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60 パレンバン、シンガ攻略

ツール王国港湾都市うち一つの、ジャカルタが、ロマニャー王国海軍(大多数が影山海軍)によって海上封鎖を受けて、早3週間がたった。


「ほう。やっと陸でも、動き出したか。」


「は。しかし現地の風土病、蚊などにより病気が、発生しているとの情報も、来ております。」


「薬品とかは確か、積んでいたよな?」


「は。ある程度は、積んでいますが、ほとんどは、病院船に多くを積んでおります。」


「では、兵士諸君に対して、全員予防接種を行うように、通達せよ。幹部などは、早急に予防接種を、受けるように。」


「は。」


翌日全艦の乗組員に、予防接種の通達が行われたのであった。


「しかし異世界にも、感染症とかの病原菌は、いるんだな。風邪とかの病原菌なら、どの世界にもいそうだが。では、次に行ってくれ。」


「では、次の報告です。本国より『明日を持って海上封鎖を解き、敵国ツール王国市民に避難勧告文を通告し、上陸作戦を決行せよ。』との電文が届いております。」


「...なるほど。艦に乗っているのは三個師団ぐらいの規模だろ?」


強襲揚陸艦きょうしゅうようりくかんを多数率いておりますので、三個師団の海兵隊、海軍陸戦隊はおりますが、全てを上陸させるのは、時間がかかります。なので、三個師団の半分の一個師団半ぐらいならすぐにとは言えませんが、短時間でなら動かせます。歩兵のみならすぐに揚陸艦に載せて浜辺に上陸は、できます。」


「戦車は...」


「戦車は、揚陸艦にはのせていますが、歩兵と同じは無理です。しかも、市街戦に成りますので、機動戦は無理です。歩兵なら市街戦は、大丈夫です。」


「軽戦車が何両か、あったと思うが?」


「軽戦車は、小さいので行けますが、行動範囲は狭いでしょう。」


「分かった。歩兵のみの編成で行こう。しかし、全部隊を上陸させる事は、覚えていて欲しい。」


「は!」


作戦立案は、作戦指示が来る前まで作っていた作戦案も今回の作戦にも編入しながら、練に練った作戦を作ったのであった。


翌日朝艦内時計の針は、7時を指していた。


「では、まず初めに警告を行いたまへ。」


空母から警告文を大量に、載せた爆撃機が発艦していった。


艦内時計の針は07:10を指していた。


その時ツール王国港湾最大三都市ジャカルタ、パレンバン、シンガの三都市上空に轟音がなり空から紙が、降ってきた。


三都市に降り注いだ紙は、良質の紙であり、多くの市民は、文面より紙の質に、驚いたのであった。文面に気づいたのは、少し立ってからであった。


艦内時計の針は07:15を指していた。攻撃開始まで残り1時間15分


「領主様。た、大変です。ロマニャー王国海軍に、動きがありました。三都市にこのような紙が、ばらまかれています。」


「なになに」


『我々ロマニャー王国海軍は、本日08:30を持って三都市全てに、攻撃を開始する。非戦闘員は、すぐさま退去を、する事をお願いする。』


「ガリュー、パリュー両将軍兵馬3000を率いて、ジャカルタの救援にいけ。ナル、ペル両将軍は、槍兵3000を率いて、パレンバンに行け。ルノー、ボル両将軍は、騎馬3000を率いてシンガを救援せよ。センは、弩歩兵1500を率いてジャカルタの一つ前のアッツァー砦に入っておけ。それでは、全員動けぇ! 」


「御意×7」


三都市を含むペレー地方を、収めるギュン・フォン・ヴァン。この男ツール王国内で、屈指の実力と権力を、持っている男である。年齢45以外は一切不明の男であった。


艦内時計の針は08:30を指した。


「全艦隊攻撃開始!そして揚陸艦は浜辺、港湾へ向けて突撃!」


空母飛龍、蒼龍から、零式艦上戦闘機など計100機、爆撃機計50機、艦攻計16機が飛びさっていった。米海軍空母ニミッツ級ジョージ・ワシントンからはF-14が4機空へと飛んでいった。揚陸艦は歩兵を載せて、浜辺、港湾へ向けて発進した。幸いな事に上流地点の港湾からは、矢が小数降ってくるのみで、上陸は何ら無く上陸が出てきたのであった。


