イシュとあたしの新たな関係・・・????
『うわ~~~~!!!!!』
凄い悲鳴とともにイシュがのたうち回り出しちゃった・・・まずい・・・死なないよね?誰か来る!!!あたしは慌ててイシュをひっつかんで部屋の中に戻った・・どうしよう・・・とにかく何を・・・あ。防音だ。この声を聞きとがめた誰かが入って来るって事も考えられるから・・・・とにかく急いで防音処置をした。イシュは・・・どうしよう???ええい・・・転がしちゃった。声に驚いて飛び起きた乱麻が,慌てイシュに取りすがる。
『しっ』
『美優様!!これは?』
『多分大丈夫。もう少ししたら収まるから』
多分ね・・・きっと・・・おそらく・・・ふぇ~~~しっかりしてよぉ~~~
暴れ回るイシュ。脇で寝ている子ども達。おろおろする乱麻・・・泣きたいあたし・・・
乱麻にも眠っていて貰おう。誰かが来たら変に思われる・・・
・・・・・
しばらくしてようやくイシュが静かになった・・・眠ってる・・・大丈夫かな?
『イシュ?』
声をかけたら,フラメが返事をした。
『大丈夫じゃ。妾と同化する時,支配から抜けるため,かなりの体力を貰ってしまったゆえに・・・しばらく目覚めぬだろう。』
え?イシュは眠ってるの?
『おぬしもそうじゃった。イシュが何回も呼んでおった。』
ドラヘ。いらない情報をありがとう。
・・・・
『どうしようか?』
あたしは誰ともなく聞いた。
『しばらく妾がこの体を支配しようぞ』
『それは駄目。』
あたしは慌てて言った。そのまま龍になってしまったら,イシュの未来が危ういんじゃないかって思ったから・・・
『ふうん。汝はちゃんとこの少年のことを考えておるのだな?』
『当たり前でしょ。仮にも多分・・・友だちだからね。』
『この少年は・・・汝に複雑な気持ちを抱いておるようだぞ。』
『だめだよ。本人の了承なしに気持ちを言っちゃうのは反則!!!』
『ふふふふふ・・若いのう。なあドラヘ。』
『ああ。若くて美しいぞ。』
『は?』
『とりあえず,妾が支配から抜け出たことはあやつにしれてしまった。また召還しようと試みるに違いないが,この体にいればおそらく召還は出来まいて。』
『何故?』
『今の妾の召還主はおぬし。美優だからだ。』
『えええ???』
・・・・あたしとドラヘを召還したのはイシュ。イシュとフラメを召還したのはあたし・・・って事?
『そういうことじゃ。お互いがお互いに縛られておる故に,誰も我らに手出しは出来ぬぞえ。』
それって凄くない?最強の二人組って事よね。
『いや。4人組じゃろう?』
『龍も人で良いの?』
『良かろうて。』
ふうん・・・
そのうちに扉が開いちゃった。他の子ども達もどんどん起き上がっていく・・・これはまずい。どうしようか。あたしはイシュを空間の狭間に隠した。で。あたしがイシュの振りをする・・
『イシュが目覚めたら,ちゃんと説明してよね。』
『大丈夫じゃ。この異空間は常に汝とともにある故に,行方が分からなくなることはあるまいて。』
『乱麻,起きて』
あたしは乱麻を起こす・・・
『イシュ様?』
『しっ。イシュ様はまずい。因みにあたしは美優だよ。ちょいとイシュと交代してるからね。』
『イシュ様は?』
『疲れたから寝てるよ。大丈夫。ドラヘを信じなさい。』
『はい。』
うん。この子素直だよねえ・・・あたしはバット入れを背負い直した。どうしよう。これも空間の狭間にいれとこうか?いや。何だかすぐに必要になりそうな気がする。こういうときは直感を信じよう。次の球筋を読んだ時みたいに・・・




