67 戦勝観閲式と演習
皆様大変お待たせして申し訳ございません。
観閲式は次です。(期待は...ね?)
※9月8日文章の追加及び削除、ご指摘頂いたところの修正、句読点の追加
終戦後、一時的に領地に戻っていた遼一は、選抜した兵隊を連れて王都へと向かっていた。遼一本人は、戦争に参加した兵隊全員を連れて行きたかったが、あらゆる項目で、配慮したので米英独日の各陸軍1000人(戦車師団等も含む)、海軍100人、空軍150機とした編成で、戦勝パレードの為、王都へと向かっていった。
「そろそろ王都だな。確か、空軍はもうついた頃合か...」
「はい。空軍基地に結構人が集まっているそうです。」
「空軍は、初めてお披露目するから無理もないだろう。しかし急ピッチで作ってるから心配なんだよな。」
空軍基地だけは、先に基地を作っていたが急ピッチで作ったため航空機の誘導、陸海空軍共同兵舎、簡単な整備の三つだけ作っていた。
「領主様、王都が見えてきました。」
馬に、乗っている1人の兵士が報告してきた。その後、ゆっくりと進み先頭が近くに来たので遼一は馬に跨り城門にいた王直属の近衛に話を通さして城下へ向かった。軍駐留城門をくぐり機動歩兵から駐留地点へと入っていった。城下の人達は、轟音と共に入ってきたバイク、トラック等をみて驚いていた。それに人が乗っている事に、気づいた一部の者達はもっと驚いていた。戦場帰りの兵士たちよく言っていた事を城下の人達が思い出していた。
『あれは、次元が違う』
皆が一斉に同じ事を言ったため嘘だと決めつけていた城下の人達だが、ここに来て兵士達の言っていた事が証明されたのであった。
王城では、影山軍が入城した事に文武百官が慌てて出迎えに言ったのである。しかし、今まで来ていた、各貴族達は最長でも15日はかかる所を4日で着いてしまった為、王及びアベル王子達は、何となく気づきていたが、百官が慌てておるのを咎める事が、出来なかったのであった。
「王様、影山様が面会を求めています。」
「謁見の間に連れていけ...そこで会う。」
「は。」
近衛第3隊長が王に伝えた後、近衛第3隊長はそのまま影山領主の所に行き、謁見の間にて待つように伝えた。
「近衛隊長、謁見の間まで案内してくれ。」
「場所は、覚えていないのですか?」
「いかんせん広すぎるから、覚えきれん。一度迷子になったから頼むわ。」
実際この王城は、長年宰相の位にいる者でも迷子になってしまう。この王城の設計はまず、軍隊の運用を目的に作られており軍隊の駐留拠点は、端にあるが陸軍の機動的に動ける構造になっていた。
「影山様、こちらです。今しばらくお待ちください。」
数分後に王が謁見の間に入ってきた。
「影山この度の戦争については、ご苦労。して今回の戦勝パレードは、まだ全貴族がまだ着いていないから城の外、もしくは三の丸に駐屯していくれ。」
「は。軍は三の丸に、駐屯させております。」
「では、わしは帰るぞ。」
「は。」
王は部屋を退室した後、遼一も謁見の間を出た。
「(貴族達は、戦後処理が厳しいだろうな。こっちは簡単に終わったけど。)」
「影山様、外まで案内します。」
「うん。次来る時までに、覚えておくよ。」
「それは、ありがとうございます。」
遼一は、王城を出て軍駐留地点に向かった。遼一が陣営に着くと歩兵2人が儀礼していた。遼一は、そのまま中に入り自分の所へと向かっていった。
「館内放送で幹部に集合かけてくれ。」
陸海空軍共同基地の会議室にて、幹部を集めた会議を始めるために、館内放送にて、幹部を呼び出しその後続々と集まっていきた。
「諸君集まってもらったのは、今日からパレードの日まで何をするか決めてもらう。いつも通りの訓練もあるが...戦車、航空機に関しては、やる所がないからどうしようかと言うことだ。 」
