128 ロマニャー&アンシュvs小国連合~アレーハン首都攻略戦2~
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128 ロマニャー&アンシュvs小国連合~アレーハン首都攻略戦2~
アレーハン国首都攻略は朝早くから始まった。
まだ、王様達が寝ている頃、砲撃音が鳴り響いた。
「ど、どうした!な、何事か!」
テントで就寝していた時、外からの轟音でアレーハン国王が飛び起き、そのつぎにイツパヴィン国王が同時に起きた。
「安心してください。砲兵部隊の攻撃が始まっただけです。」
今度は、陣地内にあったトラックから轟音が後から聴こえてきた。
「こ、こんどは?」
「安心してください。大丈夫です。」
トラックからの音は、ミサイルが連続発射した時の音であった。
砲兵部隊の砲撃、ミサイル部隊の攻撃が終ると今度は、戦車部隊を先頭に歩兵部隊が首都内に突入した。
戦車,歩兵部隊が首都内に突入すると、守備隊が槍を構えて突撃してきた。
守備隊の先頭の指揮官は抜剣すると守備兵の中程に混ざって突撃をしてきた。
「撃てぇ!」
小銃から単射で突撃してくる守備兵に向けて攻撃を始めた。
建物の隙間から攻撃するも、弾に限りがありマガジンを変えるのも数秒のラグがあり、数も多いので苦戦していた。
「ヒャッハー!」
そのとき、奇声をあげながら部隊援軍がきた。
援軍に来た部隊は背中にガソリンとガスを積んだバックパック式の火炎放射器を守備兵に向けて撃ち始めた。
火炎放射器から放たれる火炎により火だるまになった守備兵が地面をのたうち回り、息絶えていく。
火炎放射器の容量が無くなると、火炎放射器に怯んでいた守備兵が、突撃を敢行してきた。
「逃げるぞ!」
脱兎の如く火炎放射部隊は離脱を始めたとたんに、二脚のバイポットを地面に立て、援護のため機関銃を打ち出した。
機関銃はベルト給弾方式のため、銃身が加熱し過ぎないように、規定の弾数を撃っていく。
機関銃を撃っていると、途端に地面が揺れ建物を破壊しながら戦車がこちらにやって来て、守備兵に向けて砲身を下げて弾を撃った。
「うわーなんか呆気なく終わった。」
「まぁ、そんなものんだよ。」
「お前達!続け!」
隊長が先頭に立ち、歩兵達は小銃を持ったり、機関銃を背負ったりして、ついてきていた。
戦車はそのまま他の場所の援軍に向かったのであった。
首都で攻防が行われており、空模様が薄暗くなってきていた。
薄暗くなってきていても攻撃を止めず、室内に入り建物から外に出てきた守備兵に攻撃を与えていた。
攻撃開始から十二時間が経ち、空から紙が降ってきて、そのあとに音声が流れた。
『警告。警告。これより三時間後大規模空爆を行う。以上。』
警告音声が流れ終ると大型機は旋回して、帰っていった。
「大規模空爆ってやばくないですか?」
「そうだな!やばいな!しかし、建物の外には出るな!外よりまだ、安全だ!」
「はい!」
三時間後、警告通りに6機の大型機が上空を覆った。
大型機が通ると、後方から爆発音が鳴り響き、建物内にいたロマニャー軍兵は鉄帽子深くかぶり伏せていた。
大型機が一回目の爆弾を投下すると、旋回を開始。
背面ハッチを再度開き、ぶら下げている爆弾を投下した。
そして、三回目の旋回をすると、再度背面ハッチを開き、最後の爆弾を落としたあと、高度を上げ、旋回すると基地のある方角へ戻っていった。
「三回も爆撃って有るもんなんですかねぇ?」
「知らん!ミサイルを積んでなかったから三回行ったんじゃないか?しゃべってないで外にでるぞ!」
「はい!」
兵士達が、建物からでると突入してきた時と変わって王都はまた、一歩廃墟に近づいていた。
大規模空爆により、王都の入り口あたりが廃墟とかしていたが、爆撃により被害のまだ出ていない中腹や王城あたりが真っ赤に燃えており、黒煙なども出ていた。
「た、隊長!あ、あれを見てください!」
一人の兵士が隊長を呼び、隊長は兵士が指差している所をみると、王城の真ん中にある塔が右に崩れ落ち、右にあった塔に当たり、王城は廃墟となっていた。
まだ、アレーハン国兵の生き残りが王城をみると、王城は炎上しており、アレーハン国滅亡を表していた。
「ここまで軍にいたことあったけど、あんなに派手に倒壊されるとは…」
「貴様、ロマニャー軍の者だな?」
そのとき、ロマニャー軍兵にアレーハン国兵が話をかけてきた。
ロマニャー軍兵は話をかけてきた糸が掴めなかったので小銃を向け、睨んでいた。
「我々第一守備隊は降伏する。武装解除は済ましてある。最後にこれを受け取ってほしい。」
守備隊長が腰にかけてある第一守備隊隊長の証である剣をロマニャー軍兵に渡した。
「降伏を受け入れます。」
ロマニャー軍兵は剣を受け取ると、そのまま後ろに下がり隊長と変わった。
「ありがとうございます。これで、血を流さずに済みます。総員敬礼!」
隊長の敬礼命令に従い、追従してきた兵士全員が敬礼を行った。
「本部へ通信!『第一守備隊降伏』以上」
「は!」
第一守備隊降伏の無線は本部へすぐさま飛び、守備隊の一部が降伏すると、ニ分後には別の道から攻撃をしていた部隊からも降伏の通達がきて、全守備隊が降伏したのであった。
「第一王子を探せ!何処かにいるはずだ!」
王城が燃えたので、第一王子の捜索を本部へ確認すると、捜索を行えという命令に従い、降伏した守備隊長に話を聞くと、首都で戦闘になった場合は別のところで指揮をとるみたいだが、何処にあるかなどそこまではわからないそうだ。
「貴族の家を一つ一つ探すのだ!」
他の場所から攻撃を行っていた部隊も合流し、本格的に捜索が行われた。
とある部隊が敷居の高そうな家に突入すると、今まで調べてきた家と違うことに気がついた。
「おい、この家なんかおかしくないか?ここか!」
おかしいことを伝えるといきなり床を踏み込んだ。
床を踏み込むとスイッチらしきものだったようで、間と間のあいだにある通路から地下にいく階段を発見した。
「誰か、このことを伝えてきてくれ!」
「は!自分が行って参ります!」
この事を他の部隊に伝えると、部隊が次々と合流してきて、階段を部隊リーダーで編成された部隊で地下を進むと、第一王子がフードを被った者に剣を向けていた。
「話が違うではないか!」
「嘘は言っておりませんよ?剣を下ろしてください。」
「二人とも両手をゆっくりと上げ、両手を頭の後ろに持っていけ!」
「厄介な者達が現れましたね?それでは、第一王子私はこの辺で…」
フードを被った者は消えるようにその場からいなくなった。
第一王子はどうなったかというと、その場から逃げようとして、逃げようとしていた腕を腰の辺りに持ってきて、大きく胸を張らせ、壁側に張り付けた。
そのまま第一王子は、魔法封じの魔道具と拘束道具で拘束して、本部へ連れて帰った。
「第一王子も拘束しました。お二人様にはこの降伏文書にサインしてください。」
アレーハン国王並びにイツパヴィン国王がその場で降伏文書にサインをして、両国はロマニャーに屈したのであった。




