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116 ロマニャー&アンシュvs小国連合~戦線の押し上げ~

次の更新日 月曜日(たぶん)

~八日目~


戦線が動きを見せていた。

七日目の攻撃により、半壊していた部隊に攻撃を加え、塹壕や草影から出て突撃を開始した。


「戦車部隊も来た!行くぞ!」


「前線より無線報告!第二十歩兵師団が独断で動きました!それに続き、第二十一、二十二、二十三歩兵師団が行動!」


「なに!!追認で構わん命令を出せ!各師団にも命令!突撃命令だ!あとで、師団長を呼び出せ!」


「は!」


戦車部隊の到着により、作戦が実施されようとしたが、歩兵師団の独断専行で突撃を開始。

指令部は、戦車部隊を先頭に戦線を突破し、逃げ遅れた連合軍兵士は、武器を捨て降伏しない者は、真っ先に殺され死体はトラックに積んで集団墓地へ送った。

中央戦線を突破後、部隊は分離後、後方から連合軍を攻撃、後方から来たロマニャー軍に対して、連合軍は挟撃され指揮官は少数の護衛の元敗走した。

敗走した指揮官以外は捕虜となるかその場で自殺した指揮官がいたりした。


「報告、戦線を押し上げそのまま、アンシュ国からロマニャー・アンシュ連合軍はアンシュ国と国境を接しているシュエール国へ侵入、各都市を占領しつつ首都に向け進軍しております。以上第一軍の報告は終わります。続いては、第二軍の報告です。アンシュ国からシペルナ国へ侵入、インフラなどの問題で補給に難があり、進行は停滞しております。以上第二軍の報告を終わります。それでは、閣下失礼致します。」


国防省長官からの報告を受けた大統領府では、国内問題もあり、武器弾薬補給を急がせつつも経済をなんとかしようとしていた。


「はぁ…早くおわんねぇかな」


「閣下!そのようなことは、公の場の発言しないでくださいね!支持率はゆっくりとではありますが低下しています。経済でも不振が続いており、一部企業だけ儲かっていると言ってデモも起きております。」


国防省大臣が大統領に苦言を言うが、この大統領府の一角の会議室では、誰もが早く戦争を終わらせたいと思っていた。


「はぁ…倒産も相次いでいるのか…予算も超過している…金も人命もかかる…めんどくせぇ…って、言ってもまだまだ余裕だよな?」


「はい、まだ余裕ではありますが五年以内に戦争を終わらしていただけると、今後の経済は大丈夫ですが、終わらなければ国王派が騒がしくなります。」


「そうか…定期的に空爆はしているのだろ?」


「ですが、魔法による結界で都市破壊までは行けておりません。情報によるとそれまでの力を持つ聖魔法の使い手は小国連合に居ないと現地から報告を受けております。」


「ギルドは無協力しなぁ。冒険ギルドでは、堂々と批判しているみたいだし、小国連合の外国部隊にも冒険ギルドの者もいたと言う報告もある。軍を使って強制閉鎖だな。形だけの勧告か…」


会議室では、ギルドの強制閉鎖、五年以内の終戦を目指す事とした。

会議で決まったギルド強制閉鎖を物理的戦力になりそうな冒険者ギルド、魔法ギルドなどの戦力には、閉鎖通達と一時的な冒険者の解散命令を出したが、ギルド側からは通告無視は無かったが、冒険者、魔法ギルドは治外法権を理由に勧告拒否し、解散も拒否して国王派に援助の素振りを見せたため、警察隊と軍隊を投入、スモークを投げ軍隊が冒険者ギルドに突入し、瞬く間に制圧した。