「陸軍からは、歩兵は平時の訓練を行い、戦車隊の兵士らもこちらに含みます。訛っても困るので戦車訓練は歩行などに留めます。そして、海軍との合同訓練をします。」
「海軍としては、陸戦経験などを積ませたいので陸軍と合同訓練を行います。」
「空軍は、飛行訓練と基地防衛訓練を行います。基地防衛に関しては、陸海空軍の合同訓練です。」
「そうか。制服組は、計画出来ていたんだな。では、解散したい所だがもう何か無いかね?訓練には、視察行くから。以外に、早く終わったからコーヒーでも飲んでくれ。」
そのまま、皆で昼飯を食べた後解散をしたが、陸軍の関係者だけ残る様に言った。
「閣下、何かまだありましょうか?」
「最近、陸軍の方で喧嘩ばかり起きているらしいじゃないか?思想や人種など違う事を思うと喧嘩は、仕方ないかもれんが、何とか仲良くしてくれ。頼む。」
遼一は、頭を下げて願い出た。
「閣下、その事に関しては大丈夫です。日米英独は、仲良くしております。喧嘩は、色々と原因有りますが大丈夫です。」
「お、おう。それじゃ解散するか。」
「それでは、閣下失礼します。」
各国の軍人らは、部屋を出ていき遼一は一人部屋に残っていた。
「まぁ擦れて無ければ、いいんだがなぁ...多国籍軍だから文民統制して置かないと...」
そして、翌日空軍のF2とF4とF15とユーロファイタータイフーンなどの轟音と共に目が覚めた。
「うるせぇ!沖縄の人や空港とか近い所に住んでいる人は、結構大変だったんだな。」
遼一は、そのまま空軍のF15 4機が飛びったていくところを見ていた。
「ふむ。他の戦闘機も見ていたが、F15とタイフーンはやっぱり違うよな。この音城には聞こえてるかな?機影ぐらいは、見えるはずなんだけどな。」
その頃、王城では轟音がしたので殆どのものが、外を見ていた。
「な、なんじゃ?」
「王様。これを覗きになって下さい。」
「あ、あぁ...ん?あれは...影山の所のせんとうき?と言う物か?」
その時、上から戦闘ヘリからスピーカーから声が聞こえた。
『王様!おはようございます!朝から騒音が激しくて申し訳ありません。それでは。』
そのまま戦闘ヘリは、外に向かって飛び立っていった。
「誰か!馬車を用意せよ。」
「は、はは。」
「あなた、それよりお着替えになって」
「そうだな。」
「ち、父上!大丈夫ですか?」
「アベルか。わしが着替えた後、影山の所まで行くぞ。お主も着いてこい。」
「りょ、遼一の所へですか?」
「うむ。」
「はぁ...分かりました」
王様は服を着替えると、馬車に乗り込み城外を出て影山軍駐屯地へと向かった。
「そこの馬車止まれ!ここから先は、軍駐屯地である!」
「貴様!道を開けよ!この馬車は、何処の所属か分かるか!王家の者だ!影山様を呼んでいただきたい。」
「こ、これは、失礼しました。直ぐにお呼びします。」
駐屯地の玄関口に居た憲兵は、受付室に入り内線を掛けた。
「こちら、玄関口です。王家の方が、来ております。」
「ん?来たのか...分かったすぐに行くから。」
憲兵が出てきて、馬の轡を握っていた人に伝えた。そして、そのまま馬車の中にいる王様にも、伝わったのであった。
「そうか。」
そこから数分たった時、前方から車が1台やってきて馬車の前で止まった。
「王様、どうしたのですか?」
「今日の朝に来たのでな。」
「あぁ。ヘリで行ったので朝を挨拶をと思っただけです。どうです?見学していきませんか?」
「そうだな、そうさせてもらおう。」
「でな、基地内では私が乗ってきた車に乗車してもらいます。馬車などは、外に置いてもらいます。」
「良かろう。」
王の了承を得た遼一は、馬車を繋いでおくように申し渡すと、自分の乗ってきた車に王を乗せて、まずは戦闘ヘリ集団の所にやってきた。
