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113 複数国家から統一国家へ~国際会議の開催~

ロマニャー国迎賓館にて、ロマニャー国代表が迎賓館にある会議場に入ってきて、遅れた事を詫び、会議を始めた。


「今回皆様方に集まって貰ったのは、通達した通り、統一国家について話をしたいと思う。新しい統一した国を作り、富国強兵することが、この先、生きていく事だとおもっている。第七共和国、小国の皆さんの国境沿いで紛争が起きているようですが、統一すればロマニャーの軍隊もカバー出来ます。それに続き、国債などの借金もロマニャーが払います。」


「ロマニャー殿話の途中で申し訳ないが、ロマニャーを宗主国とした統一国家を作るための提案か?国債、技術、食料事情、家畜国内生産技術などの提供はありがたい。しかし、我が方にも、戦争で負けたとはいえ国民感情に配慮しなければならいのも、ロマニャー殿には、分かっていただけるかと思います。」


「国民感情に考慮して会議を開き、結果を公表し国民投票を行い、併合しようとしている。暴力的で良いのなら併合して統一国家を作るが、それをやると国民不安が広がるからやっていないんだろ。」


会議に参加していた小国の一部からの発言により、ロマニャー国代表は素が出てしまったが、ロマニャー国の言う通り軍隊を進駐させ併合すれば良いことなのであるが、そんなことをやってしまうと、現地協力は得られないほかテロリズムに走られても困るのでやっていないだけである。


「皆様方、アレーハン国と同様か?同様であれば、強行策に出るしかないのだが?併合にyesかnoの判断を伺いたい。解答期限は二年後とする。この期間に我が国と戦争したい国は準備をするなりしろ!以上!」


ロマニャー国代表は要求を突き付けると、代表団は部屋を退出した。

ロマニャー国代表団が部屋を退出すると、先の戦争にて、無条件降伏したコキュ国代表で元王族であり講和条約にサインしたソフィとソフィの妹のソフィアが出席していた。


「どうするのですか?ハン国代表殿はどのようなお考えが?戦争で勝てると思っておいでなのですか?おそらくこの会談に参加している国の代表の方々は、自国で何か起こっているのでは?だから参加したのでは?」


「コキュ国代表殿は、どこまで知っている?」


コキュ国代表に小国であるシュエール国が、コキュ国、ロマニャー国以外で起こっているデモ活動に対して、探りを入れてきていた。


「さぁ?我が国は戦後復興が忙しいので…。」


このデモ活動の内容は、ロマニャー国の宣伝影響のお陰か、併合を望む民衆のデモや反対派のデモが、国内のあちこちで起きており、暴徒化や賛成派と反対派の衝突で警察や軍の投入や不買運動などが起きていた。

このデモ活動に便乗して女性参政権の獲得運動、国内外国軍基地廃絶運動なども起きており、鎮静化させるための議会に力はなく、軍内部でも賛成派、反対派で権力闘争も起きている国もあり、小国連合では最も問題が顕著に現れていた。

ロマニャーでは、統一国家にするための併合賛成派、反対派は議会で決着を決めるため、議会は紛糾していた。

先の戦争で負けたコキュ国は、戦後復興が忙しいということもあるが、敗戦国でよく起こるインフレと国内通貨(貨幣)価値が一気に低下していた。

通貨価値が一気に下がっていった為、ロマニャーに金で出来たコキュ国通貨を売り払い、食糧などを大量輸入していた。

この大量輸入した食糧は、国内配給から始まり、ロマニャーからどんどん麦などが鉄道を使って運搬されていた。

関税などもないのでロマニャー産の物が、国内の物より安く、品質も良いので売れていった。

コキュ国から流れた金銀で出来た貨幣はすぐに溶かされ、違うものに使われたことをコキュ国代表が知るのは、ロマニャーに留学して来るときであった。


「(ちっ、これは知ってるな。)コキュ国は余裕ですな。そちらも併合に関しては投票が有るんじゃないですか?」


「えぇありますわ。しかし、併合されることには、何も思いませんと言えば嘘に成りますが、併合やむ無しとうちの内閣達は解っていますわ。併合されて、生活が安定するならそれで私は構いませんわ。」


シュエールからの発言に対して、併合に関して、やむ無しとの意見をのべると、会議場を退出し、休息室へ戻っていった。


「くそっ!」


シュエール国代表は、机を叩くと言う悪態を付き、憂さ晴らししていると、同じ小国連合に加盟しているアンシュ国代表が、シュエール国代表に話かけた。


「まぁまぁ、シュエール国代表殿。落ち着きになられて。しかし、我ら小国連合の出方も考えなければなりません。解答期限は二年後です。皆さん、本日は解散しましょう。」


アンシュ国代表からの解散発言により、席に座っていた各国代表は、部屋を退出して馬車に乗り、ホテルなどに向かい休憩して、ロマニャー国が用意した専用機で帰国したのであった。

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