受付女性には、帰宅命令、女性冒険者にも帰宅命令と武器没収命令、男性冒険者にも武器没収命令と帰宅を命じた。

武器没収命令には、戦争終了後に返還することもちゃんと記載されていた。

魔法ギルドは、魔法攻撃もあり苦戦していたが、詠唱時間があるためその間に、護衛はその場で取り押さえ、魔法使いには喉元に銃を突きつけた。


「ギルドの扉に閂を×のようにかけておけ!歩哨は各時に二名ずつ交代するように!撤収!」


「は!」


政府の暴挙に、ギルド側は今後の協力関係を見直すことを発表、ロマニャー政府は無視したことにより、関係は悪化した。

冒険者ギルドは、国王派に裏から支援を行い、ロマニャー政府内の派閥争いが激化し、デモ、テロなども頻繁に起こるようになったことにより、政府は議会は閉鎖していたものの与党以外の各派閥政党に再度解散命令を出し、戦時法案として治安維持管理法により、裏で動いていた者達の監視をいっそう強くし、いつでも現行犯もしくはすぐに逮捕出来る所まで来ていた。


「くそぅ…ギルドうぜぇ…ただの労働組合だろぉ?」


「各地に有るので、一定の権力は持っていると思いますよ。」


秘書官と話をしていると、大統領室の外からドアをノックして、ドアを開け国防省国防大臣がやって来た。


「あれぇ?急にどうしたの?」


「は!戦況報告及び作戦書をもって参りました。陸海空の作戦参謀長も連れております。」


「あぁ、わかった。聞こう。」


まず、戦況報告から始まった。


「は!まず、陸軍から戦況報告をさせていただきます。陸軍第一軍団はアンシュ国と連合国との国境で戦闘を行い、戦車部隊による中央突破で戦線を突破。そのまま第一軍団は、各戦線を包囲する形で攻撃。連合軍を壊滅させると、そのまま一気にシュエール国首都に向かい首脳らを捕縛しましたが、シュエール国国王は逃亡しました。只今、行方を探しておりますが、おそらく連合を組んでいる他の国に逃亡したものと考えております。シュエール国と接している国には、第二軍団が向かっているシペルナ国かユノクイル国かの二つです。この二つの国から奥に行けば、ヴァルリョ国などがありますが、行軍速度を考えれば、二つのどちらかで捕らえられます。同じ轍は踏まないように致します。陸軍からの報告でした。」


陸軍の次に海軍からの報告が始まった。


「海軍は、超潜水艦建造計画及び小国連合国の海域の制海権を掌握するため、第二艦隊を派遣しました。第二艦隊の概要は以下の通りです。」


資料をめくると第二艦隊の編成が書かれていた。


~第二艦隊~


艦隊旗艦:小型大和イージス型「大和」


ミサイル駆逐艦

東雲,叢雲,夕霧,不知火,陽炎,薄雲

ラドフォード,ネクベラン

ヤヌパタクヴァジ,ルウィシュトロス,他二十八隻


イージス艦


バルドリッキ,ウェミル,ルフハラ

トゥラトゥヌス,ハーデピア,ウルワトル

ハピチュ,アイヴァラ,ラクシュルフタ

ハトロス,他四十八隻


「海軍は頑張ってくれたまえ。あと、建造計画も提出してくれ。」


「は!」


海軍からの報告が終わると、次は空軍が報告を行った。


「空軍からは、先ほども申し上げた通り、空爆はしておりますが、都市に被害がみられません。昼夜問わずに爆撃を行っていますが、成果という成果は上がっておりませんが、陸軍の要請に応じて出撃したBF-10爆撃機のみ成果をあげております。他は、連合に加盟している国に対しては、航続距離が続く所まで爆撃しております。国によっては航空給油機を使い作戦を行っております。」


「わかった。もういい…みな、頑張ってくれ。」


大統領は二時間の戦況報告を聴いており疲れてきていたため、強制的に報告は終わらせ報告書だけ置いていくように命令した。


「こりゃぁ…小国連合と戦争を早く終わらせないと…しかし、このコーヒーまずい…ん?これは?」


合間に飲んでいたコーヒーが不味くて仕方なく、銘柄をみると業務用コーヒー豆で、ここまで、来ているのかと頭を抱える大統領であった。


「軍事費ガン降りもどうにかしないと…はぁ…しかし、銘柄がわかるともっと不味くなる…。」

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