くろいしみ・・・
あっぶな~~~~
『まさか屋根の上とは・・・』
『ここの屋根も円錐形だし・・』
落ちたところで龍体だし・・空になってるから大丈夫だろうけど・・・
『ちゃっちゃと進むぞ。』
『ちょっと待って。ねえ鎧,男達のいるところは?』
『主よ。さっきいたところなら,連れては行ける。だが,その先,どこに行ったかは分からぬぞ。』
・・・移動してたら分からないって事ね。了解。それでも良いわ。
人型に戻って二人が待っていたという部屋に行く。すでに二人はいない。当たり前か。ドラヘがなにやら辺りを探る気配がするね。
『こっちじゃな・・・』
扉を通り抜け,導かれるままに進む・・謁見の間に向かってるの?
『ここは・・なんだか嫌な気配で一杯だな。』
イシュがそう言ったよ。
『妾もそう思うぞ。』
そうなの?あたしは感じないなあ・・・なんかざわざわと寒気がしてるけどさ・・
『それが嫌な気配って事じゃ。』
なるほど・・・
移動しているとますますそれが強くなってきたんだけど・・・
『わしもあまり近づきたくないような感じじゃ。』
『妾もじゃ。』
おいおい。龍がそう言うの?
『龍でも苦手や嫌な物はある。』
イシュ・・・ちょっと顔色が悪いよ。
やがてたどり着いた大きな扉。前には誰もいない。
『ねえ。この城・・・あんまり人がいないよねえ?』
『そうだな。この規模の城なら,警備の者や,侍女なんかが歩いていてもおかしくないのだが・・・』
イシュも不安そうだ。扉をすり抜けようとしたら,ドラヘに止められた。
『ここはすり抜けられぬ。』
え?そんなことがあるの?
『開くのを待つしかあるまい。』
そうフラメも言う。
『扉に何かあるのか?』
『おそらく・・』
・・・・う~~~ん・・・
『扉が駄目なら,壁から行く?』
『え?』
『何か仕掛けられてるだろう扉から無理に入らなくてもいいじゃないの・・・すり抜けられるあたし達には。』
『なるほど・・・』
きょろきょろ見て,壁を探す・・
『ここなら,嫌な感じはあんまりしないような気がするんだけど・・どう?』
する・・・っと壁に溶け込み謁見の間にでる・・・うそ・・・
だれもいない・・・
『おい。あれ・・・』
床に広がるどす黒いもの・・・
まさか・・・
『まさかだな。』
身震いがでる。やっぱりこういうのは苦手だ。
・・・と思っているうちにどす黒いシミが立ち上がった・・・うそ・・・
薄っぺらいそれはたちまち人の形になった・・・




