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で・・・今日は,お城に婚約報告だってさ。

あたし達は行かなくてもいいらしいから良かったよ。


 あたしとイシュは黙って学校への道を歩く・・

「なんだよ。」

「何も言ってないよ。」

その前をおじいさんとおばあさんが歩く・・・


「今日はまちのお屋敷に行って,着替えてから登城しましょう。」

っておばあさんが朝,おじいさんに言ってた。

「お屋敷なんてあるんですか?」

「お城の近くにね。昔,別邸として使われていたところなの。だだっ広くてお掃除が大変なのよ。」

「へえ・・・でもお掃除なんて使用人の方々がするのでは?」

「そうなんだけどね・・・」

・・・

 あそこじゃ自分で何も出来ないし・・・ここなら何でも自分でできるからねえ。

 つぶやいてるのが聞こえちゃった。何かして貰うって楽で良いことだと思うんだけど,おばあさんにとっては違うんだね。


山の麓に,やけに立派な車が止まっていた。馬車?いや違う。馬がいない。

 自動車?にちかいけど・・・そうでもなさそうだ。

「これ何?」

「ランヴェー車だ。水の上でも陸の上でも走れる車だ。」

「へえええ・・・・・動力源はなに?」

「魔力玉が入っている。」

「魔力玉って?」


・・・・・


 そうこうしているうちに,そのランヴェー車とやらに近づいてる。ドアが開き,黒い服を着た男の人が降りてきたよ。

「大奥様,大旦那様,お迎えに参りました。」

「ご苦労。」

ええってことは・・・


 おじいさんとおばあさんは,車に乗って去ってった。


「俺たちは何もすることはねえ。じいちゃんとばあちゃんに任せとこう。」

「・・・そうだね。」


・・・・・・


 町に入ったら,

「ここからは別々行動だぜ。」

友だちを見付けたみたいで,じゃあな。って言って走っていっちゃった・・・

 あたしはのんびり歩く。あれ?昨日の縦ロールの子だ。他にも何人か立ってるわ・・・めんどくさっ・・・そうだ。


 あたしは夕べ覚えたばかりの姿消しの魔法を使った。空になる・・・だったね。間違えちゃうと質量は残っちゃうから触ったらばれちゃうんだよね。

 お嬢様方きょろきょろしてる。ふん。やっぱりあたしに何か言おうとして待ってたんだね。だってさ。イシュはとっくにお嬢様方の向こうに走って行ってるからね。馬鹿みたい。本人に言わないで巻き込まれてるあたしに何を言っても仕方ないだろうにさ。

 脇を通りながら,いたずらしてやろうかって思ったけど・・・さすがに大人げないよね。・・・やめた。


そのまま学校に・・・あれ?門の所にいるのはシモだ。向こうにはフリ・・・ちょっとイヤかも。あたしは脇をすり抜ける。昇降口の所に,クラスの女の子が5人固まっていて門を見てるね。これってあたしを待ってるのかな?昇降口の陰で姿を現して・・・・


「おはよう。」

って声をかけたら皆びっくりしていたわ。

「ええ?」

「いつ来たの?」


・・・


「まあまあ・・いいじゃない。教室に行きましょうよ。」

6人で楽しく教室に。


 最初は朝の出欠確認をして,それからそれぞれの授業の場所に行くんだって。

「美優は何を選択したんですの?」

フローが聞く。

「えっと・・・確か,」

悩んでいたら胸のポケットの玉が,一般魔法入門って教えてくれた。昨日教えて貰った玉。便利。

「一般魔法入門だったかな。」

「あら。私と同じだよ。」

ロリとユキが言う。よかった。一人じゃないや。


「次の時間は?」

午前中は2時間の授業・・・玉が教えてくれる。

「次はねえ・・・」

生物学一般。

「生物学一般だって。」

「私と同じね。」

フローとミカが言った。


「あら残念。午後の実習は一緒だと良いんですけれど。」

タリーがそう言ったから,

「午後は氷魔法実習だよ。」

って教えてあげた。

「もう実習?私はまだ入門だわ。残念だわ。」

ガッカリしてるね。玉が部屋は同じはずって教えてくれた。


「場所は?」

「第1実習室よ。」

うんうん。

「同じだよ。」

「そうなの?」


 出欠確認の後。お昼は一緒に食べましょうねって約束して,それぞれの教室に行ったわ。


 ・・・お昼に何が起きるか知らないままにさ・・

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