また・・龍!!!
翌日は服やら何やらを買いに行くことになった。服装があれではここの町を歩けないってことで,イシュの12~3才頃の服を借りてのお出かけだ・・おばあさんとイシュが一緒に行くことになっている。
何で俺がとぶつぶつ言ってるけど,学校に必要な物なんかはイシュの方が詳しいだろうってことでお爺さんはあたしの入学手続きに学校へ行くってことで,途中まで一緒だ。
しかし・・・歩きですか・・・どのくらいの文明度なんだろうね?
家の中に電気もなかったしね・・・でも明るかったなあ・・・あの光玉。凄い。
「髪もねえ・・・」
おばあさんが言うけどこれは譲れませんよ。長い髪は面倒です。
「男として行ったらどうだ?」
「あたしはぴちぴちの女子高生。つ・ま・り・女の子です。」
はあ・・・・
「それとも何?女のあたしに男装して学校へ行けというわけ?」
・・・・・
ここら辺の服装は長めの上着・・・チェニックだね・・・に男の子はパンツ。女の子はスカート,もしくは裾を足首のところで絞ったパンツを着るのが一般的なんだって。あたしはパンツだね。
結構沢山買って貰っちゃった。お金の心配を一瞬しちゃったけど・・・迷惑料だよね。
学校用の道具もかなりの物だった。学校お達しの道具屋でそろえたんだけど。ここの店主があたしをじっと見て・・・
「なにやら不思議な力を感じますな。」
って言ったときは3人でどきっとしたけどね。
ここでイシュの同級生にも何人か会ったけど・・・
「その子親戚かなんか?」
「今日は。」
「名前は?」
とか何とか。あたしは猫をかぶって,静かににこにこしてたよ。答えはイシュ任せ。
イシュは適当に
「ああ。親戚・・」
「ここに来てるってことは学校に来るってことだよな?」
「ああ。休み明けからな。今爺さんが手続きに行ってる。」
「ヘエ。何年生?」
「分からん。多分1年生かな。」
え???
お爺さんと合流して昼ご飯を食べた後,帰り道,学校へ行く手続きは終わって,こっちのこともよく分からないだろうから1年生に入ることになったと聞かされた・・・あたし2年生・・・仕方ないか・・・
帰る道々なんか窮屈でさ。すっごくのびをしたい気分になったから,ううん~~~ってのびたら・・・
「わっ」
「馬鹿野郎!!龍に変わるんなら変わると言え!!!」
あら・・・龍になってた。
「まあまあ。綺麗な白龍ですこと。」
おばあさん。喜んでるけど・・・どうしよう?
「どうなっちゃったの?」
「しらねえ。爺さんなら分かるだろ。」
「ううむ。」
お爺さん,しばらく黙っていたけど・・・本って手を打った。
「おお。ちょうど昨日人型になってから,丸1日立つな。」
・・・
どすどすどす・・・・爺さんの側に行く・・・途中にイシュがいたけど・・
「わっあぶねえ!!!」
知らんわ・・・
ちょっとぉ!!!
「1日しか人型が持たないってこと?」
「さてな。今は人に変われるか?」
・・・・・念じてみる・・・変わらない・・・
「無理・・・」
「何回か試してみるといいだろう。」
「とにかく早く帰ろう。もうすぐ家だし。」
イシュが言う。そうだね。こんな姿をあまり沢山の人に見られたくないわ・・・山の中だから誰もいないけどさ・・・
家に帰ってもあたしだけ家には入れない・・やだなあ・・・龍舎に行けって言うけどさ。やだよ。ちゃんとお布団があるわけじゃなくて,草がしいてあるんだもん。ぜ~~~~ったいいや。
それから家の外で,大体1時間くらいおきにイシュが声をかけてくれて・・・そのたびに「変われ」って念ずる。変わらない・・・
夜になってようやく人型に戻った。服?破れたりはしてなかった。ちゃんと朝の服装のままだったよ。どうなってるんだろうね?
ふう・・・・
「どうやら丸1日人になると1/4日は龍になるようだな。」
こっちも24時間で1日みたいだね。1時間は60分?分かりやすくていいや。
「急に龍になるんじゃ困っちゃうよ。どうすれば良いの?」
「学校に行くときには人でいた方が良いだろう?」
「と言うことは,戻ってきたら龍になれってこと?」
いろいろ相談して,夜は人型の方が寝るところには困らない。
起きてから,朝出かけるまでの2時間くらいは龍になる。
それから人になって学校に行き,戻ってきてから寝るまで4時間くらいの間は龍・・だと何とかなりそうだと言うことになったんだけど・・・
・・不便・・・食事は人と一緒だよ!!!
明日から龍と人の両方を使い分ける練習だ。あああ・・・早く家に帰りたい。試合後のバイキングはどうなったのかなあ・・・
なんでまた龍になっちゃったのさ。もう・・・
はあ?1日のうち18時間だけ人であと6時間は龍でいろって?はあ・・・・




