148 地域改造と新たな敵
大統領暗殺未遂事件から三年、実行犯人は死亡、計画犯人は懲役刑などの裁判結果となった。
また、ギルドに関しては憲法改正と法律による介入権の確保を行い、ギルドからは今回の事件に関することでギルド関係者の犯人などに対する介入権と言うことで、ギルド本部と話をつけた。
「これより、地域改造を行う。現在高速道路などの公共事業は首都を中心に旧ロマニャー領を広げ、企業を補助金などで進出を促進した。故にこれからは新ロマニャー領にて、高速道路などの公共事業、役所などの行政機関、電気事業などを行い、新ロマニャー領にて雇用の促進を行いたいと思う。」
経済産業成長省からの説明を受けた大統領最後に喋り終わると、次の予算委員会で予算通過をするために根回しを始めた。
経産成省からの報告書を受け取り、大臣が退出すると、国防省国内治安維持庁警察局の局長が新ロマニャー領にて、警察機構ととある機構を設置する案を国防省代理として提出した。
「大臣は?」
「はい、国防大臣は出張、庁官は体調不良です。」
「わかった。ご苦労、下がって良い。」
「失礼しました。」
局長が大統領執務室から退出して、議会根回しや与党の中で調整を行ったり首相と内閣改造を行って一ヶ月が経ち、公共事業、行政機関の設置、電気事業、警察機構の設置などを行い、警察機構の働きもあり、犯罪者の逮捕や不良者の保護、公共事業による街道の拡張、美装などを行い三ヶ月が経ち、一部の高速道路、電気事業は開通、鉄道網の拡張、整備も行い鉄道も開通し、ほとんどが国営であった為、田舎からの出稼ぎなど多く都会に就職したりと経済成長も行い、成長に伴い陸軍の権威が無視出来なくなり軍拡を少しずつ始め、海軍も陸軍の言う事よりと陸海の仲は非常に悪かった。
軍事工場も陸軍が多数を占め、海軍通常装備品の納入が遅れていることが報告に上がり、この件も含めて陸海はとあることに衝突を繰り返していた。
「軍事予算は陸4:海3.9:空2.1の割合とする。皇帝陛下じきじきに軍事予算に関しては振り分けを行ってもらった。反対のあるものは反逆の意識があると見受けられる以上。」
予算振り分けを行っている財務省は、大統領を通じて、皇帝陛下に事情を説明し、予算振り分けをじきじきに行ってもらっていた。
皇帝陛下の決定に反対の意識をすると、皇帝侮辱罪、国家反逆罪、スパイ罪など不名誉な罪の元、裁判で裁かれ基本死刑が主な刑罰であった。
「皇帝陛下の仰せのままに」
陸海空軍はしぶしぶ予算配分に合意したのであった。
軍の衝突や利権問題など、政権を揺るがす様な出来事は起こったが、なんとか罷免や辞任などに追い込んで、政権を安定させてから五年が経ち、とある日に大きな地震がロマニャーいや全世界を揺るがしていた。
地震により家が倒壊したり、設備が壊れたりと、地震による被害があり、最も酷かったのが、高速道路と鉄道であった。
高速道路と鉄道では死者、負傷者が多数出ており、救急車や軍、警察などが出動していた。
公的機関の投入により、性犯罪などを含めた犯罪を発生させにくくしていたり、危険余地教育を学校にて教育を行っていたため、高速道路、鉄道を除いたところでの子供の死者、負傷者、大人の死者、負傷者の数は微々たるものであった。
他国でも地震の影響により、倒壊、性犯罪、孤児、病気の蔓延、精神の崩壊、反社会的勢力の抗争、権力闘争、貴族の独立宣言などが他国では蔓延や横行していた。
ロマニャーは自国の対処もあったが、同盟国や併合前の属国などに物質、公的機構の支援の申し出を行っていた。
これにより、地震によるものに対する対処が終わって、大統領府執務室にて復興作業をみていると、晴れていた空が真っ暗になっていた。
空が真っ暗になってから数秒もしないうちに、空襲警報と戦時警報が鳴り響き、空軍基地から戦闘機がスクランブル発進をしていた。
大統領府の執務室には、慌てた様子で国防大臣がやって来た。
「何事か!」
「報告します。現在空軍基地観測レーダーにて未確認飛行物体多数を確認。未確認飛行物体はなおも数が増え、こちらに向かってきております。首都防衛隊の砲兵が高射砲、対空機銃にて応戦。空軍基地からは戦闘機がスクランブルを行いました。」
「急に現れたのだな?」
「は!」
大統領府の外ではサーチライトで照らされていた所に高射砲や対空機銃による対空戦闘が行われており、空軍基地からスクランブルした戦闘機も戦闘モードに移行し、搭載されている回転機銃を使って未確認飛行物体に攻撃を行っていた。
首都以外にもロマニャーは、攻撃を受けて、ミサイル攻撃や対空機銃、高射砲、スクランブルなどで対応していた。
「陸軍にも出動させろ!」
「は!」
陸軍は緊急事態法を元に、大統領命令で緊急出動、陸軍対空部隊も首都防衛隊に加勢した。
大統領は地下へ避難を行い、避難警報も発令されており、真っ暗だった空に太陽が昇ってきた。
「大統領閣下、地上に置いてあったカメラに、太陽の日が灯ってきました!未確認飛行物体、未確認生物など撤退していく模様です。」
「そ、そうか!全部隊に下命、敵を終えかけずだ!」
すぐさま、地下にある通信設備から各部隊に命令が下った。




