表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
111/113

侵入・・・

王妃の故郷は,2つの国に隣接してたよ。少し可哀相だよねえ。帰されたなんて・・王宮に近づきながら,たった一回だけ合った王妃のことを考えてたら,

「ぼやぼやするなよ。何がいるかわからねえんだぞ。」

って。確かにそうだよね。カケラを抱いた者がいるかもしれないんだもんね。

王宮の中は喧噪で・・・

『何でこんなに騒がしいのかな?』

原因は王妃のヒステリーだった。悲鳴と一緒にいろんなものが壊れる音がする。ひときわ大きな音と一緒に

「出てって 」

って怒鳴り声がしたよ。ドアがバタンと開き,中から転がるように2人の侍女が出てきたね。

「全く。わがままなんだから。」

「だから帰されたんでしょう?」

「結構長くもったと思いますよ。2~3日で帰されるんじゃないかって最初の頃の噂でしたからね。」

この人達も酷いこと言ってるような気が・・

・・・なんか悲しいよねえ・・・王妃・・・元王妃にも夢があったんだろうにさ・・・

『ふん。夢じゃなくて野望だろうぜ・・・』

おっと・・・イシュ。


あたし達は王妃の部屋にするりと入り込んだよ。部屋の中めちゃくちゃ・・・ベッドの真ん中で髪を振り乱して泣いてる塊・・・ちょっと・・・


あたし達はそっと元王妃に近づいた。なんかぶつぶつ言ってる。

「呪ってやる!!!クソ面白くもない。ここで幸せになるはずだったのにくやしい・・・」

なんだ?

「私をここに連れてきた奴・・・あいつさえいなければ」

おやおや・・・

『このヒトも召還されてやってきたのかな?』

『そんな感じの言葉だな。』

・・・・・

「誰かいないの?神官長を呼んできなさい!!!」

神官長?

『ここの神殿って?』

『城に隣接しているはずだが・・・』

誰も返事をしないからますます怒ってるね。

とりあえず,神殿か。どこに行っても神殿。家の方じゃ考えられないよねえ。

こっちの神様の扱いってどうなってんだろう?

・・・

『髪?』

『神。』

『なんだそれ?』

『え?神殿って神様を奉るためなんじゃないの?』

『違うぞ。力を具現するために祈る場所だぞ。』


 こちらの神殿は神様を奉るためでなく,力を具現するために必要な場を作り出すところらしい。所変われば・・だねえ。

『ここで神官と言ったら?』

『誰よりも場を作ることに精通していて,他者を導く者とされている。』

ふうん・・・

 城の外に出て,神殿を探して歩いてる。周りには誰もいないから少しのびをする。二人とも流に姿を変えて空になっている。ドラヘとフラメが自分の中にいなくても,彼らは指輪にとどまっていることは分かっているし,力も貸してくれることも分かってるから心強いよね。


『神殿だ。』

何だか黒いよ。

『神殿とは白い者と思っていたが。この国のは真っ黒なんだな。』

なんか・・どんよりした空気で気分が重くなってきたね。

『入るぞ。気をつけろよ。』


あたし達は黒い神殿の階段を上り,一歩足を踏み入れた・・・・

読んでくださってありがとうございます。少し落ち着いたので,頑張っていきたいと思います。

次回も2ー3日後です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