『野郎ども聞こえるか!これより艦攻部隊は、水上に、居る戦艦を狙う。突撃体制!』


20機の艦攻が、パレンバン港湾に停泊している艦に向けて、攻撃を始めた。そのうちの、天山一二甲型4機が高度を下げ、天山の腹に付けている九一式航空魚雷を4発投下を行った。4本の内1本は、大型軍用帆船の腹に命中しマストが割れて轟沈。残り3本の内2本は命中せずに、不発魚雷で海底に残った。残り1本は、もう一つの大型軍用帆船に命中はしたが、信管が起動せずに不発魚雷となったのであった。大型軍用帆船は、水が船の中に侵入し、動けないようになったのである。


「我らは、帰投する。」


攻撃が終わった部隊は、中隊に、戻って行った。


「第32航空小隊だけには、いい格好させない。まだ残っている敵軍用艦を、攻撃!」


第34航空小隊の4機が、高度を下げパレンバン港湾に無傷で、残っている敵軍用艦を標的に九一式航空魚雷を放った。


「お〜第32.34小隊は、張り切っておるの。隊長同士が、仲が悪いからと言ってあそこまで張り切らんでも...」


『中隊長。前方に、敵影を視認しました。レーダーには、32の点があります。大隊規模です。』


「なに!護衛部隊は、何やってんねん!34小隊戻れ!団体さんの、お出ましだ。」


艦攻部隊は、護衛機が何処かに行ってしまって居たので、敵大隊規模に空戦を仕掛けた。護衛機がいなかった理由は、艦攻が高度を下げ過ぎていた事に、気づかなかったのであった。


「大隊長!ロマニャー王国です。約16」


「中隊か...数ではこちらが、上だ。ツール王国の維持を見せてやる。」


敵大隊長がそう言った時、ワイバーンから火の玉が、放たれた。


雲海の中急激に高度を下げ、敵大隊に近づく機体があった。


「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


ワイバーンから放たれた、火の玉が天山の右翼に接触し引火を起こした。そして燃えていきながら、海へと落ちっていった。


「各機散開。限定的に戦闘を行うぞ!例え、武装が付いていたとしても、こいつの役割は、あくまで艦攻だ。いいな!これ以上犠牲は出したくない。みな生きて帰ってくることを、頭に入れておけよ!」


「了解×10」


天山は、ツール王国航空隊と戦闘を始めた。


天山に設置されている対空機銃13mmと7.92mm旋回機銃が弾幕を貼っているがドラゴンの鱗にダメージを与えているのは、13mmのみであった。


「駄目だ。全機離脱せよ。」


天山が離脱を始めた時、雲海から機影が見えた。それは改造した零式艦上戦闘機改であった。


『艦攻隊の皆さん遅れて、申し訳ありません。援護するので離脱してください。』


「今から離脱する所だ。」


『それでは、援護します。』


接近していた零式艦上戦闘機改は1度高度を上げた。そして竜騎士達の頭から25.0mm機銃が、火を吹いた。


多くの23.0mm弾は、竜騎士の来ている鎧を貫通し、肉片へと変えワイバーン諸共海にいるモンスター達の餌となったのであった。


「大隊長!多くの者が、脱落しております。」


「各人!散開し敵の攻撃を退けろ!」


敵大隊長の判断は、ロマニャー王国影山軍航空隊の零式艦上戦闘機改に、とっての手柄争いの為に、9人ぐらいまで壊滅的な打撃を受けたので撤退を、余儀なくされたのであった。


『小隊長やりましたな。』


「うむ。残り燃料も少ない全機追撃はせずに、帰投する。艦攻隊もそろそろ空域を離脱するだろう。」


『了解!』


艦攻隊の末尾が、空域を離脱した事を確認した後、援護に来た零式艦上戦闘機改4機は、機首を空母に向けて帰路についた。


一方陸上では、爆撃機による空爆で、軍事施設が爆破され、戦闘機の機銃で機銃照射され生き残っていたドラゴン、多くの騎士は、死亡したのであった。


「上陸開始!歩兵諸君。我に続け!」


三都市のジャカルタ、パレンバン、シンガに一個師団ずつ上陸を行い、浜辺に着くまでは、陸からちょっとした弓矢で攻撃を、受けたのみであった。


パレンバンに上陸した一個師団は、市街に入り、ツール王国パレンバン防衛隊と戦闘に入った。


「市街までは何ら無く出来たが、これ程数が多いとは。」


この時防衛隊には、領主軍が援軍に駆けつけており士気は、高まっていた。


敵歩兵が、白兵戦をする為にバックラー並の盾と長剣を装備している歩兵が突っ込んできた。


「来るぞ!撃て撃て!」


陸戦隊隊員は旧式の三八式歩兵銃で標準をし、敵歩兵にマークを付けてハンマーを押した。


6.5mm弾が敵の肩、頭などに、弾が貫通する者も居たりして、突っ込んできた歩兵の大半がその場で、死体の山となったので後方に続いている歩兵達にも銃弾の雨が注がれた。


