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真実は?

あけましておめでとうございます。

読んでくださってありがとうございます。

今年もよろしくお願いします。

「わしとドラゴニアの王はドラゴニアの学園で一緒に学んだんじゃ。」

ほう?

「わしらが4年になった頃,ライゼという王の従姉妹と王の弟が入学してきてな・・・」

要約すると,王とドラゴニア王,王の弟の3人でライゼさんの取り合いになったらしいね。で,ライゼさんは王の弟を選んだと・・・ああ。それで王が悲しそうな顔をしたのか・・・王妃を迎えない訳もそれか・・・でもこの王はお后を迎えたんだね。


・・・・


「ライゼにふられて傷心のわしに近づいてきたのが,当時ゴルドネアの姫であった,わしの后じゃ。ついつい・・・」

ついついなんだ?

「子どもには聞かせられんが,まあ。子どもが生まれることになって結婚したって訳じゃ。」

・・・・・確かにあんまり人には言いたくないかも・・・


・・・・・


「后は,後で聞いたらドラゴニア王にも言い寄っていたらしい。だが。奴は,我が后のことはかまわなかったようだ。」

王は深くため息をついた。

「わしもかまわねば良かったと何度思ったことか・・・」

「自業自得だよ」

「そうじゃな・・・」


・・・


「で。何であんなに偉そうな王子になっちゃったの?」

「わしはあまり后と王子にかまわなかったのじゃよ。

なかなかライゼ達は結婚しなくてのう・・・まだ学生じゃったからなおのこと・・・ようやくライゼ達が結婚して,子どもが生まれたと聞いて・・・やっと我に返ったときは后と王子はべったりでのう・・・」


まあ・・・そういうことで,城の中は少し荒んだ雰囲気だったって事か・・・そのうちに王妃はいろいろな芸人を城に呼んで楽しむようになったんだね。

「で・・ぴえろか。」

「ああ。」


・・・・

・・・・


「しかし。ドラゴニアの王にこんな大きな親戚がいるとはのう。」

「俺はライゼとルストの息子だ。」

そう言ったとたん,王は目を大きく開いて・・・

「まだ赤ん坊のはずなのに・・・」

「俺の両親も,あんたがモノに変えられていたと同じくらいの間,姿を変えられ,記憶を消されていたんだ。」

・・・・・・・・・王は驚いたようだった。

「ライゼは神殿に呼ばれたと聞いていたが。」

・・・・・・・この王は何も知らない。

「母が向かった先の神殿は破壊された。」

さらに驚きの顔をする王。声を絞り出すように聞く・・

「で?」

「父は母に会いに行ってそれっきり・・」

イシュは言葉を濁した。

「それは・・・」

「今まであんたの国の仕業だと思ってたけど・・」

「全て同じモノの仕業と?」

イシュは頷く。

『そうじゃ。全ては同じモノの仕業。』

ドラヘがこそっとつぶやいた。

『この城に穴を開けた後,そやつは王の影を番人に置き,神殿に行ったに違いない。』

続けて言うから,

『王宮が先だったって事?』

って聞いたら,

『分からぬ。塔かもしれぬ。』

って言う。

『いずれにせよ,その後で神殿が破壊されるに至ったと考えて良いであろうよ。』

フラメが後を引き取って教えてくれた。

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