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91 内戦終結

8月初頭レリダ城塞落城し反乱貴族、それに加担した兵士、ギルド員を拘束して王都に護送。

そののち、貴族は処罰と軍法裁判、兵士は軍法裁判と軍法高等裁判、ギルド員は通常裁判にかけられた。

しかし、多くのギルドからギルド員返還要求がなされたが、影山は無視を決め込んだため一切の情報をギルドに送らないようにしたのであった。


「戦闘地域の復興にはどれぐらいかかるか?」


「は。重機など投入して撤去作業などありますので、3年はかかります。」


「そうか、早速作業に取りかかってくれ。難民には簡易住宅の提供と食料を配布しろ。犯罪取り締まりの為、警察と軍隊を使ってと協力しろ。本当は、軍令部から渡されるけど潰すから、口頭ではあるが第60治安維持臨時師団部隊に任命し治安維持を命ずる。」


「は!」


第60治安維持臨時師団部隊は、早速現地に急行して、駐留していた軍と交代及び業務の引き継ぎを終えると、直ぐに仕事にかかった。


治安維持臨時師団部隊とは、第1~60まであるがほとんどは、治安維持が警察で賄えると部隊は解散及び原隊復帰という限定的に組織された治安部隊であった。

治安維持臨時師団部隊の区割りは、東部戦線地区第1~20、西部戦線地区21~40、北方戦線41~60に区切られており、東部・西部戦線地区は戦闘終了後、直ぐに派遣したため撤収作業に入っていた。

第60治安維持臨時師団部隊は、最後に編成された部隊なので、早くて5年、遅くて10年であったが撤収日はいまだに部隊に発表されていなかった。


「報告します。今回、第一王子様たちの騎兵隊は解散させました。第一王子様たちの反発も有りましたが、騎兵隊は我軍に吸収するかたちの為と説明しておきました。騎兵隊は、最前線部隊に配属します。終わります。」


「わかった。ついでに、ギルド員の裁判結果と反乱貴族及び軍人の結果を貰ってきてくれ。」


「は!」


それから、立ち替わり入れ替わりと報告が相次ぎ、私は書類作業に追われていた時であった。


「失礼します。王様が、ご訪問に来ておりますがどういたしますか?」


「はやく、案内せよ。」


「は!」


病気療養中の王と看病の為一緒にいる王妃が衛兵の開けた扉から入ってきた。


「影山、王様に拝謁いたします。」


「よ、よい。此度は大義であった。我息子達が、今回使えないことが判明したから、次の王はそちが成れ。」


「王様、お言葉ですが私目は王には成りません。王には、長子(長男)が着くのが普通です。しかし、王には権力は持たせません。今後このような事を起こさないためです。」


「それでは、王の意味がないのではないですか?」


「王妃様、それはありえません。なぜなら王族とは、国家の象徴的立場をとってもらうことになります。国民・国家の精神の拠り所となってもらいます。そして、国家権力を統制するため立憲議会民主制という制度を始めようと思います。」


「その、立憲議会民主制というが、貴族などはどうするのだ?」


「貴族は基本的には潰したりしませんが、身分解放政策は行います。奴隷などの身分解放のことです。議会民主制を円滑に行うため、各地方地域に小・中・高・大学校を建設する予定です。インフラ設備なども充実させます。」


「ぬう、わかった。そちの好きなようにするがよい。」


「有難うございます。」


これから3日後の祝日に王は退位を表明、次期王は長男のアルカード・ロマニャーが指名、次に議会の設置と憲法の制定及び王は皇帝と呼称変更、国民・国家精神の象徴とする胸をラジオにて布告、国家の最高指導者として影山遼一をロマニャー国大統領に任命した。

首都及びラジオ回線が通っている影山領では、新聞社がこぞって号外として全国に配達された。

新聞には、成人年齢では無いが皇帝になった為、アベルからアルカードに名前を変えたことも報道された。

布告から1週間後、退位の礼を実施、2日後即位の礼を実施、新皇帝のアルカード・ロマニャー皇帝の名の元、議会の開設、大統領の任命が終わり、周辺各国からの国賓との晩餐会等が終わった翌日は、憲法の布告、三権分立、周辺各国との国交正常化及び独立の承認の為、大使館の開設、初めての大統領外遊が発表されたのであった。


「なんか、大統領になった。首相制のほうが良かったんだけどなぁ。アンベルクはどう思う?」


「私は、元々米国人な為、大統領制に関してはなにも思いません。大統領が首相を任命するので。」


「影山閣下、大臣の任命と省の設置をお考えになっては?」


「マリー君は、仕事熱心だね。」


「有難うございます。」


「(嫌みでいったのに…ちっ)わかった、わかった。一様、元領の庁官と庁をそのまま大臣、省に格上げな。終わり。与党と野党の結成か。共産・社会は…ねぇ?」


それから、大臣任命、庁の格上げなどの書類作業をしていたら朝日が昇ってきたのは、5:56のことであった。


「…みんな帰ろう…」


この一言で、大統領を残して皆帰っていった。


「セ~シ~ル~、ノーブ~ル~…」


2人の妻がいる部屋に行くと、朝だったので着替えている途中であった。

この後、何が起こったか誰の記憶にもなかったいや、脳の防衛装置が働いたお陰であった。

こうして、内戦処理をおえたのであった。

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