しろでなにをしろっていうの?
み:なんてくだらない題なんだ。
イ:おまえが付けたんだろ。
み:・・・・・・
防御魔法の使い方・・・
「杖を出して。」
あのう・・・ありません・・・
「う?君は?ああ。美優さんね。杖がなくても大丈夫だろう。」
・・・そうかなあ?
簡単なバリヤーの張り方を教えてくれてるんだね。あたしはどうすりゃいいんでしょう?とりあえず・・・なんとなく,ドラヘが言いそうなことを言ってみる。
「kougekizennbuhanekaeruze」
『ほう。よく分かったな。』
『え・・・でたらめ言ったのに,これで良いの?』
『ばっちりじゃ。』
先生が一人一人のをチェックしてる・・・あたしの所に来て・・
「おおお。すごい。強力だ。龍の攻撃も跳ね返しそうだ。」
って言って去ってった。こんなんでいいの?いっくらなんでもご都合主義すぎないか?
そんなこんなで授業も終わり,いったん自分の教室に戻ってったんだけど・・・
「おい。」
あ。またイシュだ。
「早く来い。」
「「「「きゃ~~~~」」」」
・・・・・
あたしは黙って皆に手を振ってイシュの所に行った。歩きながら,
「今日は家に帰るよね?」
って確認したら,
「いや。また城だ。」
って言うじゃないの。
「ええ?学校の道具は皆家だよ。」
「持ってきてあるそうだ。」
・・・・・
しろでなにをしろっていうの?いや・・しゃれじゃないよ。
車が迎えに来てる。イシュの色の車。
「そういやおまえ,髪飾りをどうした?」
「あるよ。」
「つけろ。」
「やだ。」
「王がくれた物つまり,王が下賜したものだぞ。」
「あたしの王じゃないし。理不尽だから付けない。ちゃんと王には理由を言うよ。」
「俺にも言え。」
一緒で良いでしょ。
城に着くまでギャーギャー言ってたけどさ・・・
部屋に,たいして持ってない荷物を置いて・・・すぐに王に呼ばれていると言われて,二人してこの前王と初めて会った部屋に案内された。
「美優,髪飾り。」
まだ言ってるし。
・・・・・
「おお。美優さん。イシュ。」
「あ・・今晩は。」
「お呼びにより参上いたしました。」
イシュ。いつもと違う・・・
「イシュからも聞いたと思うが,しばらくこの城で暮らして欲しい。」
「何故ですか?」
「不穏な動きがあるからだ。」
イシュが言うんだけど・・・
「不穏な動きって?」
やっぱ聞いておきたいよね。
・・・・
「まだ正確なところは分かりません。」
扉が開き,入ってきながら話をしている人は,あれ?校長先生。
「今晩は。校長先生。」
イシュが挨拶してるあたしをじろって見るんだけど・・・なんなの?
「そうなのか?」
「はい。でも,隣国の動きがこのところ不穏だと言うことで・・・」
あれ?もう一人入って来たこの人誰?騎士の格好だね。
「国境は?」
王がこの人に聞いた。
「今のところ大丈夫なのですが・・・」
って言葉を濁してるのは何故?
その時扉がもう一度開き,おじいさんとおばあさんも入ってきたよ。
「不自由をかけるかもしれんが,ここは黙ってしばらく城に滞在していて欲しい。」
一応こちらでの身元引受人(誘拐犯)から言われちゃ仕方ないのかな。とりあえず行くとこないし,こっちのお金もないからね。
そんな話の後で,全員そろったと言う王の言葉で,騎士の格好をした人が(聞いたら隊長だって。あの王を襲った人の上司ってことかな?)今の状況について説明することになった。聞いても隣国との関係とか,今までのこととかよく分からないのにな。




