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86 平和は遠い~東部戦線と内戦4~

まだ、続きます。あと、少し耐えてください。お願いいたしますなんでもしますから(なんでもとはいってない。)

東部戦線バッツ草原にて、反乱軍に苦戦を強いられていた。


「いまだ、一進一退か。反乱指導者は士気が低いのだが、一部は盛況すぎるんだよなぁ。そう思わんか?幹部達よ。」


「まさに、第一次大戦の塹壕戦です。2km先の敵塹壕を奪うだけで精一杯です。本国からの武器弾薬の物資補給も少いです。」


総司令と参謀幹部達が、いろいろと愚痴っていると通信兵がやって来た。


「失礼します!本国からの電文です。」


「読め…」


「は!『発:統合作戦部 宛:東部戦線司令部


1100ニ空挺ヲ投入スルノデ、1030カラ支援砲撃開始シ、空挺投入ト同時ニ突撃スベシ。タダシ、1040ニ空爆シソノアトニ戦車師団ガ、到着スル。』以上です。」


「空爆と到着まで、あと10分か、いけるな!通信!各師団に通達1040に空爆がくるので、身を潜めておくように、戦車師団と空挺が確認とれ次第、前進する!砲兵には、支援砲撃するように伝えろ!(砲撃は絶え間なくやっているが…)」


「は!」


その頃、戦場では敵側から曲が聞こえてきた。


「なんだな?敵から曲が聞こえるぞ? 」


「余裕ですねぇー敵さんは?」


「隊長!よく見ると戦列組んでいませんか?」


「ん?これは、フランスの曲じゃないか?」


「そこまで、最近耳が遠くなったんで。」


敵軍が演奏と一緒に歌いだし、討伐軍は呆気にとられながらも、盛大な拍手を送った。

しかし、敵は隊列を整えると一斉射撃を行った。


「頭を、塹壕の中に入れろ!」


一斉射撃は四段に分かれて、行われた。

こちらは、塹壕の中に身を潜めたため、死者は出ずに、軽傷者が多かった。


「機関銃手!撃て!」


機関銃手と補佐の兵士達は、六式重機関銃からベルト給弾によって、5.56mm弾を撃ち始めた。

この六式には同型の軽機関銃があるが、この軽機関銃のみ、7.62mn弾が使用できる。


塹壕の中に潜む歩兵達も機関銃の射撃開始を合図に一斉に反撃に出た。

東部戦線に配備されている歩兵装備は、90式自動小銃(改)を装備しているが、この小銃は改造される前の90式自動小銃の欠点を改造と補填されており口径を5.56mmから7.62mm弾に変更し、殺傷力が低いので高めたがその代わり貫通力が低くなってしまった事ぐらいだった。

装填数は民間用にマガジン30発と軍用の大容量90発のが販売されているが、民間、軍用問わずに人気が有るのは、民間用マガジンであった。


上空からプロペラエンジンの轟音が聞こえる高さまで、輸送機の姿が見えた。


空挺降下部隊を乗せた輸送機TC-4 6機が作戦上空に入った。


『作戦空域に入りました!5分後に降下地点です!』


「降下準備!」


班長の号令と共に、装備の最終確認を行うと手榴弾を配る。


『降下地点!エンジン出力絞ります!後部ハッチオープン!降下!降下!降下!』


「降下!」


スピーカーから降下合図から小隊長の降下命令により空挺部隊が降下していく。


「反対扉よし!機内よし!ありがとうございました!」


最後の副小隊長による確認が終わると、TC-4機内はからポッになり、爆弾投下準備に入った。


このTC-4は人が座る所から1~2m横にある背面は開閉ボタンで開き爆撃機にもなる機体であった。

搭載量はは50kg爆弾を100個一回の投下で10個の塊で投下できる。


「空挺降下が終わり次第、敵後方にて爆撃を行う!」


出発前に作戦書を読み上げた指揮官が、空挺降下後、敵の後方にて爆撃を行う事が初めて明かされた。

しかし、この作戦は今までやったことがなかったからであった。

元々TC-4は輸送機として開発されたのだが、爆撃機としても運用することに開発書が書き直され、輸送機としてほとんど出来ていたTC-4を改造し爆弾層と搭載庫を着けることになり、機体は長くなりジェットエンジン左右に3ずつ設置し一様完成はさせた機体であったが、エンジン、強度問題、航続距離、人員搭乗人数問題もあったが、それらを改良中に内戦が起こり改良型は今回出撃した隊長機だけであった。

他のTC-4は人員は100名程度であり、翼の強度問題を補修の形を取っただけの強度であり、爆弾は重量問題で50から25kg爆弾を250個搭載しこちらも10個の塊で投下できた。


「二番機、三番機、四番機、五番機、六番機、全機体空挺部隊降下完了!これより、爆撃に入ります。地上司令部に打電!『我、コレヨリTC-4ハ爆撃任務ニ移行スル』以上。」


「了解!」


TC-4機内の通信で操縦士からの言葉を暗号化し地上司令部に打電した。


「TC-4よりほ、報告です!」


「よめ!」


「は!『我、コレヨリTC-4ハ爆撃任務ニ移行スル』です。」


「軍本部からは?あと、葛城、先に送ってきた作戦書には書いていたか?」


「は!今のところは特に何もありませ ん!」


「いえ、有りません。」


「なにも、無いか。空挺降下したんだ。それにあわせて、攻勢を駆けよう。葛城、全軍に通達せよ。」


「は!」


「通信兵、本部に確認せよ。以上」


「は!」


その後、本部に確認連絡を入れると、作戦書に打電漏れがあったことが発覚し、改めて作戦書が送られた。


「う~ん。漏れかしかし、空挺は降下した。それに合わせて攻勢もしている。TC-4による爆撃で敵の後方は大混乱か。よし、機甲化部隊に中央突破させろ!機甲化部隊長に打電!『機甲化部隊ハ敵中央ヲ突破セヨ!』続いて、『全歩兵師団ハ司令部ヲ目指セ』以上」


「は!」


こうして、東部戦線では空挺降下により敵の後方が混乱、TC-4による爆撃にて敵司令部は大混乱、この機に乗じて全軍突撃を敢行し機甲化部隊による中央突破も相成って、敵は撤退。

これにより、反乱軍によって占領されていた主要都市アルハ・プラウダ、コッチ、サレトヌーンを勢いにのって奪い返した。

これらにより、東西の反乱軍は壊滅、東西の指導者を捕獲または自殺して、残るは北方戦線だけになり、東西の軍を集中配備し、既存の北方方面軍は再編を行い、北方戦線に再配備、負傷者は撤退をおこなった。

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