111 複数国家から統一国家へ~戦勝パレード~
コキュ王国との戦争とコキュ国内の内戦干渉戦争に勝利して、コキュ国内からの軍隊撤収を行い、ロマニャー首都に行くまでの間の街や都市では熱烈な歓迎を受け凱旋していき、首都では、猛烈に歓迎され行進して歩く兵士の首には、少女から貰った花の冠などが掛けられており、空では空軍の戦闘機が空中で曲芸飛行を行ったりした。
しかし、この戦争で死亡した兵士の亡骸は回収された者もいたが、ほとんどがネームタグと遺書及び政府からの見舞金、大統領直筆の手紙、所属した隊の直筆の手紙、二階級特進勲章が同梱された郵便物を軍の郵政科の軍人が配達し、泣き崩れた家族のことを忘れてはならないと記憶した。
「城下は戦勝パレードとか。今回の戦争も派手に人が死んだ。金もかかる。経済は疲弊寸前だ…。」
大統領の執務室で独り言を喋っていると、扉からノック音とお付きの秘書が、時間を知らせた。
「閣下、お時間になりました。お車の用意は出来ております。」
「あぁ。」
大統領府の執務室から出て乗用車に乗り、戦勝パレードを行う為の、式場へ向かった。
式場に着くと控え室に入室し、時間まで待機した。
時間が来たので黒塗りのオープンカーに乗り、陸軍、海軍、空軍が整列している目の前をシルクハットを左胸に置き、空軍の最後尾まで来るとオープンカーは、反転を行い中央まで来ると、大統領はオープンカーを降り陸海空軍の長官と握手して、紅白にからざられている所の真ん中の席に座った。
整列した陸軍、海軍、空軍の兵士たちは、整列したまま裏方へ周っていった。
軍楽隊は各国(英米独日)の陸軍行進曲、海軍行進曲、空軍行進曲を演奏しながら、陸軍の第一軍団から行進を始めた。
『第一軍団団長エーリッヒ・ハイケル少将。第一軍団は、最前線にて、作戦の数々を成功に導き、ハイケル少将は戦後陸軍で名誉ある陸軍一等少将鉄十字勲章を受勲されたお人です。』
国旗と部隊旗が目の前を通る少し前に、大統領と側近、軍関係者は起立し、シルクハットを左胸に置き、軍関係者は敬礼して、国旗を敬い、部隊旗にも敬いを表した。
ハイケルの号令の元、紹介中であっても頭を紅白で色られている大統領に向けて、頭を向け、後ろにいる最前列の兵士は軍刀を顔の正面に向けたあと斜め右に下ろし、顔を向けた。
その後ろの兵士たちは、右肩に小銃を置き顔を向け、行進した。
陸の主役である陸軍が終わると海の主役である海軍の行進が始まった。
海軍は、陸戦隊を除けば陸軍の迷彩と違い、下士官は黒服を着けており、兵士は真っ白なセーラー服(スカーフを通す所は金色の横三列刺繍、以下幹部の帽子と同じマーク)と真っ白なズボン、真っ白な手袋、真っ白な帽子に桜を中央に拝した錨マーク(幹部、下士官、一般兵士も共に同じ)を標準服としており、陸軍は鉄帽子、迷彩服、迷彩手袋、エリート部隊を表すスカーフを着けている。(服、手袋、ズボンは場所によって色は変わります。永遠と森柄ではありません。)
海軍の行進も陸軍と変わらず、統一された行動をしていた。
海軍の行進が終わると、次は空の主役空軍の行進が始まり、服なども色はすべて濃い青一色で統一されており、陸,海,空軍共に行進は変わらなかった。
陸,海,空軍の行進が終わると、次は陸,海,空軍の戦闘機、戦闘ヘリの行進が始まり、軍楽隊は大行進とワルキューレの騎行の演奏を始めた。
陸軍所属の戦闘機VSS-22の四機編隊の二個部隊が空を飛行してサービス飛行も行われた。
戦闘ヘリSR-7の十六機編隊の二個部隊は、高速移動をして、式場を後にした。
空軍所属の戦闘機FX-109の二機編隊の四個部隊、FK-177の二機編隊の二個部隊が飛行して、アクロバティック飛行などを披露した。
そして、最後は海軍の輸送機、海難救助機、高高度索敵機が飛行して終わった。
空の演出が終わると、今度は戦車部隊が行進を始めた。
米戦車のM1が十両編成で隊長車を先頭に、他の隊員が乗る戦車も両側に四両二列に並び、行進を行った。
英戦車のチャレンジャー、独戦車のレオパルド、日戦車の90式、10式戦車も米戦車と同様の編成で行進して、次はロケット車や地対空ミサイルなどの車両は一列に並んで行進して、今度は、空でレシプロ機特有のエンジン音を鳴らして飛行してきた。
人員・物資輸送機から、三人の兵士が降下してきた。
降下してきた兵士の先頭が綺麗に着地し、二人目、三人目と綺麗に降下、着地し、一礼すると退場していった。
軍楽隊からの曲がラッパ行進に変わると、前へと出て来て、軍楽隊の歌を演奏しながら退場していき、戦勝パレードは終わった。




