やり過ぎは駄目だ?
何時もありがとうございます。観てくださっている方が二桁になっていて驚いています。これからも、仕事の合間ですが、頑張っていくつもりですので、よろしくお願いいたします。
朝目覚めて、仕度を終わらせて昨日倒したオークを、解体屋で買い取って貰いにいく。
ギルド裏の解体屋に着いた。
オークは1体銀貨1枚で亜種は1体金貨1枚だった。
オークは、火魔法で燃やしてしまったものもあって、持ってきたのは20匹だったので、合わせて金貨3枚だった。
金を貯めて奴隷を買うために、緊急依頼が撤去される前に出来るだけ稼ごうと思っていた。
(一番安くて、金貨20枚だから、少し上を見て、金貨40枚、他にも、昨日のオーク戦で剣が少し刃こぼれしてしまったから、新しく買うとして、服もボロボロだし
奴隷を買ったら俺の服と一緒に買って宿も契約の更新と追加するから、金貨50枚位は欲しいな)
そんなことを考えながら街の外に向かう。
緊急依頼は受けているので、ギルドにはよらずに昨日の森まで一気に走っていった。
森に着くと昨日とは違い、オークが森の外から見つけられる所に点々といるのがわかる。
オークは群れで動く事はあまりないが、数十匹で村の様な物を作る。
昨日のオーク(亜種)が、大量のオークを集めていたらしく、オーク(亜種)が死んだため各々が自由に動き出したらしい。
昨日のオーク達は一定の距離を取って監視をしている様だった。
(ラッキー!探す手間がはぶけた)
剣を構えて走りながらオーク達を斬っていく。
一太刀で首を落としたり深く袈裟懸けに斬り伏せたり、後ろから心臓の部分を刺して殺していく。
時折剣に付いたオークの血を腕の振りで地面に飛ばす。
倒したオークの回収は後回しにして、森の中を走り回りながら、次々とオークを斬っていく。
森の中は一面オークの死体で、オーク達からすれば次々と仲間が倒れていく様は地獄絵図だった。
オーク達は恐怖からか叫びながら逃げ惑っている。
そんなオークを後ろから、躊躇い無く斬っていく。
暫くして、森は静寂に包まれた。
森を埋めつくしているオークの死体をテンポ良くアイテムボックスにしまっていくいく。
アイテムボックスはMPに完全に依存している。
今トワはMP40あるため、40種類を40個づついれることができる。
(アイテムボックスマジ便利すぎ!)
オークを倒して結構森の奥に来ていたらしい。
森を出る道すがら、オークの集落を2つ見付けて殲滅した。その為に森を出るのに時間がかかってしまった。
(倒すのは楽だけど、アイテムボックスに入れるのが面倒くさい。勝手に収納されれば良いな)
等と考えて森を出て街まで一気に走り抜ける。
門で何時もの様にカードを見せたら初日にいた兵士だったらしく、驚いていた。
「もう、ランクDになったのか!?」
「ええ、ギルドマスターの好意で上がりました」
「ギルドマスターに認められたってことか、凄いな。
これからも頑張ってくれ」
「頑張ってもっと上を目指しますよ」
手を振ってギルドに急ぐ。
ギルドに着くとサリーさんの所でカードを出しながら
「オーク討伐してきたので、確認お願いします。
オークの緊急依頼は終わってないですよね?」
「緊急依頼は明日に調査して、終りになると思います。
なので、今日は緊急依頼の報酬額で支払いしま・・・・・!」
ギルドカードの討伐記録を確認していた、サリーさんが、口を開けたまま固まってしまった。
「サリーさん、大丈夫ですか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
返事か無いので、サリーさんの顔の前で手を振って見た。
「サリーさ~ん?」
「・・・・・・・あっ!すいません!トワさん、此は今日だけの討伐数ですか?」
サリーさんは、笑顔をひきつらせている。
トワは笑顔で返す。
「当たり前じゃないですか。昨日だって報告に来て、
サリーさんが処理してくれたじゃないですか?」
「そ、そうですが・・・・・・・何ですか、この数は?
