101 新たなる戦争~ヤーツク攻略戦~
みなさん、明けましておめでとうございます。
ことよろ~
鉄条網を爆薬筒で突破した歩兵部隊は、城壁の中や塔の中へ侵入、中にいた敵軍を撃破し全てを占領すると、市街地戦へと移行するが、敵歩兵の多さに一時速度が下がり膠着するも擲弾筒を建物に向けて撃ち、無理矢理突破することもしたりした。
歩兵部隊だけでは、死傷者を多くだしてしまうので、揚陸艇に中戦車を載せそのまま陸揚げを行い、市街地戦へ投入を行ったり、海上援護による艦砲射撃の影響もありヤーツクは崩壊していた、そこに追い討ちをかけるかのように、揚陸艦護衛部隊にひょこり編成されていた護衛空母からXATDX-3(実験機)が空へ飛び立ち、ヤーツクへ向かっていく。
「先輩、この機体結構いいですね。」
「作戦中だ。無駄話はよせ。無線で丸聞こえだぞ?」
「でも、実験機でしょ?」
「実験機を実戦にだす思うか?」
「え?違うですか?」
『き、貴様ら!いつまで話しておる!作戦中だぞ!』
「す、すいません×2」
この、編隊に近づく機影があった。
敵方の戦闘機隊で、瞬時にレーダーからの警告音により、編成は瞬時に散開すると、標準装備されている二丁の20mm機関砲を牽制に使いながら、真下に潜り混むと急遽真上に向くとエンジンの回転を上げてスピードを出し、敵機との距離が短くなってくると、空対空ミサイルを二発発射し、敵機の真横を通りすぎ反転する頃には、空対空ミサイルの二発が当たり、パイロットは脱出したものの、敵機は翼をミサイルがもぎ取り、次のミサイルの直撃により爆発した。
実戦データをとり、より強くステルス性能を持った戦闘機が現れることになったのであったが、生産コストはバカにならないので、コストを下げるため大量生産か属国に押し付け買い物させるための手段などあったが、後者は後者で、外交関係の悪化があったりするので、あまり誉められた手段では無かった。
「閣下、XATDX-3の実戦データがとれましたので、報告書と生産に関する意見書です。」
「おいといてくれ。」
「それでは、失礼します。」
側近が部屋を退室すると、椅子を窓に向け、ある兵器の使用許可を与えるかどうかの判断のため、目を閉じ考えていた。
「(GodBonbか…マンハッタン計画とかじゃないんだから、こんなのにgoサインなかんか書けるか、こちとら四度も被爆した人間もいるんだぞ。しかし、この作戦案を軍人ひとりで持ってくるとは、一応、どんなみてみるか…)こりゃ廃案だな。」
廃案と書かれたショートケースに入れて、次の報告書に目を通し始めた。
大統領に実戦データ、生産に関する意見書を読んでいるとき、ヤーツクでは、最後の戦いが行われていた。
「支援砲撃始め!」
崖の上にある指揮所から砲撃命令が下り、砲兵部隊により、都市の内部を破壊した。
「砲撃を始めたか!各員、砲撃に巻き込まれるなよ!三等兵弾をくれ!」
「はい!」
都市内に侵入していた歩兵部隊は、砲兵部隊からの砲撃に巻き込まれないように、遮蔽物に隠れ、砲撃がやむまでその場で、制圧射撃を行っていた。
30分にも及ぶ砲撃により、都市内は瓦礫の山が、歩兵部隊の破壊工作よりも増えており、敵防衛施設も破壊してくれたお陰もあり、何らなく防衛線を突破。
そのまま、敵の指揮所を包囲し、降伏勧告をひとまず行った。
『あぁーマイクテス、マイクテス。君らは完全に包囲した。君らの戦力は残りこの指揮所にいる数百の兵士諸君であろう。しかし、聞くに君らの立て籠っている建物内には、一般市民もいるそうではないか。よって、ここに降伏を呼び掛けることにした。もし、降伏するなら、白旗を揚げ、市民の皆さんと一緒に来てもらいたい。猶予は三時間後だ。それまで一時休戦とする。以上だ。』
「降伏すべきでは?」
「プライドは無いのか!」
「それは、関係ないでしょう!」
「貴様ら!落ち着かんか!なぁ、本当に市民には、手を出さないんだろうな?」
「おそらく降伏したものには、寛大な処置をしているそうです。行軍中でも村などによると食料を分けている見たいです。」
「食料は?戦闘被害は?」
「戦闘すれば、無抵抗の者たちまで殺されるでしょう。食料はもって1日です。ここは、プライドを捨てましょう。」
「やむなしか。相手の要求通りにしろ。」
「は。」
上級将校の決断によりヤーツク地方守備隊は、ロマニャー海軍の旗艦アウンシュベルトの甲板にて降伏に調印した。
陸軍は、食料を解放して政庁に避難していた住民、兵士たちを慰問を行ったが、降伏に調印した上級将校及び指揮官クラスは捕虜として護送された。