「王様、こちらが朝見かけたヘリにございます。」
「凄いな、全て鉄で出来ておる。操縦者の教練の年数はどれだけするのだ?あと、これは何なのだ?名前があるのか?」
「だいたい2年〜3年です。これは30パレル(30mm)バルガンです。そして、その周りに付いている物は、対地誘導ロケットミサイルです。名前はAH-64Dと言って戦闘ヘリ集団の中では、重武装の中に入ります。」
「なるほど、さっぱり分からん。」
「(説明聞いただけでは、分からんやろな。)では、全て紹介した後実戦訓練するので、そこも見ますか?」
「あぁ、見るぞ。」
そして、王は次の展示している所に行ってる。
「陸軍上級幕僚2名集合。いいか?昨日に言ったな。演習は、そんなにするなと」
「は、はい」
「前言撤回演習しろ。海軍、空軍上級幕僚もだ。わかったな?」
「は、はい。」
その時、遠くから王の呼ぶ声が、聞こえたので、遼一は、走って展示の所に行った。
「遼一よ。これはなんというせ、せん?」
「この戦闘ヘリは、戦闘と言うより種別では、多目途ヘリと言って兵士の輸送や救急の患者とかを乗せたりする。ヘリです。機体名はUH-60JAです。」
「この翼?の下に付いている、とんがっている物は何じゃ?」
「予備の燃料タンクです。本機の燃料が無くなってきたらタンクに入っている燃料を使います。」
「では、これはなんじゃ?中は他のより広く出来ておるのう。」
「これも、戦闘ヘリの分類ではなくて、輸送ヘリという種類で機体名はCH-47J/JAといいます。ちなみにJAの方では、自衛の武器を装備しております。以上で陸軍に関しての航空機は終わります。(米軍と同様のものだからべ、別に他国はい、いいよね?)」
「陸軍以外はあるのか?」
「あるには有りますが、海軍は無論海上にあります。空軍は、殆ど出払っています。ある程度すれば戻ってくると思いますが...」
「閣下。準備が整いました。演習場に来てください。」
「お、おう(演習場なんてあったけ?)王様、準備が出来たようなので演習場に行きましょう。」
「そうだな。」
車に乗車した王を連れて演習場に行く時、海軍陸戦隊とすれ違った。
「遼一、あれはなんじゃ?さっきの陸軍とは違う服装だが?」
「あれは、海軍陸戦隊又は海兵隊です。海軍管轄の陸上部隊です。部隊色々いるんで、少し説明します。先ほど陸軍を紹介しましたが、あれは陸軍管轄の陸上自衛部隊と言って基本的は専守防衛です。その次に砂漠部隊、山岳部隊、戦車部隊、陸上衛生部隊、通信部隊など多数あります。海軍は、先ほど見ました海軍陸戦隊と海兵隊が主な陸上部隊です。後は戦艦、航空母艦、重巡、軽巡、駆逐、潜水艦です。空軍は、戦闘部隊、爆撃部隊、航空支援部隊、近接戦闘部隊、直掩部隊です。主にこんな所です。あとは、基地防衛部隊がいるくらいです。」
「凄いの。海軍に関しては、遼一の領地に出向いた時にでも見に行かせてもらう。」
「は。そろそろ着きます。」
「そうか」
演習場に着いた王達は、車から降り近くに施設内の出窓から見ていた。
『まずは、右手から入ってくるのは戦闘ヘリ部隊です。主にこの部隊の役割は、対空兵器の破壊などを任務としております。装備としては、機関砲やロケット弾・対戦車ミサイルなどの対地攻撃兵器を装備しております。では、機関砲を使った制圧射撃を実際に行います。』
『射撃用意!射撃開始!』
4機のアパッチ・ロングボウの30mm機関砲から、40もある的に向けて射撃を行った。射撃を終えたアパッチ・ロングボウことAH-64Dの4機は左から演習場を出ていき次は、戦車部隊が入ってきた。
