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ふう・・・・

おほん・・・王が咳払いをした。それが合図なのかな?一斉に騎士や侍女さん達が退出したよ。人払い?


「魔法力がないのは仕方が無いとして・・・・魔力を持った物が騎士になれば良いと言うことになるか?」

「そういうことになるのでしょうか?」

お爺さんが困ってるね。校長先生が,

「根本的に学校制度も見直さねばならなくなるので・・・とりあえず,騎士と,魔法使いをうまく組み合わせて隊を作っていけば良いのではありませんか。」

って言ったよ。

『それは良い考えだと思うぞ。』

だから。勝手に人の口でしゃべるな。

「後でリルケと話を詰めるか。」

リルケって誰さ?詩人?つぶやいたのが聞こえたんだね。おじいさんが,

「騎士隊長の名前だよ。」

って小声で教えてくれた。なるほど・・・

「今まで組み合わせて隊を組んでいなかったんですか?」

そっちの方が驚きだよね。

「そうじゃ。今までは,隣国にはたいした魔法使いがいなかったからな。」


「このところ10年くらいでしょうか,あちらの国にも魔法学校が出来たんですよ。」

って校長先生が言う。

それまでたいしたことなかったのが,ここ何年か,魔法学校を卒業した連中が軍隊に入り始めたようだって。あれ・・・もしかしたら・・

「イシュのご両親って魔法使い?」

・・・・・・・

「まさか?」

「まさかね?」

あたしとイシュは顔を見合わせた。

王様とおじいさんやおばあさん,校長先生もはっとした顔をしたんだけど・・・


「わしの弟は,魔法使いではないぞ。少し素質はあったようだがな。あいつは騎士としての教育を受けていた。」

「私達の娘は・・・魔法使いですね。それも・・・珍しい複合型のね。」

・・・・・

ひょっとしたら・・・ひょっとして・・・あたし達は少し重苦しい雰囲気に包まれたよ。


ノックの音がやけに大きく響いた・・・

「入れ」

王が言う。わ~~~いデザートだ。

次々に置かれる美味しそうなデザート・・・

『毒じゃな。』

は?あたしは口を押さえた。

『食うな。美優は平気じゃろうが,他の奴等はまずいぞ。』

大きな声だね。

皆黙ってお皿を見つめる・・・運んできた者が,ちっと言ってすらりと刀を抜いたよ。どこに隠してたんだ?

そのまま王に斬りかかっていく。

『とめろ』

は?

え・え・え・え・え・

やけくそ!!!

「omaenokougekimukoudaze」

すかって刀は空を切った。その頃には騎士やイシュがそいつを取り押さえにかかってる・・・何か唱え始めてるよ・・・ここは,

「omaenomahouhatukaenee」

これでどうだ?


・・・・・


「おい!!俺の魔力を戻せ。」

あら・・・イシュのまで使えなくしちゃったよ。ははは・・・

「mikatanomaryokuhatukaeruze」


・・・・・


「おまえ,使えるようで使えねえな。」

むかっ

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