70 ポーラス沖海戦と上陸作戦
今回は2000文字程度の短いお話です。さて、そろそろ年末です。学生の方は冬休みかな?僕もそろそろ冬休みに、入ります。なるべく投稿はしますが、2000文字程度になります。すみません。
あと、60話がふたつありますが、順番で言えば次のお話が60話です。
※2018年1月8日 第4水雷戦隊旗艦を那珂から川内に変更
変わって帝国属国領ポーラス国近海では、ポース国海軍約200隻とロマニャー王国影山領海軍の軽巡4隻、駆逐艦16隻の第4、5、6水雷戦隊が接敵していた。
「レーダーに反応あり!数は200!」
「自動砲撃、レーダー標準撃ち方よーい。目標敵艦隊先頭艦撃て!」
複縦陣の先頭艦の川内型一番艦川内のレーダーに敵艦隊を捕捉し、そのまま川内の主砲54口径127mm単装速射砲が火を吹いた。
「モニター写ります。」
54口径127mm単装速射砲から発砲された127mm弾丸が敵艦に当たるところであった。
「目標艦轟沈を確認。敵艦隊は木造製が多く大砲は中世ヨーロッパ並みと確認されております。」
「後方輸送船団護衛味方艦に通信。『敵艦隊ト接触ス。撃滅スルマデ速度ヲ落トシテクルヨウニ』と」
通信兵は、そのまま通信室に行き無線を送った。
無線を送っているとき周りの駆逐艦、軽巡らも同様に砲撃を行い始めた。
「艦長。左舷後方の駆逐艦不知火、陽炎砲戦に入りました。右舷後方の神風、弥生も砲戦に入りました。後方吹雪、春雨、村雨も砲戦に入りました。」
「その他、射程内に入り次第発砲します。」
「うむ。」
ところ変わって敵艦隊のポーラス海軍は遠方から飛んできた127mm弾によって沈められた先頭艦のポーラ艦が爆破轟沈によってポーラス海軍は恐怖が埋めいた。
「艦長。先頭艦ムール轟沈。遠方からの砲撃によって沈められたことを海兵達の士気が下がっております。」
「こちらもあと少しで射程距離だ。海兵達に、恐れる暇があるなら、砲撃準備をさせておけ!」
「は。」
「(帝国から拝領した艦を分析して作り上げたわが艦隊には、勝てるまい。)」
ポーラス海軍指揮官ポース小将は慢心していた。相手はたった16隻程度の艦隊ではあったが、最新鋭の電子計算機や電探、ミサイル、魚雷、速射砲を兼ね備えていたが、ポーラス海軍は壊滅的打撃を受けてから気づいたのであった。
「艦長!射程内に入りました!」
「目標!ロマニャー王国海軍!撃て!」
敵駆逐艦型も射程内に入りロマニャー王国海軍第4水雷戦隊旗艦川内に着弾するもかすり傷であった。
「魚雷発射準備!目標敵右舷方向3隻!」
『こちら魚雷室。修正完了!いつでも撃てます!』
「魚雷全弾発射!」
68式4連装魚雷発射管(4基装備)から4本の酸素魚雷を打ち出した。
酸素魚雷は、物凄く簡単に言うと、酸素を圧縮し、濃度を高めた物である。
4基の68式4連装魚雷発射管から放たれた16本の96式酸素魚雷が敵木造戦艦の横腹に2本命中、その他の小型艦に3〜5本命中
軽巡に2本、安宅船らしき物にも4本命中…その後他の軽巡、駆逐艦から続々と打ち出される魚雷によって敵艦隊は半数以上を失い200から1/5の40隻にまで減ってしまった。
「か、艦長!これでは!」
「附近の飛行場から航空機の援護を呼べ!近くに来るまで、距離を取れ!」
「は!」
ポーラス国海軍は、ロマニャー王国海軍から距離を取り始めた。
「閣下。敵艦隊が逃げていきます。追いかけましょう!」
「ダメだ!何かの罠かもしれん!」
「閣下!ここは、攻めましょう!」
「これだから、若い者は、すぐに手柄を立てようとする。釣り野伏せという戦術を知らないのかね?九州出の君が知らないとは…勉強不足だな。」
「すみません…。し、しかし、周りには隠れる所がありません!釣り野伏せの可能性は低いかと!」
「それもそうだが…電探確認。なにか写っているか?」
「電探に敵影なし!」
「そうか、なら第5、第6水雷戦隊を追撃に移させろ。第4水戦は上陸部隊を待つ。通信兵!後方に伝達!『敵艦隊退却ス。5.6水雷戦隊ヲ追撃ニ移ス。速力ヲ上ゲコチラニ来ラレタシ。』以上!5.6水雷戦隊に伝達!『急ギ敵艦隊ヲ追撃ニ移レ』以上」
第5水雷戦隊旗艦の軽巡『神通』は無線を受けると随伴艦に指示を送った。陽炎型駆逐艦『秋雲、天津風、嵐、不知火、時津風』の5隻の随伴艦は指示通り移動を開始した。第6水雷戦隊旗艦の軽巡『那珂』も同様の無線を受信し随伴艦の吹雪型駆逐艦『暁、曙、朝霧、雷、電 』も追撃戦に移っていった。
「第5、第6水雷戦隊進路変更!敵艦隊追撃に移ります。」
「では、これより第4水雷戦隊は艦砲射撃を行いつつ上陸部隊が来るのを待つ。」
海岸にいたロマニャー王国海軍の数が減り、陸上では、ひと安心していたが数分後、艦からの砲撃により、周りの軍事施設などが破壊されていった。
「司令!ここは、降伏するべきです!」
「本国からの増援が来るそれまで耐えるのだ!まだ、敵は陸上部隊は確認されていない!陸からでも砲撃出来るだろ!この敗北主義者め!」
「陸上にある大砲などは、ほんとんど使いものにならないくらい!敵によって攻撃されています!今も外で砲撃されているですよ!」
「機関銃は?トーチカに配備していただろ?」
「それも、砲撃でほんとんど使いものにならいないものばかりです。」
「どうにもならんのか…」
司令室では、暗かった。ただこの一言だけであっただろう。
「ほ、報告!砲撃が止みました!」
「まだ、使える火砲、機関銃はあるか?」
「は。東山の火砲は生きています。機関銃はダメです。」
「そうか…」
希望がまだあるかもしれない報告だったが、また室内は暗くなった。
「艦長!輸送船団がやってしました。」
「そうか。砲撃やめ!陸上部隊の支援に徹底する。」
「は。」
艦隊は砲撃をやめて陸上部隊の支援を務めていた。
「諸君!今回は上陸作戦である!しかし海岸からの上陸であり、海軍の支援の元、防衛施設は艦砲射撃でほとんど使えない状態である。だが、安心はするな!死ぬぞ!死にたくなければ、慢心、安心、恐怖に類するものは全て捨てろ!いいか!」
「はい!」
「作戦開始!」
輸送船から多くの揚陸艦が陸を目指して出発した。
続々と都市の湾岸へ揚陸艦の扉が開き多くの日本兵、米兵が降り、戦車も同様に陸に着いた。
「敵が上陸してきました!なお、住民の避難は終わっており、部隊も配置に付きました。」
「よし。ならば、作戦実行!」
こうして都市制圧戦が始まった。