137匹って!!!」
サリーさんが思わずカウンターを叩いて立ち上がった。
周りの人達が、その声を聞き騒ぎだす。
カウンターの反対側にある併設している酒場のテーブルの方で、他の冒険者達が、
「137匹!」
「バカな!」
「化け物?」
などと騒ぎ出しながら、中には、
「実は魔族なんじゃないの?」
と物騒な事を言う連中まで出てきた。
そんな状況が自分のせいだと感じたサリーさんは、顔を 赤く染めてあたふたしている。
「顔を赤くしている、サリーさんも可愛いですが、
出来れば早めに依頼の処理してほしいんですが?」
「処理しますが、この惨状どうしましょう?」
最近このような酒の肴になる話が少無かったらしく、話がどんどん大きくなっていた。
やれドラゴンを素手で倒しただ、魔王の城に乗り込んで暴れまわっただと、バカな話で大盛り上がりだ。
そんな騒いでいると、カウンターの奥の扉が勢い良く開いた。
「五月蝿い!貴様等はガキか!これ以上騒いでいると貴様等は全員燃やすぞ!」
ギルドマスターが、右手に炎を宿して睨み付ける。
ギルド内が一瞬にして静まり返る。
ギルドマスターは元ランクAで、大賢者と呼ばれていたらしい。
ギルドマスターの威圧感にビビリ、ギルドから逃げる様にほとんど者が出ていく。
そんな中震えながらサリーさんが、手を上げた。
「すいません、ギルドマスター私のせいです」
「サリーが、か?・・・・何があった?」
サリーさんの申し出に一瞬驚いたギルドマスターが、俺が向いの席に座っているのを確認して、ため息を吐き、
サリーさんに説明を求めた。
「実は、」
サリーさんは説明しながら討伐記録をギルドマスターに見せる。
すると、ギルドマスターがトワの顔を見て深いため息を吐いた。
「ちょっと!人の顔見て2回も、ため息ってなんですか」
怒ったフリをしながら言った。
ギルドマスターは少し笑いながら、
「サリー!これからはトワの事は規格外として接しなさい。そうすればもう其ほど取り乱さずにすむハズだ。」
ギルドマスターの意見にサリーさんは頷くと、
「不本意ですが、そうします!」
「そうしなさい」
満足そうな二人にトワは思わずツッコんだ。
「うぉい!俺の扱いが、不本意だ!」
トワの心からの叫びを楽しそうに笑ってギルドマスターは
奥の部屋に消えていった。
「終いには泣くぞ!」
カウンターに伏せて、泣き真似をした。
「グズン、」
「其では、えーと、オーク137匹で緊急依頼が適応されますので、」
「サリーさん、俺は無視ですか?」
「金貨が13枚で」
「サリーさ~ん?聞こえてますか?」
サリーさんはトワを睨み付け、
「五月蝿いです!処理しているので黙って貰えますか!」
「すいません」
サリーさんの勢いに負けて姿勢を正して座り直す。
(あれ?本当に涙が出てきた)
本当に涙目になるトワを無視して
「え~と、何処まで言いましたっけ?解らなくなったじゃないですか!」
「ごめんなさい」
もう、謝ることしか出来ないトワ、
「最初っからいきますね。オークを、137匹で緊急依頼がまだ適応されますので金貨13枚と銀貨7枚になります」
サリーさんは、金貨と銀貨をカウンターに置く。
其を受け取って頭下げてギルドを出る。
(俺が怒られる意味がわからない)
涙目を擦りながら、ギルドの裏にある解体屋に行く。
解体屋では何事もなくすんなりと137匹を買い取ってくれた。
結果、金貨33枚、銀貨32枚、銅貨13枚になった。
硬貨が増えてきてアイテムボックスの容量が勿体無いと解体屋で愚痴をこぼすと、解体屋の人が道具屋に魔法の財布と言う物が売っていることを聞いて、急いで道具屋に行き銀貨1枚で買った。
魔法の財布は硬貨ならいくらでも入れられる素晴らしい道具だ。
しかも、財布に血を垂らすとその本人以外取り出す事が出来ないためスリ対策になる。
本人が死ぬと誰でも取れるらしい。
それから宿に戻り、10日分の金貨2枚を払い、飯を食って体を拭きベッドでステータスと金を確認した
小鷹 永久 (コダカ トワ) 人間 15歳 Lv10
ギルドランクD 0/10
HP:108/108 スキルポイント13
MP:48/48
STR:64(+10)
DEF:61
INT:42
DEX:43
AGI:53
LUC:14
スキル:
剣術Lv3 火魔法Lv1
槍術Lv1
気配察知Lv2
筋肉強化Lv1
特殊スキル:
アイテムボックス
ユニークスキル:
鑑定眼
ステータスドレイン
金貨31枚
銀貨31枚
銅貨13枚
(レベルが一気に4も上がった!そう言えば(+10)って、やっぱり筋肉強化かな?)
何気無くステータス上の筋肉強化を見ていると、鑑定出来てしまった。
《筋肉強化=STRに筋肉強化のレベル×10をプラスする》
と、出てきた。
(やっぱりそうか、結構使えるな、・・・あ!今日1回もステータス奪って無い!)
がっかりしながら、眠気と闘っていた。
(まあ、終わったことは仕方がない。それよりは、
明日でどうにかお金の目処がつきそうだ。
そしたら、可愛い奴隷を買って・・・ムフフ!
いやいや、いきなりはやめた方が良いか、最初は紳士的にいくべきかな?)
彼女いない歴 年齢(元30歳)の俺は妄想を膨らましていた。
(駄目だ、もう、限界だ。・・・寝るべ)
なぜ睡魔と闘っていたのかは本人も解らなかった。
これで異世界に来て4日目が過ぎた。