112 複数国家から統一国家へ~戦勝パレード(各国思惑編)~
戦勝パレードの最中の事、歩兵による行進が終わり、このロマニャーのパレードも終わりかと思ったのだが、歩兵の行進が終わると、地響きがした。
「な、なんじゃ…」
初めて、ロマニャー国の戦勝パレードをご覧になった特使の大半(特使は二年交代になっている国が多い)の人及び一部の市民は、戦車という物を初めて知り、ジェット、レシプロ、空挺降下などを初めて見た物が多かった。
征服した国からしてみれば、ありとあらゆる技術が先進的であり、ロマニャーの前に先進国と言われていた国でさえ、征服され傀儡政権の元国を存続していたが、領地1/3の割譲と既得鉱山以外の新規資源の採掘権は、取られていたので、実質奴隷国家にされていた。
パレード終了後とある家の一室にて、傀儡政権の特使達が集まって極秘会談をしていた。
といえど、この会談はロマニャー側に察知されており、部屋の多くに盗撮、盗聴器が隠されていた。
「影山大統領がコキュ王国講和会議で、統一国家を形成するために、併合したいと言ってきた。私は、ロマニャーの技術が統一することで、国内に広がるならいい。」
「あなたの所は、それでいいかも知れない。だが、政権内には居ないが国民感情が反ロマニャー姿勢をしてるからテロリズムに走られても困る。」
「国民投票をするか?国内法どうなっている?」
「お宅の国だけだよ。国民投票制の国内法を整備している国だけだよ。」
極秘会談は平行線をたどり、時間が来たのでお開きになった。
その頃、大統領府では、盗聴していた内容が丸々伝わり、統一して今より強いを作るためのプロパガンダを傀儡国の映画館にて放映することを、内密に決定し、映画が急速に作られることとなった。
この映画には、同じ民族、強い国作りなどのキーワードが乗せられており、政府機関の人間がみれば、完全なプロパガンダ映画であることは明白であった。
数ヵ月後、ロマニャー国国会議事堂で通常国会が開催され、大統領から国家統一法が下院に提出され、賛成多数で可決。
法案は、上院に周り上院でも賛成多数により可決した。
この法案可決は新聞の見出しを飾り、ロマニャー国から各国特使館へと、国家統一に関しての会議を開くと提案され、会議は送付された日から三ヶ月後であった。
この会談の事を各国特使館は本国へと打診(手紙)すると、全ての傀儡国が参加の意向を表明し、ロマニャー国からは送迎の手配は可能との提案を受け入れ、三ヶ月後の会議出席のため、準備を念入りにした。
それから三ヶ月が経ち、ロマニャー国迎賓館にて、政変に介入されて属国になったソヴィ国、講和条約で第七帝国を後ろ楯に独立をしようとした国で属国になったラインハルト国、属国ツール国、帝国に見放されたポーラス国、主要国でありロマニャーに降伏した第七共和国、そして、つい最近降伏したコキュ国、コキュ国との連合を取っていた小国が参加した。