『続いては、M1A1 Abramsです。全長9.83m、車体長7.92m、全幅3.66mです。この車両の特徴は、射撃管制装置(FCS)で、射撃をサポートしている為高い射撃性能を有しています。 2両目は、Challenger2です。全長11.55m、車体長8.3m、全幅3.52mです。この車両の特徴は、M1 Abbramsと同様の性能を持つております。 3両目はレオパルド2です。全長10.93m全幅3.74m全高3.03mです。特徴は、やはりエンジンに信頼性がある事です。説明の途中ではございますが、準備が出来たようなので、正面をご覧下さい。』
『撃ち方始め!』
初めは第1射目は、米陸軍及び海兵隊が所有しているM1A1Abramsの主砲44口径120mm滑腔砲から放たれた榴弾(HE弾) 第2射は英陸軍のチャレンジャー2L30A1 55口径120mm ライフル砲から放たれた榴弾(HE弾)第3射目は、西独が開発したレオパルド2A6の55口径120mm滑腔砲から榴弾(HE弾)の各2両ずつ砲撃を行った。その後90(きゅうまる)式10(ひとまる)式戦車、制圧部隊などの演習を見学した後に、武器などの見学に行った。
「簡単な演習を、お見せしましたが、どうでしたか?」
「迫力が凄かった。乗ってみたいと思ったぞ。」
「喜んで頂けて、良かったです。乗車に関しては、また、別の機会に宜しくお願いします。」
それから数日が経ち、近くに領地のある貴族は集まってきた。遼一の、領の近くにも貴族領はあったのだがほとんどを吸収してしまったために、友好的に接してくれている貴族には、鉄道を貸していた。
「影山殿。鉄道を貸してくれてありがとう。」
「良かったです。何か問題ありませんでしたか?」
「特に、何もありませんでした。」
遼一は、友好的な貴族の一人息子のジョン・カリオと話していると、文官が走ってやってきた。
「影山様、カリオ様。王様がお呼びなっております。」
「分かった。」
二人で王がいる謁見の間にやって来るとそこには、他の貴族らが揃っていた。
「影山遼一ただいま、参内に参りました。」
「同じく、ジョン・フォラーの息子ジョン・カリオも参内に参りました。」
「うむ。では、全員集まったので、パレードを、今から二日後に行うことにした。だから準備を整えておく様に。順番などは追って配布する。では、遼一とカリオとカレンは残るように。解散!」
「は。」
集まっていた貴族達が、謁見の間を退室していく。
「して、遼一とカリオに残ってもらったのには理由があってだな。取り敢えずこれを見てくれ。」
「拝見いたします。こ、これは最後通牒!」
「な、なに!最後通牒だと!遼一見せてくれ!へ、陛下!こ、これは帝国からの宣戦布告状と受け取ってもいいと思いますよ!」
「まぁ落ち着けカリオ。しかし、窓口はもう閉まっているんだ...だが、このパレードには招待しているから、来ると思うぞ。」
「表面上は、仲良くしてますよ風にしないと行けませんから。とは言え、このパレードにて、脅しをかけることも大切ですが...その役目が私のところですか。」
「遼一すまぬ。カリオには、後方支援を頼みたい。」
「分かりました。準備だけは、しておきます。」
「宜しく頼む。」
その後は、パレードの順番を詰めていった。翌日遼一は、商人の格好をしてビラと言うビラを街の中に貼ったり投げいた。そこにカリオがやってきた。
「遼一殿。こ、このようなこと、してていいのですか?」
「なんで?」
「いや、あのですね。準備とか終わっているんですか?」
「大丈夫だよ。どうせ最後だからゆっくりとするさ。そんな事よりカリオも撒け。」
「......」
カリオは、ビラを40枚ぐらいどさりと手の上に、置かれ無言でいた。
「じゃ配ってね。」
遼一は、道行く人に渡していく...これを続けていくと観閲式の日がやってきた。




