76 帝都攻略&爆撃と空戦2
今回は架空機を全面に押し出しました(笑)元ネタになった戦闘機ですが、米国機とだけいっておきます。なぜかって?性能が大幅に違うから(笑)性能は文章にも書いていますが、ほんの少しだけです。
「(試験的に装備しているとはいえ、10発撃たないとジャムるなんて)」
『レーダーに敵!数30!』
隊長機が、憂鬱になっていたとき無線から声が聴こえ戦闘に集中することにした。
『全機!対空ミサイル用意!いつでも、撃てるようにしておけ!』
無機質な音が機内に鳴り響き10式短距離空対空誘導弾の発射可能距離に入った。
『10式短距離誘導弾、発射!』
発射された2本の誘導弾が、マッハ3で黒竜隊の所属している2体の竜を襲った。
衝撃波が周りの竜へと飛び、吹き飛ばされていた。
「凄い爆風だ。総員構え!撃て!」
黒竜隊各員一斉に射撃を始めるがジェットエンジンの速さには叶わず、機体には一発も当たらなかった。
「敵は、我々の竜よりもはるかに上回る竜を持っているようだ。あの、速さには叶わんな。」
「隊長!そんな事しゃべってる時じゃないですよ!前方から飛翔体こちらに近づいています!」
FX-2から2発放たれたミサイル弾の後に、FSX-2から放たれた長距離ミサイルA型M264というミサイルである。
長距離ミサイルA型M264は陸海空兵器研究機関が研究、開発に成功したミサイル兵器である。
ちなみに、このミサイルは中距離弾道ミサイル、多目的(地対空も可能)ミサイルにも代用出来るように改造されたB、C型がある。
そして、FSX-2の機体はFX-2の後継機として製造され、戦争だっため性能試験ため実験段階のミサイル、ロケット弾を装備していた。
黒竜隊は、この長距離ミサイルにより数を少なくしていった。
ミサイルにより黒竜隊隊長は跡も形もなく消えてしまった。
「た、隊長!ふ、副長権限で、退却する!退くぞ!」
『敵、退却していきます。どうしますか?』
『追いかけなくていい。それよりも帝国の海軍基地を爆撃しに行く。燃料はまだ持つだろ?』
『次の空中給油まで、距離はありますがまだ持ちます。』
FX-2、FSX-2の10機は編隊を組み、次の空中給油地点へと向かっていった。
この時の副長の判断は、正しかった。
もし、判断が間違っていたら、黒竜隊は壊滅していただろう。
時系列は少し遡り、帝国副都ミ・ハーレの空中でも空軍により一方的な攻撃を行っていた。
ATDX-22、ACX-4が、赤竜隊を蹂躙していた。
ATDX-22は空対空ミサイルを4発、GB50kg投下爆弾20発を搭載し、速度は2500km/hの速度を出せる。
第2世代では、FX-2より性能は少し低い。
ATDX-22と同じ空域にいるACX-4は第2世代の最終型である。
先程、FX-2の後継機FSX-2は後継機ではあるが、第3世代の初期機体。
性能は30mm機関銃、空対空ミサイル、空対地ミサイル、投下爆弾を装備できる
「第2飛行旅団の力をみせてやれ!全機、突入!!!!」
ATDX-22から赤竜隊の真横から25mm機関銃を浴びせた。
25mm弾は、竜騎兵の真横からきたこともあり、胸を貫通し、多くの竜騎兵はそこで倒れていった。
『02式誘導弾ミサイル発射!』
ACX-4から放たれた02式空対空誘導弾ミサイルは赤竜を巻き込んで爆破した。
爆破跡から赤竜が落ちてきて、人は木端微塵になったと思われた。
連続にATDX-22からも誘導弾空対空ミサイルが放たれて、赤竜隊はついに壊滅した。
そして、空中には大量輸送を目的として設計、製造されたC-3Sが4機が帝都まで迫る。
「降下5分前!」
「1番機、いくぞ!いくぞ!」
「おう!」
『フレイバー1番機コースよし!用意!用意!降下!降下!降下!降下!』
C-3Sの1番機の後方扉が開くと空挺降下部隊が、地上へと降下していく。
「反対扉よし、機内よし、お世話になりました!」
降下した部隊は、武装を整えると先に潜入していた、部隊と合流を目指し帝都へ侵入した。
「隊長、先発隊が高台を占領したようです。」
「わかった!これより、先発隊の居るところへ向かう。」
空挺部隊は、先発隊と合流すると中枢へと向かった。
合流部隊は、帝都を移動していると竜を飼育している小屋に行き着いた。
「だれ!?」
小屋の奥から女性の声が聴こえた。
兵士らは、奥へ銃を向けつつ進むと、子竜と言えど何匹かの幼竜と一緒にいた。
「我々は、ロマニャー王国影山軍の部隊のものである。君は?」
「て、敵!」
少女は、拳銃を構えたがまだ幼い手には馴染まず、拳銃をもつ手は震えていた。一人の兵士が拳銃を取り上げようと近づくと、少女は拳銃の引き金を引き兵士の腹へと着弾した。
「衛生の所へつれていけ!」
撃たれたこともあり、反撃しようとしたところ隊長が、衛生班の所へとのでかい声の命令で、その兵士は衛生班の所へと連れていかれた。
「馴れない物を撃つんじゃない。あいつがもし死んでいたら、君のようなまだ将来のある子供を殺してしまうところだった。君の周りにいる竜たちもだよ。まぁあいつも悪いちゃ悪いけどね(笑)誰か、この子とその竜を安全なところへ連れていけ。丁重に扱えよ。捕虜虐待で軍事裁判にかけられることになるぞ」
「は!」
先発隊から摘出した2人の兵試らとともに少女と竜を保護した。
この時、隊長が言った言葉は近くにいた憲兵2人に聴こえていた。
「しかし、子供も兵士になっているのか…」
「根こそぎ動員ですな。大佐殿。」
「甘いことは、言わんが降伏したものは助けるように、特に少年兵はだ。わかったな?」
「「は!」」
全員が返事を返すと目的の中枢へとむかって走っていった。




