135 トラウィスアトル王国の内戦干渉~第三王子勢力の貴族領への攻撃~
135 トラウィスアトル王国の内戦干渉~第三王子勢力の貴族領への攻撃~
第三王子勢力の貴族領に現王の復活により、静観していた勢力が、第一王子勢力を下すと、静観勢力の軍隊は第三王子勢力の貴族領や軍部の領へと攻撃を始めた。
「弓隊!構え!」
弓隊指揮官が手を真上にあげながら号令をかけ、真上に上げた手を真下におろして攻撃合図を出した。
「放て!」
第三王子勢力に属する貴族が軍を出してきて、名も無き草原で現王勢力軍と衝突になり、現王軍からの攻撃で戦端は開かれた。
「盾隊!」
指揮官の号令により、盾をもった兵士が盾を頭上にたて、矢を防ぐ
「弓隊!反撃だ!」
矢が終わると、第三王子勢力軍から反撃が始まった。
「盾構え!」
現王軍も第三王子勢力軍と同様に、盾を頭上に上げ、防衛を始めた。
「歩兵!突撃!」
現王軍は矢を防ぐと、指揮官の号令により歩兵部隊が剣を抜き突撃を始めた。
「こちらもだ!歩兵突撃だ!」
両軍歩兵部隊が気勢をあげながら、激突する。
馬上の騎士は槍を突き、剣士は剣を首筋に当て斬ったり、槍兵は槍を突き出したり、叩いたりして攻撃を行っていた。
「我が200の護衛兵よ我に続け!」
敵方の指揮官が離脱をしているように見せかけ、現王軍の本営の後方に回ってきた。
「おぉ!絶景かな!敵方の本営が丸見えではないか!して、ここから如何するか。よし、この坂を下り敵本営を急襲する!行くぞ!」
「お待ちを!お待ちを!」
「なんだ!」
「は!この坂は馬が下れるような坂ではありません。」
「そうか、ではあれはなんとみる?」
指揮官がそう言って崖をかけ降りていく鹿を指した。
「鹿でも降りられる所を同じ四足の馬が降りれるはずだ!そちも続け!」
そう言って指揮官が、崖を真っ先に降りていき、その後ろから騎兵200が降りてきた。
そのまま降りて、現王軍の本営に攻め込むと、そこには誰も居なかった。
「放て!」
本営の外から大量の矢が放たれた。
「現王軍め!怯むな戦え!」
一本の矢が馬の尻に当たり、馬が暴れ騎乗していた将軍は落馬し、副官に拾われ撤退した。
「全軍退却!退却!退却!」
第三王子勢力軍は本営から撤退したので、勢いのまま、第三王子勢力軍を退却に追い込み勝利を掴んだ。
しかし、敵が逃げ込んだ先は城でありそのまま攻城戦が始まり、援軍に来ていたロマニャー軍の砲兵部隊を実戦で初めて使用した。
「ロマニャーから借りた砲兵部隊に下命、砲撃の要請をしてくれ。」
「は!」
それから数分後、ロマニャー軍砲兵陣営から、轟音が鳴り響いていた。
「装填が完了次第、各個に砲撃せよ。」
ロマニャー軍の下に陣を敷いていた部隊は、砲撃音にびっくりしたが、それでも砲撃は続き、敵方の城壁は崩壊していき、敵の城の構えを取り除き、歩兵を先頭に攻勢をかけ、城を落城させた。
落城させたのと同時に、伝令が入ってきた。
「報告!第三王子勢力に属する貴族領を制圧しました。第三王子は現在、アッシュ砦にて籠城しております。」
「軍をそっちに向けろ。」
「は!」
軍は、十日かけアッシュ砦に到着後、すぐさま砦を包囲、一ヶ月後にアッシュ砦は落城。
第三王子は捕らえられ、現王が仮居城にしてあるアレムに連行された。
その後、王は復帰宣言と共に第一、第三王子並びに加担したものは王子は廃嫡、領主は罷免ともに子へ当主の座を明け渡すとともに領地の縮小を行い、王政の公職についてあるものは公職追放を行った。
王は、再度ロマニャーとの関係を確認を行い、第二王子の後見をしてもらうことで合意した。
これで、トラウィスアトル王国の内戦が終わった。
ロマニャーは復興の為の金銭融資と有償借款を与え、土木などの公共事業を展開した。




