします。あと、緊張していると吐きますよ。」


「これ飲んでください。飲んだら寝てください。これから10時間ぐらいかかるみたいなので。」


「わ、わかった。」


こうして、酔い止めの錠剤を飲み、眠りに入った王様と影山は束の間の休養を楽しんでいた。


「(こうもあっさり寝るとは、大統領まで、寝ること無いでしょうに…はぁ…。)」


一番のストレスを感じていたのは大統領付き秘書官と国王付きの秘書官だけであった。


コキュ王国領空に大統領、ロマニャー王を乗せた輸送機が侵入し、コキュ王国首都近郊の草原に着陸した。

それに、続き精鋭近衛師団200名を乗せた軍用機が、空挺降下した。


「総員降下!」


近衛隊長の指示の元、精鋭近衛師団200名が輸送機を守るように配置に着いた。


「陛下、大統領閣下、クリアしました。」


「それでは、国王陛下降りましょう。」


輸送機が草原に着陸してロマニャー王達が降りてくるとき、王城では、アヌヌキ王太子が望遠鏡で覗いていた。


「なんだあやつら。ロマニャー王国の者か?誰か!調べて参れ! 」


「は。」


コキュ王国から騎馬軍団が輸送機に向けて迫ってきた。


「そこの者達が、ロマニャー王国からのひとか?」


「おや、国王陛下と大統領の顔を見たこと無いとは…」


先頭にいた騎馬兵は、馬から下馬すると頭を下げて謝罪した。

それに続いて、副官らしき人物と他の兵士達も下馬し、土下座していた。


「は、し、失礼しました!私めは、コキュ王国騎馬騎士隊長アサンテと申します。先程のご無礼何とぞお許しを!」


「しかし、私達は先代のコキュ国王の葬儀に来たのに、物々しいが?何かあったのかね?」


「い、いえ、私達は、ロマニャー王国の方達を護衛するために、派遣されてきました。」


「なのに知らないとは、遺憾だな。国王陛下どうしますか?出席だけなさいますか?」


「出席だけする。」


出席する旨を伝え、騎馬隊護衛の元、王都に入り宿に入った。


「国王陛下、この宿などどうでしょう?」


「脆そうだが、大丈夫か?」


「高級な所で胃を痛めるよりかはいいかと?」


「まぁ、遼一の言うとおりかもしれんのう。ここでいいじゃろう。騎士隊長君、王城には泊まれないと、上に伝えておいてくれ。」


「は、は!」


こうして、城下町にある宿に止まったロマニャー一行であった。

宿としては店が潰れるかも知れない所に起たされた。


「あんた、どうして国王様達がこんな宿に?」


「お、俺が知るわけないだろぉ?お前、食事の時間を教えてきてくれ。」


「あ、私かい?あんたが行きなよ!店長でしょ?」


「そ、そうだな。」


店主兼シェフの宿屋を運営する店主が階段を登りロマニャー一行がいる部屋に行くと黒服を着た人がいた。


「失礼。どちら様で?」


「ここの、店主兼シェフのアキートと申します。食事について来ました。」


「失礼ですが、身体検査を受けてもらいます。拒否権はございません。」


一人の黒服を着た人が私の服を上から叩いて確認する。


「以上は無いな。では、少しお待ちを。国王陛下様、大統領閣下、この宿屋の店主が今晩の食事について話が有るそうです。身体検査はクリアです。」


黒服を着た人の左にいたもう一人の黒服が扉の前で理由を語っていた。


「入っていいぞ。」


「どうぞ。」


中から許可の声が聞こえると、黒服ことSPが扉を開け、店主を中に入れた。


「今晩の食事についてだね?いつも通りの食事でいいよ。特に特別な事はしなくていいから。」


「は、はい!ありがとうございます!そして、もうひとつ気になったことがあるので聞いてもよろしいでしょうか?」


「どうぞ?」


「なぜ、このような宿に?」


「…陛下、言ってもよろしいでしょうか?」


「好きにせよ。」


国王陛下の許可の元、理由を語るがどうでもいいほどの理由であった。


「胃を痛めたくないから。でも、今晩の料理はさっきも言ったけど、いつも通りのでいいよ。」


笑うのを我慢しながら真顔を維持しながら、凄くどうでもいい理由を言った。


「わ、わかりました。ど、どうぞ、ご、ごゆっくり。」


店主は部屋を出てSPの前を通りすぎ、階段を降りてから、急いで嫁の所へ行った。


「あんた、料理でなんか言われた?あと、留学は道だった?」


「いつも通りの食事で構わないと言ってた。理由は胃を痛めたくないからと言っていたが、正直わからんと言うのも有るが、相手は国の顔だぞ?何かあったらもうこの世に居ないな…」



こうして、日をまたぐとコキュ王の葬儀に行ったのだが、胃を痛めてないか不安になることで、逆に店主達が胃を痛めることになるとは、思っていなかった遼一達であった。

そして、アヌヌキ・コキュが王位を継ぐと、税金が大量に王国民に課せられ、抗議を行うものなら逮捕され、強制収用されたのであった。

ウェェェェイ

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