「頃合いか。手榴弾準備。ピンとレバーを抜いて2〜3秒後に投げろ!」


体内で2〜3秒が立ち一斉に手榴弾が投げられた。銃撃で歩兵の死体の山が出来たので騎兵が上手く進めずに手榴弾で吹っ飛んだ。


「(な、なんと戦闘の仕方が...次元が違う。しかし荒がさせてもらう。)弓兵構え!放て!」


弓から放たれた矢が運動力を用いて陸上部隊に落ちてきた


「近くの障害物に伏せろ!」


多くの兵士が鉄帽子を被っていたので、即死は無かったが、肩とかに矢が突き刺さっていた。


その後、陸戦隊の銃撃により、6.5mm弾が次々に放たれていき。弓兵に当たりバタバタと倒れていく。


「騎馬兵!我に続け!突撃!やぁ!」


弓兵の後ろに騎馬兵少数が居り、突撃を仕掛けてきた。


騎馬兵が、刻々と距離を縮めてくる。


「まだだ。まだ撃つなよ。あと少しで...」


騎馬兵がラインを越えた。


「それ!今だ撃て撃て。」


歩兵から一斉に三八式歩兵銃が火を吹いた。ほとんどの騎兵は落馬し半壊した。


「む、無念。港湾都市を捨てるような事はしとうなかったが、命あっての物種...退去せよ!」


敵パレンバン守備隊指揮官は生き残っていた兵士を連れて、退却をしたのであった。


その後、パレンバンに上陸した一個師団は、市街戦が終わり一気に、この都市の政治中枢に向かったのであった。


そして政治中枢を落とした、一個師団は港湾都市の一つ、パレンバンが落ちたと言う報告を、艦内にいる作戦司令部へ、電文で送っていたのであった。パレンバンが落ちたという報告は、援軍に来ていたナル、ペル両将軍は、引くか突撃をするかそれとも他と合流するかで迷っていた。


「ペルやはり、退こう。」


「少し遅かったのか...」


「申し上げます。騎兵100程度が、こちらに接近パレンバン守備隊の旗を掲げております。」


「では、守備隊と合流し退却する。」


パレンバン援軍部隊は無事守備隊と合流し、退却していった。


二つ目の港湾都市シンガでは、駆逐艦の艦砲射撃でクワンタン沖に、出てこようとした敵軍用帆船を爆破させた。木造の船なので、轟沈はさせやすかったのだ。


「敵軍艦は、消え失せた。上陸開始!パレンバン、ジャカルタに遅れを取るな!」


揚陸艦は小型船に歩兵を乗せて、港湾部分に歩兵を上陸させた。


「全軍前へ!」


上陸した一個師団は、都市の半分まで、来た時に敵は盾と槍前にし、防衛の陣を敷いていた。


「罠だった。ちょうど、直線道だからか。仕方ない機関銃前へ!一気に、いくぞ!準備が、出来次第撃てェ!」


九九式軽機関銃3丁が前に、でてきた。九九式軽機関銃の標準を敵に向け、7.7mm弾を撃ち始めた。


前線に盾を構えていた兵士は、7.7mmが盾を貫通し兵士が倒れていった。


「第2防衛!盾隊前へ!弓兵!構え!」


馬上から指揮官が、新たな盾を前にだし弓兵に目標を定めるように、指示を出した。


「盾の準備を、させるな。機関銃撃て撃て!」


九九式軽機関銃から盾を構えさせないように、敵歩兵に向けて7.7mm弾が、30発放たれたので、盾隊は壊滅したのであった。


「弓兵!放て!」


九九式軽機関銃のお陰で、盾隊が壊滅したと思ったら後方から、数百程度の矢が放たれ少ない損害が出たのであったが


「隊長!や、やじりです!」


「なに?刺さっている者は矢を抜かずに、後方に下がり衛生兵に、矢の回りを止血する為に、包帯を巻いておけ!他の者は、一斉射撃を行ったあと、突撃せよ。」


機関銃は後方に撤退し、絶賛旧日本陸海軍に配備中の九九式短小銃から一斉に7.7mm弾が放たれた瞬間、歩兵達は一斉に走り出した。


「剣兵!突撃!」


剣兵が腰に差していた長剣を抜刀し、突撃してきた。


そして、日本刀を抜刀した指揮官に続いて歩兵達が突進していき、剣兵と衝突した。


剣と九九式短小銃に装備している、銃剣の鉄と鉄の接触時の熱気で、火が小さく飛び散る。他は、銃底じゅうしょうで剣を弾き、敵兵の頭に叩きつけるたり、接触する前に少しだけ、発砲し蹴散らしてゆく。しかし将校が持っている軍刀は、手入れはしていたが、やはり海の上。劣化し耐久力は低くなっていた。


