わ~い お昼だ
あたしは浮き浮きしてた。昨日はバイキング形式だったので・・・毎日そうだって聞いてたし・・・にこにこだよね。
フローとミカの3人で食堂に向かっていたら・・・縦ロールのお嬢様ご一行・・・しつっこいなあ・・・でも・・3人だし・・・姿を消すのもなあ・・・まあいいか・・・
前を通り過ぎようとしたら,高飛車に呼び止められたんだけど・・・無視・・・
二人がびっくりしてたけど,
「ちょっとそこのあなた」
なんて呼びかけに答えるほどお人好しじゃないや。あたしは,あなたって名前じゃないし・・・
「ねえねえ・・・いいの?」
「何が?」
「あの人よ。」
ちらりと後ろを見てフローが言う。
「あの人,宰相家のお嬢様でしょ?」
「知らない。第一,宰相がなんぼのもん?ここでは等しく平等じゃなかったっけ?」
「まあ。建前はね・・・」
お盆に欲しい物をどんどん乗せながら会話してるんだけど・・・
「乗せすぎじゃないの?」
心配してくれてありがとう。これでもきっと足りないよ。
「「「こっちこっち」」」
あ・・・別の授業に行ってた3人だね。席を取っててくれたんだね。
・・・・・
「凄い量ね?」
「食べられるの?」
心配してくれてありがとう。でも,
「軽い軽い。」
おかわりもするよ~~。
「えええ~~~~」
テーブルに座ってもりもり食べる。食べながらもさっきの話題だね。
「お嬢様,何が言いたいのかな?」
フローが皆に言ってるね。
「お嬢様って?」
いなかった3人に説明する二人を尻目にぱくぱく・・・おかわりおかわりっと・・・
おかわりをたっぷり取って戻っていったら,5人が深刻な顔をしてた。
「何?」
「あの人のことよ。」
ぱくぱく・・・あの人? あたしが首をかしげたので,
「お嬢様よ。」
はあ・・・
「あの人のお父様が,王宮の,宰相っていうすっごく偉い人なのよ。
基礎学校の時,イシュ様に近づく人に,さんざん意地悪してたのよ。」
なんだ。安っぽい漫画のような話じゃないの。もっと高級そうな漫画なら良いのにさ。
『そんな漫画あるのか?』
『え? 』
突然,白龍が口を出してきた。まずい。自問自答しているようにしか見えないって言われたんだ。仕方なく,あたしは下を向いて,こそこそと話を続けたよ。傍目に見たら,しょげてるってしか見えなかったことにも気付かずにね。
『漫画を見るの?』
『わしはおまえの世界に住んどったんだぞ。』
『ええ~~いつから?』
『かれこれ15年くらいになるかのう。』
『どこに住んでいたのさ。』
『白龍神社じゃよ。』
学校の脇にあるあそこのことだよね。
あそこなら部活で時々行ってたわ。学校を5回ほど周回してから行くんだ。皆良いあんばいにへばってたなあ。そのままそこで体操してさ・・・また学校に戻るんだよ。うん。
『そこで漫画も見たの?』
『神社の境内に,時々置き忘れてあったからのぉ』
ふぉふぉふぉ・・・笑い声が途絶えたと思ったら・・・
『ちょっと?』
・・・また一方的に,会話が終わっちゃったよ。全く!!!
会話が終わって顔を上げたちょうどそのとき,
「そんなに落ち込まないでよ。」
ってタリーがあたしの肩をたたいたんだけど。
「え?」
「大丈夫よ。私達が守ってあげるからね。」
あの~~~話が見えないんですが・・・
・・・・・
お昼にきよこ婆ワールドあげました。明日のお昼にも続きをあげます。お時間がありましたらご覧ください。と言いつつ,本日中にあげちゃいました。単純な予約時間ミスです。あああああぁ・・がっくり・・・




