表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
97/113

地下・・・


 壁に鎧が手を触れる・・くにゃ・・・手が吸い込まれる・・・うわあ・・・なんかやだな。鎧は,首も突っ込んだ・・・大丈夫?手でくいくいと手招きしてる・・・仕方ない。目で合図をして二人一緒に飛び込んだ。


でたところは,山の中のようだった。

「ここどこ?」

「さてな。」

「礼の神殿のある山って訳じゃないよね?」

「違うだろ。このおまえが進入禁止を掛けたんだろ。おまえの魔法の気配はねえぜ。」

確かに。

『ここは,重いのう。』

「重い?」

『よどんでいると言って良い』

「確かに。そう言われれば,重苦しい感じだな。」

よく分からないけど。3人がそう言うならそうなんだろうな。ゆっくり辺りを見回し・・・

「「あっちだ。」」

おや。意見が合ったね。頷き合って,歩き出そうとしたとき,

「来る。」

何がなんて聞かないよ。もう目の前に来てるからね。

「来た。でしょ。」

一応訂正してみる。その間にも,イシュは,短剣を影の中で一番大きいのに投げつけた・・・と同時に短剣はシュウに変わる。鎧はとっくに影の中だね。あたしは,影を含めて全体に防護の膜をドーム型に張ったよ。また興が乗って炎を操りだしたら辺りも燃えちゃうもんね。それから,戦いは3人に任せて辺りを探る・・・影はどこから来たんだろう?影の移動痕跡は薄い。まるでわき出したかのようだ。湧き出す?あたしは慌てて地下に目を向けた。通路だ。

『山の中心に通じておるな。出入り口は後2~3カ所ありそうじゃ。先にそこを潰しておかねばのう。』

『相手は影だ。すり抜けてくるしゃろうて。』

『・・・どうすりゃいいんだ?』

おや。戦いは終わったの?みたらもう燃やされてる。山火事じゃ・・・あちあち・・・まずい。蒸し焼き!!!慌ててドームの中にブリザードを吹かせる。ついでに浄化も忘れない。

「便利だよな。」

『なんの。炎の浄化も美しいぞ。』

「「蒸し焼きになっちまうわ!!!」」


覆われている土の中からしみ出るように影は浮き出てくる・・・では。影が出られないようにするには?固める?だめだ・・・光?影だから・・・光がないと影にならない?いや・・暗くても出てた。関係ないんだ・・・

『考えるだけ無駄じゃな。』

『理屈じゃないのじゃ。』

なんだそれ・・・

「とりあえず,ここから入るぞ。」

「え~やっぱり入るの?」


舌には空洞がある。洞窟なのかな?

鎧がまた先に手を入れ,入り込む。

『主。入って来て良いぞ。』

ぐにゃっとゆがむ視界・・・うえ~~~

通路は暗い。当たり前か。灯りがない。

『見えないね。』

『ああ。』

『どれ・・・心眼を開くようにしてみるが良い。』

なんだそのご都合主義のような話は。初めて聞くぞ。

『当たり前じゃ。わしらも忘れておったのじゃ。わしらには当たり前の事じゃから,おぬしらには使い方を教えてもいなかった。』

簡単だった。見えるって思えば良いだけだった。なんだ。


通路は下ってる・・・どうも地下って嫌だよね。

『まあな。わしらは地上の者じゃからな。地面の舌はわしも得意ではないな。』

『わしは得意ですぞ。主。』

『?』

『こいつら地下に埋もれていた物を掘り出して鍛えてあるからだろ。』

『その通りですぞ。ご慧眼痛み入る。』

時々ついて行けないよね。


誰にも会わない・・・つるっとした地下の道・・・ホラー映画だとここらで・・・・


・・・でたっ

読んでくださってありがとうございます。また1日おきの更新になります。よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