表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/113

さて・・・行きますか?

 まあ・・・部屋に戻ってから考えたよ。魔力で侵入をする人を防いだり,魔力攻撃を防いだりするための防御。悪意を持った人の侵入を許さない防御。似ているようで違うよね。

『しておいてやる気になったかい?』

いつになく優しい声で(あたしの声だけどさ。)ドラヘが言うんだ。

『うん。』

『それではこうすると良いぞ。』

・・・・・・


 あたしは言われたようにもう一度庭に出て,空へ舞い上がった。城を見ながら悪意を持った者が城に侵入できないように,城の中で悪意を持った者は,はじかれるように,人に害する者は城に入れないように。人を害する物を持った者は城に入れないように・・・


・・・・・


『これって魔法をかけてるんだよね?』

『そうじゃな・・・』

『なんでおばあさんや校長先生は,こんな簡単なことを考えなかったのかなあ?』

『さあな。それもあの赤いお菓子が,判断を狂わせていたのかもしれんぞ。』

なるほど・・・まあ今の魔法で,害する物を持った人も,害する物自体も,侵入できないようになったと思うから。とりあえず,いいか。

『この魔法っていつまで続くの?』

『美優がこの世界にいる限り続くぞ。』

へえ・・・・


 全て終わって部屋に帰った・・・もう寝る・・・ぐう・・・


 翌朝,朝ご飯の時間に,城に勤めているのに,城に入れないで困っている者が数人いると言うことを聞いたよ。はは~~ん。

 朝食の席で,夕べかけた魔法の話をしたら,お爺さんは慌てて騎士さん達を呼んで,捕らえるように命令を出していた。

「城の牢には入れられないよ。城には入れないんだからね。」

ってことで,町の牢に送られることになったって。


「どうせなら,牢に入るように魔法をかけてくれれば良かったんじゃねえ?」

ってイシュが言ってた。

・・ははは。そっか。罠を仕掛けて牢に入れるようにしちゃえば良かったんだね。そこまで考えてなかったわ。

 そしたらさ,

「いやいや。そこまで頼んでは,図々しいだろう。」

っておじいさんが言ってた・・・・・

 おばあさんと校長先生は,これで,魔法の攻撃や魔力を持った人だけに専念すれば良いからってほっとしてたわ。

「夕べ,大きな魔力が働いたのは分かったけど,危険な感じはしなくて,包まれてるみたいだったから,騒がなかったのよ。」

って校長先生が言う。おばあさんは,

「白龍の力だわって思わせるものがあったわね。」

・・・それはあんまり・・・うれしくないかも・・・


 城の方はこれで心配ないからって,3人で出かけることになったんだけど・・・

 車は普通の白っぽいものだった。上に魔玉が2つついてる。魔力玉も2つ。これが一般仕様らしいね。運転はだれがするの?

「俺だ。」

 え・・・イシュってまだ16くらいだったよね・・・あ・・・ここは日本じゃないから良いのか・・・でも少し不安なんですけど・・・先生は運転しないの?

 紫電先生の方を見たら,

「私は周囲の警戒と,前方との連絡をしながら行くのでね。」

あ・・・そ・・・

「あたしはなにをすれば良いのかな?」

「とりあえず,静かに乗っててくれ。」

ちょっとそれって失礼な物言いでは?


 荷物も積んで,先生が助手席。イシュが運転席。あたしは後ろの席でのびのび・・・

 がたごとがたごと・・・・・車は走る。あたしはぐうぐう・・・・

 着いたら起こしてね・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