84 平和は遠い~王族の参戦と内戦2~
失踪してないからね!
「王子、王女様、お加減はよろしいので?」
「あぁ、大丈夫だ。」
「それは、ようございます。して、何かようでしょうか?」
「うむ。今回の出来事は我々にも非があるゆえ、こたびの内乱に参加する。兵の動員は100人程度しか集まらなかった。王室の威光も地に落ちたものよ。」
「だ、大丈夫ですよ。100人も集まったのであれば、威光は生きていますよ。(威光なんざ、使いようよ)あと、西門ではもう戦闘は終わっております。」
「な、なんだと…いつ?」
「先ほど…です。」
「あ、集めた意味が…」
「大丈夫です!まだ、戦線は有りますので、気を持ってください!(そもそも、戦争に戦線が有るのでとか、正直民衆からしたら迷惑です。)この、戦線に行けば…」
空気を読まず、通信兵が報告にきた。
「報告!西部戦線にて、電撃戦が成功。戦線の一部に風穴をあけました!次、西部戦線の北側にて突破が成功!東部戦線からは、今だ有りません!次、西部戦線部隊から補給を厚くとの要請です!以上終わり!このまま、補給部へ詳細を知らせます!」
敬礼すると通信兵は、補給部へ詳細を知らせにいった。
「…」
「東部戦線からは、まだ報告が無いので、輸送機で行けば間に合うかと…」
「ありがとう!では!」
「お、おう。(やっといった。)」
「それでは、私たちもいきます。」
「1個連隊(500人程度)を付けておきますので、何かあれば、守ります。」
「ありがとう。それでは!」
こうして、第1王子、第2王子、第6王女は輸送機に乗って東部戦線の激戦区へ投入された。
そして、1個連隊ほどの部隊は精鋭中の精鋭で、指揮官ばかり狙って射たので、激戦区とは言え、押せ押せ状態であった。
この時、王子、連隊指揮官は野戦HQの司令塔に入っていった。
「航空支援はどうした!」
「そ、それが、違う地域に爆撃しに行っております!おそらく、北の戦線に爆撃しております!2時間後ぐらいに、爆撃しに来るそうです!」
「失礼します!」
「なんだ!」
「は!第1、第2王子、第6王女様がお見えになりました。」
「は?なんで、こんな所にきてんだ!死にたいのか?高貴か人間が知ってる戦闘じゃないんだ!帰ってもらえ!」
「し、しかし、第45S連隊の指揮官と名乗っている方も、ご一緒何ですが…」
「な、なんだと!早くお連れしろ!」
「は、は!」
S部隊とは、影山遼一直属の親衛隊で、特に権限は持っていないが、とにかく常人じゃない者達が所属していることが多く、戦死者なんて、出たこともなかった。
配備されている装備はカセット式セミオート銃で装填するときだけカセットを落とすことができる。
副装備は、有名なデザートイーグルかグレックを装備しているが、口径と弾の同一化するために改造したので、現物とはかなり違った拳銃になっている。
「これは、連隊長殿!」
「私たちは、仕事出来ているので、多くのことは、こちらの王子様達に任せています。」
「それは、それは、王子様方もこのような激戦区に良くおいでになりました。」
そこからは、戦況説明に入っていくが、A地点やB地点など、王子達には良くわかってもらえなかったが、念のため説明しておこう。
「王都との領境にて、反乱軍よる越境により交戦しておりますがA地点では、優勢で斥候からの報告では、敵将校の軍はここの、C地点の山脈にいます。ここからのこの境にて一進一退の戦いを繰り広げていますが、戦況は優勢です。そして、この戦線は切り込み隊などにより、戦線に動きはありません。王子達が率いてきた兵種は、何でしょうか?」
「騎兵だ。」
「えっ…今なんて言いました?」
「騎兵だ。」
「(えっ?マジ?騎兵隊?憲兵任務しか出来なくね?)あはは、騎兵隊の装備は?」
「騎兵銃とサーベルを装備している。といっても騎兵銃は、払い下げだったが。あと、遼一が年代物とは言っていた。」
「年代物?どうみても、まだ現役で使える銃ですよ?丁寧に整備すればの話ですが。騎兵隊の装備もww1大戦の一般的な装備です。なので、全線でも戦えますよ。」
「では、前線に動員してくれないか?」
「でも、塹壕に籠っているので、活躍は今のところ無いです。なので、何時でも動けるようにお願いいたします。」
こうして、王子達率いる騎兵隊と歩兵連隊は何時でも動けるように、待機していた。
ここで、王子が集めた騎兵隊の練度は副隊長に就任した老兵により、16世紀~17世紀にポーランドで活躍した騎兵隊の練度まで上がっていた。
内戦が起こらず、王子が直属の騎兵隊を持っていたら、精強すぎて、国防軍の前進である、影山軍ぐらいしか勝てないと、後の研究者達は結論付けた。