「ひ、退け!」


「させるか!」


ひとりの歩兵が、撤退指示をだした馬上の指揮官が馬を反して、逃げようとした瞬間ハミの所を持って強く引っ張った。


そのお陰か、指揮官を捕縛した事により、敵歩兵などに降伏勧告を行った。


こうしてシンガ港湾都市攻略となったのであった。しかしシンガで陸戦が、終えようとしても空戦は、終わらない。


『隊長。自分たち一切する事が、無かったですね。』


『隊長自分は、暇過ぎてもう。』


その時、レーダーに点が表示された。この点は、戦闘機に載せていたレーダーに写った敵であった。


「野郎共もうそんな事、言ってらんねぇぞ。レーダーに敵が写った竜騎士だから、竜の鱗にレーダーが反射したんだろう。数は...1.2.3...32...45!?」


『隊長!45の敵と戦闘するのですか!腕がなりますなぁ』


「団体さんだ。こっちは50機の4機編制だ。そのうち26機が、零式艦上戦闘機改だ。零戦改に手柄を奪われるなよ!零式改も俺たち旧零式艦上戦闘機乗り手に手柄を奪われないようにな。」


『了解。』


零戦改からの返事は、じゃかんキレて返事されたのであった。


「ならエンゲージ」


零戦改はそのまま水平に真っ直ぐ行き、45の敵竜騎士と空戦を始めったのであった。24機の零戦は高度を上げ、零戦改の200m上にいた。


26機の内先頭に突出している3機の零戦改が、装備している25.0mm機関砲が射程内に入り、操縦手は発射ボタンを押した。1〜2秒の誤差はあったものの機関砲から瞬く間に、弾が消費されて散開した。


続々と残りの23機の零戦改も戦闘に入り乱戦になった。


「そろそろ行くか」


零戦も戦闘に加わり2機で、竜騎士1人を追いかけることと、なったのであった。


やはり数が拮抗しているとはいえ、扱っている物が違うので例え、ワイバーンに乗っていようと20、25mmの機関砲には敵わないので、次々と落ちていく


「な、なんだこの強さは!」


場はプロペラとエンジンの轟音、機関砲の発射音、硝煙の臭いが、充満しており近代兵器には中世欧州レベルでファンタジーと言えど、勝てなかったのであった。


「た、退却。」


敵隊長が、離脱命令を出すと少数ではあったが戦闘空域を離脱して行くが、聴こえていないものは20、25mm機関砲で、蜂の巣にされていった。


「こんなもんだろ。全機帰還する。」


『中隊長!追撃しましょう!』


「ほっといて、大丈夫だ。こっちも被害はでたが、相手は残り3だ。弾の消費もあるから帰還だ。」


中隊規模の戦闘で、零式艦上戦闘機の20mmの損耗は、激しく残り25/60発であり零戦改の25mmは残り50/160発であり戦えるとは、言えなかった。


その後戦闘機中隊は、空母に帰還して行った。


用語とちょっとした報告。(武器は解説しません。※資料集を確認ください。)


零式艦上戦闘機改(通称零戦改):性能は通常の零戦より武装、エンジンなどが違います。


ツール王国航空隊:その名の通りツール王国の空領を、防衛する空軍組織の1部。性能は、旋回以外は、複葉機並み。


陸戦隊:日本海軍が編成した陸上戦闘部隊である。単に陸戦隊と呼ぶこともある。元々は常設の部隊ではなく、艦船の乗員などの海軍将兵を臨時に武装させて編成することを原則としたが、1930年代には常設的な部隊も誕生した。


海兵隊:陸戦兵器の取り扱いを専門とした将兵によって構成された、海上勤務のための軍事組織。所属や規模、任務は国或や時代によって異なる。


旧軍の解散及び陸自、海自、空自へ移行はこの戦争終結後約3年で実施(確)


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